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2006.05.20

最高裁判所平成18年04月11日判決(保険金引渡請求事件)

事件番号 平成14(受)1358
事件名 保険金引渡請求事件
裁判年月日 平成18年04月11日
法廷名 最高裁判所第三小法廷
裁判種別 判決
結果 その他
判例集巻・号・頁

原審裁判所名 名古屋高等裁判所
原審事件番号 平成13(ネ)245
原審裁判年月日 平成14年04月24日

判示事項
裁判要旨
団体定期保険(Aグループ保険)に基づいて被保険者である従業員の死亡により保険金を受領した会社は,その遺族に対し,社内規定に基づく給付額を超えて上記保険金の一部を支払うべきであるとした原審の判断に違法があるとされた事例

主文

1 原判決のうち平成14年(受)第1359号上告人敗訴部分を破棄する。
2 第1審判決のうち平成14年(受)第1359号上告人敗訴部分を取り消す。
3 平成14年(受)第1359号被上告人らの前項の部分に関する請求及び原審における請求の拡張部分を棄却する。
4 第1項の部分に関する平成14年(受)第1359号被上告人X の控訴を棄却する。
5 平成14年(受)第1358号上告人らの上告をいずれも棄却する。
6 訴訟の総費用は平成14年(受)第1358号上告人・同第1359号被上告人らの負担とする。


