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2007.05.03

還暦となる憲法

【会社側からの発案ベースの流れ等(監査役会設置会社)】
 選任
  発案者:取締役  → 監査役会の同意取得  → 株主総会の決議(344(1)1)
  発案者:監査役会(請求) → 取締役 → 株主総会の決議(344(2)1)
 解任
  発案者:取締役 → 監査役会の同意取得 → 株主総会の決議(344(1)2)
  発案者:監査役会(請求)→ 取締役→株主総会の決議(344(2)2)
 不再任
  発案者:取締役 → 監査役会の同意取得 → 株主総会の決議(344(1)3)
  発案者:監査役会(請求) → 取締役 → 株主総会の決議(344(2)3)

【監査役による会計監査人の解任 340(1)】
監査役は、会計監査人が次のいずれかに該当するときは、その会計監査人を解任することができる。
一 職務上の義務に違反し、又は職務を怠ったとき。
二 会計監査人としてふさわしくない非行があったとき。
三 心身の故障のため、職務の執行に支障があり、又はこれに堪えないとき。

上記の視点を理解した上で,会計監査人の不選任及び解任についての方針(事業報告書に記載する内容となる)を構築する必要があろう。

<解任についての補足>
 会計監査人が要求される理由,再任が原則とされていること等の法意を考えると,その地位を「解任」という手段で無理矢理に奪うことが容易になされることは妥当とは考えられず,内容に鑑みると,原則として会社法第340条1項の場合が基本となろう。
しかし,340条は監査役による(株主総会を経ない)解任の場合であるが,この場合と比較すると,株主総会を経て解任する場合は(株主総会というフィルターを通すことになるから),340条の場合よりは広く考えて良いのだろう。そう考えると,340条に準じるような場合を含めて考えれば良いのではないだろうか。

<不再任についての補足>
再任が会社法上の原則であり且つその法意を考えると,安易な理由では足らないと考えられるものの,任期制が設けられている趣旨や株主総会というフィルターを通すことを考えると,既に述べたとおり,340条に類するような場合に限定することは妥当でないだろう。
例えば,現在の会計監査人と同程度の報酬でさらに優秀な仕事を行うことが見込まれる会計監査人候補がいるような場合,現在の会計監査人と同程度の仕事をさらに安い報酬で行う会計監査人候補がいるような場合,現在の会計監査人を再任しないことが全く不当であるとまでは言えないであろう(監査人としても,きっちりとした根拠が示されれば,同意せざるを得ないであろう)。
となれば,会社の方針としては,このような場合をも含む方針を考えておく必要があり,かなり柔軟性を持った内容にならざるを得ないだろう。
それをどのように表現するかは,各会社の実情や創意工夫等によるということか。

なお,取締役(会)と監査役会で基準を違えることも当然あり得るだろうが,多くは同一になるのではないだろうかと思うしそれでよいように思う(基準は同一で,視点が異なるということか)。

議論のための一つの意見として。

平井利明のメモ

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