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2007年6月

2007.06.29

八木駅よりの畝傍山

            Img_3029
   大和三山の一つの畝傍山(うねびやま)
      ・・・・だと思う・・・・

近鉄(大和)八木駅のホームより(地図:googlemap)パチリと
  
       Img_3031
  拡大前はこんな写真
  上の写真は拡大&トリミング後のもの  
  
         八木での打合せ後

          その後
          大雨

         Img_3034

137743


追記)
大和三山
いにしえの都人達が身近に接した山々
奈良盆地の周囲に位置する山々とは異なり
間近にあり
高さも,そびえ立つでなく人に近い感覚。
そんなことが人の心をとらえたのだろう。

大和三山や三輪山
間近で感じ取って,何かを感じ取ってみたいものだと思う。

このように近くに来る機会があっても
それがかなわないことは,残念。

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2007.06.28

一連の会議が終わった。

昨年の就任から早1年が経過。,
今年も無事に1年に1度のイベントが終わった。
他では色々と報じられているなかで何事も無く終わったことは有り難きこと。
昼からも長い会議(役員会)。
なお,この度の会はひとつの区切りの機会だった。
次ぎの会議は,また新しきハジマリの機会となる。

昨日も別の場所での年一度のイベントだった。
発言はあったが大禍はなかった。

全般的に
よしとするか(笑)

1年前

しかし
忙しすぎ。
どないかならないものかのう。
時間の使い方が下手だと
つくづく感じる次第・・・・・・・

@携帯より


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東京地裁は買収防衛策を認めた(SPJSFの仮処分命令申立却下:SPJSFvsブルドッグソース)

東京地方裁判所は,スティール・パートナーズ・ジャパン・ストラテジック・ファンド(オフショア)、エル・ピー(SPJSF)がブルドッグソース株式会社に対して申し立てていた新株予約権発行差止めの仮処分命令の申立てを却下した。
ブルドッグソース社のIR
「新株予約権発行差止めの仮処分命令の申立て却下に関するお知らせ」
http://www.bulldog.co.jp/company/pdf/070628_IR1.pdf

これに対して,SPJSFは東京高等裁判所に対して即時抗告。
SPJSFのIR
http://www.spjsf.jp/pdf/070628-bulldog_j.pdf

なお,ブルドッグソース株式会社の言い分が最終的に通ったとしても,ブルドッグソースは,現在10.52%の保有率というSPJSFに対して付与する新株予約権を単価396円にて現金で買い取らなければならないとのこと(約23億円?)。
ブルドッグ社の営業利益は約8億6000万円(第82期損益計算書:平成18年4月1日から平成19年3月31日まで)しかないことを考えると,いずれにせよ痛い出来事。

平井利明のメモ

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2007.06.26

携帯のセキュリティ。改善・不便

SH903i
スケジュールとアラームのセキュリティ設定が同じカテゴリーに続している。
そのためスケジュールに対してセキュリティをかけるとアラームが鳴らない。

その理由は推察できるのだが、スケジュールとアラームを全く別に利用する私のようなユーザーにとってはとても迷惑なシステム設計。
同じ社の前のケータイではこんなことなかったのに。

@携帯より

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2007.06.25

何も浮かんでこないときは

やはり
何も浮かんでこない(苦笑)

涼しいベランダにでても
やはりダメ(笑)

もうしばらく考えるか・・・・・・・

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2007.06.23

総譜(スコア)は読めないですねえ・・・

オーケストラの総譜(スコア)を読むのは素人には至難の技。

        Img_3017

 写真は,イタリアの作曲家レスピーギ(Ottorino Respighi, 1879-1936)の「ローマの祭り」(Festa Romane,Poema Sinfonico per orchestra)の4楽章(La Befana:主顕祭)のラストの狂乱の場面あたり(イタリアで出版された楽譜なのでイタリア語が用いられている)。

 読んでも,正確にはわからない。
 譜面上の流れをみて,こんな雰囲気なんだろうなと思うだけしか出来ない。

【楽譜そのものが難儀】
 楽譜そのものを読むことがそもそも楽ではない。
 特に,異様な高音域やとんでもない低音域,更には,♭♯等がたくさんあると,
 ?※?☆?★?□?△??。