理由

第1 事案の概要
1 原審の適法に確定した事実関係の概要は,次のとおりである。
(1) 平成14年(受)第1358号被上告人・同第1359号上告人(以下「第1審被告」という。)は,非鉄金属部品の製造,販売等を業とする株式会社であり,従業員は約3200人である。
(2) 第1審被告は,昭和48年以降,団体定期保険(いわゆるAグループ保険。以下同じ。)契約を締結するようになり,下記(5)の従業員らの死亡当時,A,B,C,D,E,F,G,H及びI(商号はいずれも当時。以下「本件各生命保険会社」という。)との間で,それぞれ,保険契約者兼保険金受取人を第1審被告,被保険者を第1審被告の従業員全員とする団体定期保険契約(以下「本件各保険契約」という。)を締結していた。
(3) 本件各保険契約には商法674条1項所定の被保険者の同意が要求されるところ,第1審被告は,その従業員によって組織される労働組合であるJの執行部役員に対し,労働協約に基づく従業員への給付制度の財源対策として,従業員全員を被保険者とし第1審被告を保険金受取人とする団体定期保険に加入するという程度の説明を,口頭で簡単にしたことにより,被保険者となる従業員全員の同意に代えていた。そして,第1審被告も,上記労働組合も,その従業員,組合員に対し,本件各保険契約を周知させる措置を執ったことはなく,同労働組合の執行部役員の経験者を除いて,第1審被告の従業員のほとんどの者は,本件各保険契約の存在さえ知らず,自らがその被保険者となっていることの認識もなかった。
(4) 団体定期保険の運用については,かねてから,保険契約の存在や保険金支払の事実を従業員又はその遺族に知らせなかったり,保険会社から資金の貸付けを受ける見返りとして,従業員が死亡しても保険金を請求しないなどの不適切な事例がみられたことから,当時の監督官庁である大蔵省は,生命保険各社に対し,団体定期保険の本来の趣旨に沿った運用を行うことを徹底するよう行政指導を行ってきた。これを受けて,生命保険各社は,平成4年3月以降,保険契約者に対し,福利厚生制度のうちいかなる給付制度との関係で契約を申し込むものか申込書等に明示するよう求めて契約の趣旨を明らかにさせるとともに,保険契約者との間で協定書等を取り交わすことにより,保険金の全部又は一部を社内規定に基づいて遺族に支払う金員に充当することを確約させるという取扱いを実施するようになった。これ以後,第1審被告においても,団体定期保険の主たる目的が,受領した保険金を従業員に対する福利厚生制度に基づく給付に充てることにあり,保険金の全部又は一部を社内規定に基づく給付に充当すべきことを認識するに至った。もっとも,第1審被告が団体定期保険契約を締結した主な動機は,生命保険各社との関係を良好に保つことで,設備資金等の長期借入金の融資を受けやすくすることを意図したものであり,これを従業員の福利厚生のために役立てるなどして有効に活用しようとする意識に欠け,受領した配当金及び保険金は,これを漫然と保険料の支払に充当するにすぎなかった。なお,第1審被告が,毎年度,本件各保険契約に基づいて受領する配当金及び保険金の総額は,本件各生命保険会社に支払う保険料の総額の75~90%程度にすぎず,その収支は常に赤字であった。
(5) 平成14年(受)第1358号上告人・同第1359号被上告人(以下「第1審原告」という。)らは,死亡当時第1審被告の従業員であった下記3名のそれぞれの妻であり,夫の死亡により,本訴請求(その内容は後記2のとおり。)に係る地位を単独で相続した。その死亡保険金及び社内規定に基づく死亡時給付金の支払状況は,以下のとおりである。
アK(第1審原告X 関係)
同人は平成6年6月13日に脳こうそくにより死亡した(当時54歳)。第1審被告は,本件各保険契約に基づく同人の死亡保険金として,本件各生命保険会社から計6120万円を受領する一方,社内規定に基づき,第1審原告X に対し,退1職金1093万4000円,葬祭料65万6000円,慶弔金5万円,以上合計1164万円を支払った。
イL(第1審原告X 関係)
同人は平成6年7月10日にすい臓がんにより死亡した(当時51歳)。第1審被告は,本件各保険契約に基づく同人の死亡保険金として,本件各生命保険会社から計6120万円を受領する一方,社内規定に基づき,第1審原告X に対し,退職金1196万4000円,葬祭料87万1000円,慶弔金5万円,以上合計1288万5000円を支払った。
ウM(第1審原告X 関係)
同人は平成6年12月21日に肝臓がんにより死亡した(当時52歳)。第1審被告は,本件各保険契約に基づく同人の死亡保険金として,本件各生命保険会社から計6090万円を受領する一方,社内規定に基づき,第1審原告X に対し,退職金736万8000円,葬祭料71万5000円,慶弔金5万円,遺児福祉年金75万円,以上合計888万3000円を支払った。
