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2005.02.02

否認権行使請求事件(最高裁判決)

判例 平成16年07月16日 第二小法廷判決 平成13年(受)第1797号 否認権行使請求事件

『要旨: 債権譲渡人の支払停止又は破産の申立てを停止条件とする債権譲渡契約に係る債権譲渡は,破産法72条2号に基づく否認権行使の対象となる』

『内容:件名否認権行使請求事件 (最高裁判所 平成13年(受)第1797号 平成16年07月16日 第二小法廷判決 棄却)原審名古屋高等裁判所 (平成13年(ネ)第421号)』

『3 破産法72条2号は,破産者が支払停止又は破産の申立て(以下「支払停止等」という。)があった後にした担保の供与,債務の消滅に関する行為その他破産債権者を害する行為を否認の対象として規定している。その趣旨は,債務者に支払停止等があった時以降の時期を債務者の財産的な危機時期とし,危機時期の到来後に行われた債務者による上記担保の供与等の行為をすべて否認の対象とすることにより,債権者間の平等及び破産財団の充実を図ろうとするものである。
 債務者の支払停止等を停止条件とする債権譲渡契約は,その契約締結行為自体は危機時期前に行われるものであるが,契約当事者は,その契約に基づく債権譲渡の効力の発生を債務者の支払停止等の危機時期の到来にかからしめ,これを停止条件とすることにより,危機時期に至るまで債務者の責任財産に属していた債権を債務者の危機時期が到来するや直ちに当該債権者に帰属させることによって,これを責任財産から逸出させることをあらかじめ意図し,これを目的として,当該契約を締結しているものである。
 上記契約の内容,その目的等にかんがみると,上記契約は,破産法72条2号の規定の趣旨に反し,その実効性を失わせるものであって,その契約内容を実質的にみれば,上記契約に係る債権譲渡は,債務者に支払停止等の危機時期が到来した後に行われた債権譲渡と同視すべきものであり,上記規定に基づく否認権行使の対象となると解するのが相当である。
 そうすると,本件債権譲渡契約に係る債権譲渡につき,上記規定に基づく否認権の行使を認め,被上告人の上記各請求を認容すべきものとした原審の判断は,以上の趣旨をいうものとして是認することができる。したがって,その余の点について判断するまでもなく,論旨は採用することができない。』

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