【移調楽器の存在】
 吹奏楽を始めた頃,驚いたことの一つに,楽器には調製があり,また,楽器によって異なること。
 それまでに接した楽器,例えば,ピアノ,オルガン,木琴,ハーモニカ,リコーダー等は,ドレミファソと弾いたり吹いたりすればそれは「ハ長調(C)」のドレミファソ。
 ところが,私が担当していたEuphoniumはB♭管(ベーかん)の楽器。つまり,ドレミファソと吹けばそれは「変ロ長調の音階ドレミファソ」となる。他にも,F管のホルンはドレミファと吹けばヘ長調のドレミファとなる
・・・・・???
 このような楽器を「移調楽器」というのだが,実際に楽器を目の前にして音を出せばなんとなくわかるのだが,これを説明することは難しい(参照:Wikipedeia・・・・読んでもよくわからん・・・・笑)
 仮に,移調楽器で(♭も♯もない)ハ長調の楽曲を演奏しようとすれば,Euphoniumならばシャープが2つつく楽譜(要するにニ長調で書かれた楽譜)にてトライすることになる(←変ロは♭が2つなのでこれを打ち消すために♯を2つ付した楽譜となる)。同様に,ホルンならばシャープ1つの楽譜を演奏することになる。

 例えば,フルート(C管),クラリネット(B♭管),クラリネット(A管),ホルン(F管)の4人で,ハ長調の全く同じ曲(サンプルは,「ちょうちょ」)を吹こうとすると,フルートはハ長調で書かれた楽譜,クラリネット(B♭管)はニ長調で書かれた楽譜(♯が2つついた楽譜),クラリネット(A管・・・イ長調管)は,(♭が3つついた楽譜)ホルンはト長調で書かれた楽譜(♯が1つついた楽譜)をそれぞれ見て演奏することになる。
 各人が自分の楽譜をみて吹くのなら特に問題は無かろうが,この4種類の楽譜がひとまとめにされて,一つの楽譜に4段で書かれていたとすると,一見にて,今どのような曲なのだろう?と思ってしまって,直ちに理解することは難しいだろう。

          Choucho_1

 いずれも,ソ・ミ・ミー・ファ・レ・レー・ド・レ・ミ・ファ と書いてあって,且つ,全く同じ高さの音・・・・・それなのに楽譜で表現すると,上のようになってしまう。
この楽譜を見て,4つの楽器とも全く同じ高さの音だと,瞬時に判断することはとても難しい。

 総譜(スコア)にはこのような移調楽器の音符等が当然に記載されている。

 写真の楽譜は,「ニ長調」で書かれたものである(下の写真のpf[ピアノフォルテ=いわゆるピアノ]に♯が2つあることからわかる)。
しかし,
シャープもフラットもないもの:D管(ニ長調の調製の楽器)
 Cl.P(ピッコロクラリネット?・・いわゆるSくら)
シャープ3つのもの:F管(ヘ長調の調製の楽器)
 c.i(イングリッシュホルン)
シャープが4つのもの:B♭(変ロ長調の調製の楽器)
 Cl(クラリネット)
もっとわからないものに
 Fa(=F)と書かれてあるCr.(ホルン)やSi♭(=B♭)と書かれているTrb(トランペット)には,楽譜の左端に特に調製の指示がない。

 このように様々で書かれた楽譜の音階(ドレミファソ・・)を一見して理解することは相当困難である。
 ハーモニー(和音)を理解することは更に難しい。

【ハ音記号】
 「ト音記号」や「ヘ音記号」という音部記号はピアノの楽譜などで見かけるのでまだ馴染みがある。しかし,オーケストラの楽譜を見るとそれ以外にも「ハ音記号」なるものが出てくる。例えば,通例,ヴィオラの楽譜は,「ハ音記号」(そのなかでのアルト記号)で書かれてある。
 なお,ト音記号はその記号の最初の書き出し部分が「ト」(ハ長調で言うとソ)の位置にあるのでト音記号,ヘ音記号はその記号の書き出し部分が「へ」の位置にあるのでヘ音記号というものだが,ハ音記号は左に突き出た部分が「ハ」の音にあたるので「ハ音記号」とのこと。
 このような原理を知っておけば,楽譜の読み方自体は理解できる。しかし,慣れないだけに一見して,何の音が書かれているのかを理解することは困難である。
 