2 本件は,第1審原告らが,第1審被告に対し,それぞれの夫の死亡により支払われた保険金の全額に相当する金員の支払を求める事案である。第1審原告らは,その根拠として,①第1審被告は,本件各保険契約に基づく死亡保険金が支払われた場合には,その全部又は相当部分を死亡従業員の遺族に支払う旨の明示又は黙示の合意をした,②第1審被告は,労働契約に付随する信義則上の義務として,本件各保険契約に基づいて支払を受けた保険金を被保険者の遺族に支払う義務があるなどと主張する。
第2 平成14年(受)第1359号上告代理人宮島康弘,同富田純司,同布施謙吉の上告受理申立て理由について
1 原審は,次のとおり判断して,第1審被告に対し,第1審原告X に1836万円,同X に1711万5000円,同X に2111万7000円及びこれらに対する遅延損害金の支払を命ずる限度で,第1審原告らの請求を認容した。
(1) 団体定期保険の主たる目的は,保険契約者である企業において,その受領した保険金を従業員に対する福利厚生制度に基づく給付に充てることにあり,保険契約者がその本来の目的と異なる目的又は方法で団体定期保険契約を利用することは,公序良俗に違反するものとして許されないと解すべきである。そして,公序良俗に違反しないというためには,従業員の死亡保険金を受領した企業が,保険金の全部又は一部,少なくとも,死亡時給付金として社会的に相当な金額に満つるまでの額を,遺族補償として支払う必要がある。
(2) 前記のとおり,平成4年3月以降,保険契約者は,団体定期保険の締結に当たり,契約申込書等に契約の趣旨として福利厚生制度との関連を明示するとともに,保険会社との間で協定書等を取り交わすことにより,団体定期保険契約の目的を明確にし,保険金の全部又は一部を社内規定に基づいて遺族等に支払う給付に充当することを確約する取扱いとなっていた。これは,保険契約者が,保険会社との間で,上記(1)の額を被保険者の遺族に対する給付として充当することを合意した趣旨であると解するのが相当である。そして,この保険会社と保険契約者との間の合意は,第三者である被保険者のためにする契約に当たるものであり,被保険者又はその遺族が受益の意思表示をしたときは,保険契約者に対する給付請求権を取得することとなる。
(3) 本件における第1審被告と本件各生命保険会社との間においても,第1審被告が,本件各保険契約に基づいて受領した保険金の全部又はそのうち少なくとも死亡時給付金として社会的に相当な金額に満つるまでの額を,遺族補償として支払う旨の合意(第三者のためにする契約)が成立したというべきであり,かつ,この合意は,社内規定に基づく給付額が遺族補償として支払うべき上記金額を下回るときは,第1審被告がその差額分を保険金から支払うとの内容を含むものと解される(以下,この合意を「本件合意」という。)。そして,第1審被告が第1審原告らに支払うべき死亡時給付金として社会的に相当な金額は,本件に現れた一切の事情を総合考慮すると,それぞれ3000万円を下回るものではないと認められる。そうすると,第1審被告は,3000万円から既払の退職金等の額(前記第1の1(5))を控除した金額を,第1審原告らそれぞれに支払うべき義務がある。
(4) 信義則に基づく請求など,本件合意以外の根拠に基づく第1審原告らの請求は,いずれも理由がない。
2 しかしながら,原審の上記判断のうち(4)は是認することができるが,その余の部分は是認することができない。その理由は,次のとおりである。
(1) 団体定期保険契約は,他人の死亡により保険金の支払を行うものであるところ,このような他人を被保険者とする生命保険は,保険金目当ての犯罪を誘発したり,いわゆる賭博保険として用いられるなどの危険性があることから,商法は,これを防止する方策として,被保険者の同意を要求することとする(674条1項)一方,損害保険における630条,631条のように,金銭的に評価の可能な被保険利益の存在を要求するとか,保険金額が被保険利益の価額を超過することを許さないといった観点からの規制は採用していない。本件で,第1審被告が,被保険者である各従業員の死亡につき6000万円を超える高額の保険を掛けながら,社内規定に基づく退職金等として第1審原告らに実際に支払われたのは各1000万円前後にとどまること,第1審被告は,生命保険各社との関係を良好に保つことを主な動機として団体定期保険を締結し,受領した配当金及び保険金を保険料の支払に充当するということを漫然と繰り返していたにすぎないことは,前記のとおりであり,このような運用が,従業員の福利厚生の拡充を図ることを目的とする団体定期保険の趣旨から逸脱したものであることは明らかである。