 例えば,ヴァイオリン(ト音記号),ヴィオラ(ハ音記号:アルト記号),チェロ(ヘ音記号)にて,チョウチョを表記すると次の通りとなる。

   Choucho2_1

 いずれも,ソ・ミ・ミー・ファ・レ・レー・ド・レ・ミ・ファ と書いてあって,且つ,3つの楽器とも全く同じ高さの音を示している。

上記の楽譜(写真のもの)では,
Trbn(トロンボーン)
Vle(ヴィオラ)
Vc(チェロ)
のパートが「ハ音記号」で書かれている。
 なお,ハ音記号にはいくつかの種類があって,Trbn(トロンボーン)とVc(チェロ)は5線の上から2つめの線が「ハ」と指示されているが,Vle(ヴィオラ)は,5線の上から3つめの線が「ハ」と指示されている。
 これらの楽譜を見て,瞬時に音の違いなどを理解することは,・・・・・普通は無理でしょう・・・

 このような複雑な内容の楽譜を読みこなすことが出来る,指揮者等は,相当の訓練をされたということなのでしょう。そのことだけでも凄いことだと思うのです。


 「ローマの祭」の演奏について。
 個人的には,大指揮者といわれるトスカニーニのものがお薦め(オーケストラはNBC響)。1949年のモノラル録音であり,この曲がもつオーケストレーションの妙や色彩の豊かさを考えるとそれがあますことなく再現されているとは到底言えないのだが,それを差し引いても凄まじい演奏。因みに,1929年の世界初演は,レスピーギの良き理解者であったイタリア人指揮者トスカニーニが行っている。
 ただ,この曲の色彩感を感じたければ,最近の演奏を聴くことも必要。生演奏が一番良い。しかし,何しろにぎやなので(騒然としていると言っても過言でない・・・特に4楽章),小振りで音響効果抜群のシンフォニーホールではあまり向かないかも(笑)

                       Img_3016

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2007.06.22

今治にて

今治にて
しまなみ海道を期待したが、雨だと事前にわかっていたので、電車を選択。残念。

しかし片道4時間。日帰りはつらい(笑)
家にたどり着くのは11時半頃か
って
いつもと変わらんか(笑)

@携帯より

            Img_2992
           瀬戸大橋からの瀬戸内海   ・・・雨

     Img_2996
            特急しおかぜ

               Img_2997
                今治駅

          Img_3005
                 今治駅前
  
                  Img_3006
                   再び 特急しおかぜ

          Img_3007
         車内で「鯛めし」

   おみやげとして買ってきた今治駅の観光センターで買った饅頭
       Img_3013
             Img_3011
   ふくらし粉以外の添加物はもちいていないとのこと
   なつかしいシンプルな味・・・・・・
   なかなかいけてます。  

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電子記録債権法

法律案要綱
法律案
理由
新旧対照条文
参照条文


国会提出主要法案第166回国会(常会)

電子登録債権法(仮称)の制定に向けて~電子登録債権の管理機関のあり方を中心として~
平成18年12月21日・・金融審議会金融分科会第二部会:金融審議会金融分科会情報技術革新と金融制度に関するワーキンググループ

上記の案:電子登録債権法(仮称)の制定に向けて~電子登録債権の管理機関のあり方を中心として~(案)

「電子債権制度に関する研究会」中間報告書の公表について(経済産業省)



1.「電子債権制度に関する研究会」中間報告書の公表について

2.電子債権制度に関する研究会 中間報告 -法制の具体的活用に向けて-

3.【概要版】電子債権制度に関する研究会 中間報告 -法制の具体的活用に向けて-

4.参考資料【概要版】電子債権制度に関する研究会 中間報告

    平井利明のメモ

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2007.06.21

電子記録債権法成立

「手形や売掛債権などを電子化し、インターネット上で取引できるようにする電子記録債権法が20日の参院本会議で可決、成立した。」と報じられている(NIKKEINET)。
 同報道によると「電子化により保管コストなどの削減が見込めるうえ、紛失や盗難の心配もないため、紙の手形に代わる企業間の支払い・資金調達の手段として普及する可能性がある。債権の分割なども容易になり、債権の流動化を促すことにもなりそうだ。2008年末メドの施行を予定する。」とある
電子化という観点の問題は置くとして
権利関係について法技術的側面から考えると,手形に関する知識があればある程度は理解できるのか。

専業の機関を使ったシステム。
構築の費用等を勘案した上での利用コストがどの程度となるのか?
長い目で見れば,手形を用いたときよりも低コストを実現できるのだろうが
当面は,利用に際してある程度の高コストが見込まれることになるのだろうか?
仮に,このシステムのを利用する経費が当面のところ高コストだとすると,一般の人にとってはなじみにくいことと相まって,やはり手形・・・・という場面も少なくはないのだろう。
実際に目の前に出来上がったものが,便利,簡便,明瞭,安全,そして安価なものであることを期待したいものである。

それはさておき,またお勉強しなければならないことが増えた(笑)

ご参考)
システムのイメージは
「電子記録債権法制に関る取組みについて」byHITACHI
がわかりやすいでしょうか(説明文は,ある程度の専門家を対象としているため,平易とは言いにくいですが)

なお,
電子登録債権法(仮称)の制定に向けて~電子登録債権の管理機関のあり方を中心として~平成18年12月21日・・金融審議会金融分科会第二部会:金融審議会金融分科会情報技術革新と金融制度に関するワーキンググループ
上記の案:電子登録債権法(仮称)の制定に向けて~電子登録債権の管理機関のあり方を中心として~(案)

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平井利明のメモ

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TOKYO MARATHON(東京マラソン)2008募集開始

本番は2008年2月17日(日)
2007.06.17ランナー募集開始
http://www.tokyo42195.org/
コース http://www.tokyo42195.org/map.htm

大会概要(一般・フルマラソンに搾って抜粋)
東京マラソン2008 (英文名:Tokyo Marathon 2008)
2008年(平成20年)2月17日(日)  9:10 スタート 
第1回と同一コース 
制限時間:マラソン:7時間
 制限時間:号砲を基準
 関門閉鎖時刻設ける。
参加資格
 大会当日満18歳以上(高校生は除く)
 6時間40分以内に完走できる
定員:マラソン25,000人 
参加料;マラソン: 国内 10,000円 海外 12,000円
参加申込
インターネット又は郵便振替
 郵便振替の場合:申込時に手数料500円を別途払込
期間:2007年(平成19年)6月17日(日)~8月17日(金)(必着)
参加者の決定:定員超抽選。抽選結果:10月上旬までに通知
当選者は10月末までに指定口座に入金
 支払方法によって振替手数料などの負担必要 
問い合わせ先 東京マラソンエントリーセンター
電話 : (03)3714-2777 受付時間 平日10:00~17:00
 
更なる詳細は,サイトで確認されたし。http://www.tokyo42195.org/outline.html

昨日,全く無謀にも,ネットにてエントリーしました。

今回は,初回より応募が多くなるかな?
そうなると抽選のハードルが又高くなりますね。
それはさておき,そもそも走れるのか?
大会のサイトには,フルにエントリーをする人は1ヶ月に200km程度走っている人との医師のコメントがあるようだ・・・・・・・・
ちょいとは近づくためにと,歩くことを再開したが
そんな程度で大丈夫だろうか(笑)(って大丈夫なわけない)
しかし,目標を入れないと頑張らないので,目標として!

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2007.06.20

You Tubeの日本語版の利用規約

googleの傘下に入った「you tube」の日本語版が本年6月19日に公表されていますね。

他人の権利を侵害する投稿が多く存在すると考えられる「you tube」。
このサイトの「利用規約」どのようになっているのかが気になり,「you tube」側の責任に関するいくつかの条項について内容を確認してみた。
http://jp.youtube.com/t/terms

1. お客様の承認
A. このウェブサイト(YouTube.comドメイン名を通じて利用可能な全ての本コンテンツを含めて、「YouTubeウェブサイト」又は「本ウェブサイト」と総称します。)を利用及び/又は訪問することにより、お客様は、以下の契約条件(以下「本サービス条件」といいます。)及びプライバシーポリシー(http://jp.youtube.com/t/privacy)に記載されており、ここに参照され本サービス条件の一部を構成するYouTubeのライバシーポリシーに同意するものとします