しかし,他人の生命の保険については,被保険者の同意を求めることでその適正な運用を図ることとし,保険金額に見合う被保険利益の裏付けを要求するような規制を採用していない立法政策が採られていることにも照らすと,死亡時給付金として第1審被告から遺族に対して支払われた金額が,本件各保険契約に基づく保険金の額の一部にとどまっていても,被保険者の同意があることが前提である以上,そのことから直ちに本件各保険契約の公序良俗違反をいうことは相当でなく,本件で,他にこの公序良俗違反を基礎付けるに足りる事情は見当たらない。原審の上記判断は,その立論の前提を欠くというべきである。
(2) また,第1審被告が,団体定期保険の本来の目的に照らし,保険金の全部又は一部を社内規定に基づく給付に充当すべきことを認識し,そのことを本件各生命保険会社に確約していたからといって,このことは,社内規定に基づく給付額を超えて死亡時給付金を遺族等に支払うことを約したなどと認めるべき根拠となるものではなく,他に本件合意の成立を推認すべき事情は見当たらない。むしろ,第1審被告は,死亡従業員の遺族に支払うべき死亡時給付金が社内規定に基づく給付額の範囲内にとどまることは当然のことと考え,そのような取扱いに終始していたことが明らかであり,このような本件の事実関係の下で,第1審被告が,社内規定に基づく給付額を超えて,受領した保険金の全部又は一部を遺族に支払うことを,明示的にはもとより,黙示的にも合意したと認めることはできないというべきである。原審は,合理的な根拠に基づくことなく,むしろその認定を妨げるべき事情が認められるにもかかわらず,本件合意の成立を認めたものであり,その認定判断は経験則に反するものといわざるを得ない。このような合意を根拠とする第1審原告らの請求は理由がない。
3 以上によれば,第1審原告らの請求を一部認容すべきものとした原審の判断には,判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があり,原判決のうち第1審被告敗訴部分は破棄を免れない。第1審被告の論旨は理由がある。
第3 平成14年(受)第1358号上告代理人山本博ほかの上告受理申立て理由について
上告受理申立て理由第1から第3までは,第1審被告が受領した保険金の全部又は一部を死亡従業員の遺族に支払うべき義務があることを前提に,その支払義務の範囲を論ずるものであるが,そのような支払義務を認めることのできないことは上記のとおりである。論旨は前提を欠くものとして採用することができない。
上告受理申立て理由第4は,信義則に基づく請求を認めなかった原審の判断の法令違反をいうものであるが,この点の原審の判断は正当として是認することができ,原判決に所論の違法はない。論旨は理由がない。
第4 結論
以上のとおりであるから,第1審被告の上告に基づき,原判決のうち第1審被告敗訴部分を破棄し,第1審判決のうち第1審被告敗訴部分を取り消し,同部分に関する第1審原告らの請求及び第1審原告らの原審における請求の拡張部分をいずれも棄却するとともに,第1審原告X の控訴(原審で第1審原告X の認容額を増額1 1する変更がされた部分に係る控訴)を棄却し,第1審原告らの上告については,これを棄却することとする。
よって,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。なお,裁判官上田豊三,同藤田宙靖の各補足意見がある。
裁判官上田豊三の補足意見は,次のとおりである。
私は,法廷意見に賛成するものであるが,本件のような団体定期保険の運用における根元的な問題点について,付言しておきたい。第1審被告における本件各保険契約の運用が従業員の福利厚生の拡充を図ることを目的とする団体定期保険の趣旨から逸脱したものといわざるを得ないことは,法廷意見で述べたとおりであるところ,以下に述べるとおり,その根元的な問題点は,商法674条1項が要求する被保険者の同意の欠如にあったというべきである。すなわち,第1審被告は,Jの執行部役員に対し,団体定期保険に加入するという説明を口頭で簡単にしたことにより,被保険者となる従業員全員の同意に代えていたというのであるが,集団的な処理を特徴とする団体定期保険の特質等を考慮に入れたとしても,従業員に代わって同意をする権限が具体的に授与されているわけでもない労働組合の同意をもって,被保険者の同意を要求する同項の要件が充足されたものと認めることはできない。