→YouTube.comドメイン名を通じて利用可能なコンテンツを含むサイトを訪問するだけで,youtubeが定めたルールに拘束される旨が記載されている。

2. YouTubeウェブサイト
A. 本サービス条件は、本ウェブサイト上の動画コンテンツ、情報及びその他のマテリアル又はサービスの投稿者でもある利用者を含む、YouTubeウェブサイトの全ての利用者に対して適用されます
H. お客様は、その他本サービス条件の条件を遵守するものとします。

→利用者は,約款を遵守しなければならず且つ拘束される。

5. お客様によるサイト上のコンテンツの使用
上記の一般的な制限に加え、以下の制限及び条件は、お客様によるYouTubeウェブサイト上のコンテンツの使用について特に適用されます
G. お客様は、YouTubeウェブサイトを利用する際、種々の情報源からの本ユーザー投稿にさらされること、及び、YouTubeが当該本ユーザー投稿についての又は当該本ユーザー投稿に関連する正確性、利用価値、安全性若しくは知的財産権に対して責任を負わないことを理解しています。お客様は、さらに、お客様が不正確、侮辱的、下品又は不快な本ユーザー投稿にさらされる可能性があることを理解してこれを了承し、これにつきYouTubeに対して有する又は有する可能性のある法的又は衡平法(エクイティ)上の権利又は救済方法を、放棄することに合意してここに放棄し、お客様によるサイトの利用に関連する全事項に関して、法令上最大限可能な限り、YouTube、その所有者/運営者、関係者及び/又はライセンサーを補償し、損害を与えないものとします。

→コンテンツには,人の権利を侵害するものが含まれていることがありますがご了承ください,なおそのコンテンツにより侵害を受けても利用者は,管理者等に対する責任追及を一切しませんとの趣旨となっています。
接続しただけで利用条件に拘束されるとなると,権利侵害の有無を確認するためにこのサイトに接続するだけで,管理者等に対する責任追及ができなくなってしまう?ということまで含むのでしょうかねえ・・・

6. お客様の本ユーザー投稿及び行為
A. お客様は、YouTubeアカウント保有者として、動画コンテンツ(以下本ユーザー動画といいます。)及びテキスト・コンテンツ(以下本ユーザー・コメントといいます。)を投稿することができます。本ユーザー動画及び本ユーザー・コメントは、本ユーザー投稿と総称します。お客様は、当該本ユーザー投稿が公表されているかを問わず、YouTubeはいかなる本ユーザー投稿に関する秘密保持をも保証しないことを理解しています。

→規約上で言いますと,投稿に関する秘密は一切守りません。従って,投稿に関する情報を何時誰にどのような形で提供されても文句を言いませんということなのでしょうか。但し,プライバシーポリシーを定めているのでそれは遵守するのでしょうが(Google プライバシーポリシーYouTube プライバシー ポリシー)。

E. YouTubeは、本ユーザ投稿又はそこに表明されるいかなる意見、推薦若しくは助言を支持するものではなく、YouTubeは、本ユーザー投稿に関連する一切の責任を明示的に放棄します。(この段,以下略)

→読んで字の如く(以下コメントを特に付していないものは同様)。

9. 保証の放棄
お客様は、お客様によるYouTubeウェブサイトの利用は、自己の単独のリスクにおいてなされることに、合意します法令上最大限可能な限り、YouTube、その役員、取締役、従業員及び代理人は、本ウェブサイト及びお客様のその利用と関連して、明示であると黙示であるとを問わず、全ての保証を放棄いたします。YouTubeは、このサイトのコンテンツ又はこのサイトにリンクされている他のサイトのコンテンツの正確性又は完全性につき保証又は表明をせず、(Ⅰ)コンテンツのエラー、誤り若しくは不正確性、(Ⅱ)お客様による我々のウェブサイトへのアクセス若しくはその利用に起因するあらゆる性質の人身被害又は財産的損害、(Ⅲ)我々の安全なサーバ並びに/又はそこに記憶されている一切の個人情報及び/若しくは財務情報への無権限でのアクセス若しくはその使用、(Ⅳ)我々のウェブサイトへの又はそれからの送信の中断又は停止、(Ⅴ)第三者により我々のウェブサイトに向けて又はこれを通じて送信されたバグ、ウィルス、トロイの木馬等、並びに/又は(Ⅵ)あらゆるコンテンツの誤り若しくは脱落につき、又、投稿され、メールされ、送信され又はその他YouTubeウェブサイトを通じて利用可能となったコンテンツの使用の結果により被ったあらゆる種類の損失又は損害につき、債務又は責任を負いません。(この段,以下略)

10. 責任の限定
いかなる場合も、YouTube、その役員、取締役、従業員及び代理人は、保証、契約、不法行為又はその他の法理論に基づくか否かを問わず、また会社が損害の可能性につき助言を受けているかを問わず、(Ⅰ)コンテンツのエラー、誤り若しくは不正確性、(Ⅱ)お客様による我々のウェブサイトへのアクセス若しくはその利用に起因するあらゆる性質の人身被害又は財産的損害、(Ⅲ)我々の安全なサーバ並びに/又はそこに記憶されている一切の個人情報及び/若しくは財務情報への無権限でのアクセス若しくはその使用、(Ⅳ)我々のウェブサイトへの又はそれからの送信の中断又は停止、(Ⅴ)第三者により我々のウェブサイトに向けて又はこれを通じて送信されたバグ、ウィルス、トロイの木馬等、並びに/又は(Ⅵ)あらゆるコンテンツの誤り若しくは脱落に起因する一切の直接的、間接的、付随的、特別、懲罰的又は派生的損害につき、又は、投稿され、メールされ、送信され又はその他YouTubeウェブサイトを通じて利用可能となったコンテンツの使用の結果により被ったあらゆる種類の損失又は損害につきお客様に対して責任を負いません。以上の責任の限定は、適用ある法域における法令上最大限可能な範囲において適用されるものとします。

お客様は、YouTubeが、本ユーザー投稿又はあらゆる第三者の中傷的、侮辱的若しくは違法な行為につき責任を負わず、また、これらによる害悪又は損害のリスクは全てお客様の責任であることにつき特に了承します。

本ウェブサイトは、YouTubeにより、その米国における設備から管理及び提供されています。YouTubeは、YouTubeウェブサイトがその他の地域での利用について適切又は利用可能であることにつき何ら表明いたしません。他の法域からYouTubeウェブサイトにアクセスする又はこれを利用する者は、自己の意志で行うものであり、適用のある現地の法を遵守することにつき責任を負うものとします。

11. 補   償
お客様は、YouTube、その親会社及び関係会社、ならびに、YouTube、その親会社及び関係会社の役員、取締役、従業員及び代理人を、(i)お客様のYouTubeウェブサイトの利用及びこれへのアクセス、(ii)お客様による本サービス条件の違反、(iii)お客様による第三者の権利の侵害(あらゆる著作権、財産権又はプライバシー権を含みますが、これに限られません。)、又は、(iv)お客様の本ユーザー投稿のいずれかが第三者に対して損害を及ぼしたとのクレームから発生した、全ての請求、損害、義務、損失、債務、費用又は負債及び経費(弁護士報酬を含みますが、これに限られません。)について、防御し、補償し、損害を与えないことに合意しますこの防御及び補償の義務は、本サービス条件及びお客様によるYouTubeウェブサイトの利用の終了にかかわらず、引き続き有効であるものとします

14. 一   般
お客様は、(i)YouTubeウェブサイトが、カリフォルニア州のみを拠点とするとみなされること、及び(ii)YouTubeウェブサイトが、カリフォルニア州以外の法域で、特別又は一般的であるとを問わず、YouTubeに対して人的管轄権を生じさせない、受動的なウェブサイトとみなされることに合意します。

→要するに,カリフォルニア州以外での裁判管轄権は生じませんということを言いたいのですね。

本サービス条件は、カリフォルニア州の抵触法の原則を顧慮することなくカリフォルニア州内の実体法に準拠します。

→カリフォルニア州法が,仮に他の州或いは外国の法律の適用を認めていることがあったとしてもそれを排除し,カリフォルニア州内における州法(カリフォルニア州法)のみにて解決されるということですね。

全面的又は部分的にYouTubeウェブサイトから生じる、お客様とYouTubeとの間のクレーム又は紛争は、カリフォルニア州サンマテオ郡所在の管轄権ある裁判所により専属的に判断されるものとします。