もっとも,この同意は黙示の同意でも足りると解されるところ,各従業員を被保険者とする団体定期保険に加入しているとの事実が全従業員に十分周知されており,かつ,各従業員の自由な意思により被保険者の地位から個別に離脱することが認められているような場合であれば,そのような離脱の申出がないことをもって黙示の同意があったものと認める余地はあると解されるが,本件においては,労働組合の執行部役員の経験者を除いて,第1審被告の従業員のほとんどの者は,本件各保険契約の存在さえ知らず,自らがその被保険者となっていることの認識もなかったというのであるから,およそ黙示の同意を認め得るような状況にはなかったことが明らかである。そうすると,本件各保険契約は,被保険者の同意を欠くものとして,無効であったというべきである。第1審原告らの本訴請求は,本件各保険契約が有効に成立したことを前提に,それに基づいて支払われた保険金の全部又は一部の分配を求める趣旨と解されるから,第1審原告らの請求は,この前提を欠くという点においても理由がないといわざるを得ない。
裁判官藤田宙靖の補足意見は,次のとおりである。
私は,裁判官上田豊三の補足意見に同調すると共に,第1審原告らの本件合意に基づく請求は理由が無いとの結論に至った理由等を補足して説明しておくこととしたい。
本件で問題となっている団体定期保険も,保険契約である以上,保険金を受け取る権利を有するのは契約上の受取人であり,それ以外の者が,この契約を根拠として,保険会社ないし受取人に対し保険金の全部又は一部の支払を請求する権利を有するものではないことは,本来自明の理である。それにもかかわらず,本件訴訟を含め,団体定期保険の被保険者とされた死亡従業員の遺族が原告となり,企業に対し,保険金の全部又は一部の支払を求める訴訟が数多く提起され,またこのような請求を認容する判決が少なからず出されているのは,従業員の死亡を契機として企業が利得をしているということに対する反感と同時に,実際,過去において,企業が,従業員の福利厚生の拡充に用いるとの名目で団体定期保険契約を締結しておきながら,受け取った保険金につき必ずしもその趣旨に適った運用をせず,時には,保険契約締結の事実を被保険者らに知らせることもせず,また,遺族に対する給付に充当することもなく,専ら企業の事業費に充てていた,といった事例すら出現するところとなったという事実が存在するからである。本件の場合にも,原審の認定するところによれば,第1審被告における本件各保険契約の運用実態が,従業員の福利厚生の拡充を図ることを目的とする団体定期保険の趣旨から逸脱したものであったことは,法廷意見が述べる通りであって,原審の判断は,こうした実態を踏まえて,上記の保険契約理論から当然に導かれる筈の結果を如何様にしてか避け,第1審被告に支払われた保険金につき,第1審被告と第1審原告らとの間で相応の分配を行おうとした苦心の理論構成と見ることができ,その意図するところは理解できないではない。しかしながら,第1審原告らの主張するような団体定期保険の目的・制度趣旨に最大限の配慮をしたとしても,当事者の意思を離れて保険契約の内容を決定してしまうような解釈を正当化することはできないのであって,本件において,社内規定に基づく給付額を超えて死亡時保険金を遺族に支払うことまでを内容とする本件合意なるものが成立していたとする認定判断に,理論上乗り越えることのできない難点があることは,法廷意見において説示した通りである。仮に,当事者の意思の内容とは無関係にこれを認めようとするのであれば,私法上の契約法理を離れ,団体定期保険とは強制的な契機を備えた一種の公保険であるとでも理解する他無いと思われるが,いうまでもなく,特別の立法的な手当ても無い現行法の下で,このような解釈を採ることはできない。
しかし他面,上記の結論は,本件において,第1審被告が上記のような団体定期保険の運用に基づいて受領した保険金を保持すること自体を正当と認めることとは,別問題であることをも指摘しておきたい。すなわち,本件の場合,本件各保険契約は,商法674条1項が要求する被保険者の同意を欠くものとして無効であったと解されるところであり(その理由については,裁判官上田豊三の補足意見を援用する),本来,第1審被告が本件各保険契約に基づいて保険金の支払を受けることができたかどうかについては,重大な疑問が存在するからである。本件訴訟では,現に支払われた保険金の帰属ないし分配という枠組みでの攻撃防御が展開された関係で,こうした論点は表に登場していないが,実質上,上記に見たように,企業が団体定期保険によって利得することの当否が争われているという面も否定し難いため,敢えて付言する次第である。
(裁判長裁判官藤田宙靖 裁判官濱田邦夫 裁判官上田豊三 裁判官堀籠幸男)

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