→YouTubeに関する裁判は,カリフォルニア州サンマテオ郡にある裁判所でのみの裁判となります。それ以外の裁判所での裁判は致しません。ということですね。カリフォルニア州サンマテオ郡というのはどこにあるのでしょうか??そんなところで裁判するとなれば大変。

お客様及びYouTubeは、YouTubeウェブサイトから生じる又はこれと関連する訴訟原因は、当該訴訟原因が生じてから一年以内に開始されなければならないことに合意します。そうでない場合は、当該訴訟原因は永久に禁じられかかる訴訟原因に基づく法的手続きを行うことはできないものとします

→訴訟を起こしうる事由があっても1年以内に裁判をしなければならず,その期間を過ぎると永久に訴訟手続きできません,ということですね。

(他の条項もそうなのですが)予想どおり,you tubeに圧倒的に都合の良い内容ばかりですね(笑)。
さて,このようなものに拘束されるのや否や。
被害を受けた方が消費者であれば,「消費者契約法」等の内容から考えると,この約款の内容全てに拘束されるとは考えにくい。しかし,何しろ米国の会社なので,訴訟等となれば実際問題としては権利行使が大変ですね。
企業についていうと,もっと大変。
結局,そういうことでyou tubeが成り立っている面があるのでしょうね。

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一駅歩こう、再開?

一駅歩こう、再開?
さあていつまで続くやら(笑)

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最高裁判所第三小法廷平成12年02月29日判決(輸血に関する事件:上告審判決) 

平成10年(オ)第1081号損害賠償請求上告,同附帯上告事件 
最高裁判所第三小法廷平成12年02月29日判決 

判示事項
宗教上の信念からいかなる場合にも輸血を受けることは拒否するとの固い意思を有している患者に対して医師がほかに救命手段がない事態に至った場合には輸血するとの方針を採っていることを説明しないで手術を施行して輸血をした場合において右医師の不法行為責任が認められた事例
 
裁判要旨
医師が、患者が宗教上の信念からいかなる場合にも輸血を受けることは拒否するとの固い意思を有し、輸血を伴わないで肝臓のしゅようを摘出する手術を受けることができるものと期待して入院したことを知っており、右手術の際に輸血を必要とする事態が生ずる可能性があることを認識したにもかかわらず、ほかに救命手段がない事態に至った場合には輸血するとの方針を採っていることを説明しないで右手術を施行し、患者に輸血をしたなど判示の事実関係の下においては、右医師は、患者が右手術を受けるか否かについて意思決定をする権利を奪われたことによって被った精神的苦痛を慰謝すべく不法行為に基づく損害賠償責任を負う。
 
参照法条 民法709条,民法710条 

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=25350&hanreiKbn=01

主    文
本件上告及び附帯上告を棄却する。
上告費用は上告人の、附帯上告費用は附帯上告人らの負担とする。
         
理    由
 上告代理人細川清、同富田善範、同齊木敏文、同永谷典雄、同山中正登、同大竹たかし、同林圭介、同中垣内健治、同近藤秀夫、同渡部義雄、同山口清次郎、同平賀勇吉、同星昭一、同安岡邦信、同小林隆之、同高柳安雄の上告理由について
一 原審の適法に確定した事実関係の概要は、次のとおりである。
1 亡Bは、昭和4年1月5日に出生し、同38年から「エホバの証人」の信者であって、宗教上の信念から、いかなる場合にも輸血を受けることは拒否するという固い意思を有していた。Bの夫である被上告人・附帯上告人Aは、「エホバの証人」の信者ではないが、Bの右意思を尊重しており、同人の長男である被上告人・附帯上告人Cは、その信者である。
2 上告人・附帯被上告人(以下「上告人」という。)が設置し、運営しているD病院に医師として勤務していたEは、「エホバの証人」の信者に協力的な医師を紹介するなどの活動をしている「エホバの証人」の医療機関連絡委員会(以下「連絡委員会」という。)のメンバーの間で、輸血を伴わない手術をした例を有することで知られていた。しかし、D病院においては、外科手術を受ける患者が「エホバの証人」の信者である場合、右信者が、輸血を受けるのを拒否することを尊重し、できる限り輸血をしないことにするが、輸血以外には救命手段がない事態に至ったときは、患者及びその家族の諾否にかかわらず輸血する、という方針を採用していた。
3 Bは、平成4年6月17日、F病院に入院し、同年7月6日、悪性の肝臓血管腫との診断結果を伝えられたが、同病院の医師から、輸血をしないで手術することはできないと言われたことから、同月11日、同病院を退院し、輸血を伴わない手術を受けることができる医療機関を探した。
4 連絡委員会のメンバーが、平成4年7月27日、E医師に対し、Bは肝臓がんに罹患していると思われるので、その診察を依頼したい旨を連絡したところ、同医師は、これを了解し、右メンバーに対して、がんが転移していなければ輸血をしないで手術することが可能であるから、すぐ検査を受けるようにと述べた。
5 Bは、平成4年8月18日、D病院に入院し、同年9月16日、肝臓の腫瘍を摘出する手術(以下「本件手術」という。)を受けたが、その間、同人、被上告人A及び同Cは、E医師並びにD病院に医師として勤務していたG及びH(以下、右3人の医師を「E医師ら」という。)に対し、Bは輸血を受けることができない旨を伝えた。被上告人Cは、同月14日、E医師に対し、B及び被上告人Aが連署した免責証書を手渡したが、右証書には、Bは輸血を受けることができないこと及び輸血をしなかったために生じた損傷に関して医師及び病院職員等の責任を問わない旨が記載されていた。
6 E医師らは、平成4年9月16日、輸血を必要とする事態が生ずる可能性があったことから、その準備をした上で本件手術を施行した。患部の腫瘍を摘出した段階で出血量が約2245ミリリットルに達するなどの状態になったので、E医師らは、輸血をしない限りBを救うことができない可能性が高いと判断して輸血をした。
7 Bは、D病院を退院した後、平成9年8月13日、死亡した。被上告人・附帯上告人ら(以下「被上告人ら」という。)は、その相続人である。
二 右事実関係に基づいて、上告人のBに対する不法行為責任の成否について検討する。
 本件において、E医師らが、Bの肝臓の腫瘍を摘出するために、医療水準に従った相当な手術をしようとすることは、人の生命及び健康を管理すべき業務に従事する者として当然のことであるということができる。しかし、患者が、輸血を受けることは自己の宗教上の信念に反するとして、輸血を伴う医療行為を拒否するとの明確な意思を有している場合、このような意思決定をする権利は、人格権の一内容として尊重されなければならない。そして、Bが、宗教上の信念からいかなる場合にも輸血を受けることは拒否するとの固い意思を有しており、輸血を伴わない手術を受けることができると期待してD病院に入院したことをE医師らが知っていたなど本件の事実関係の下では、E医師らは、手術の際に輸血以外には救命手段がない事態が生ずる可能性を否定し難いと判断した場合には、Bに対し、D病院としてはそのような事態に至ったときには輸血するとの方針を採っていることを説明して、D病院への入院を継続した上、E医師らの下で本件手術を受けるか否かをB自身の意思決定にゆだねるべきであったと解するのが相当である。ところが、E医師らは、本件手術に至るまでの約1か月の間に、手術の際に輸血を必要とする事態が生ずる可能性があることを認識したにもかかわらず、Bに対してD病院が採用していた右方針を説明せず、同人及び被上告人らに対して輸血する可能性があることを告げないまま本件手術を施行し、右方針に従って輸血をしたのである。そうすると、本件においては、E医師らは、右説明を怠ったことにより、Bが輸血を伴う可能性のあった本件手術を受けるか否かについて意思決定をする権利を奪ったものといわざるを得ず、この点において同人の人格権を侵害したものとして、同人がこれによって被った精神的苦痛を慰謝すべき責任を負うものというべきである。そして、また、上告人は、E医師らの使用者として、Bに対し民法715条に基づく不法行為責任を負うものといわなければならない。これと同旨の原審の判断は、是認することができ、原判決に所論の違法があるとはいえない。論旨は採用することができない。
 附帯上告代理人赤松岳、同野口勇、同石下雅樹の上告理由について
 所論の点に関する原審の認定判断は、原判決挙示の証拠関係に照らし、正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。論旨は、違憲をいう点を含め、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実の認定を非難し、独自の見解に立って原審の右判断における法令の解釈適用の誤りをいうか、又は原審の裁量に属する慰謝料額の算定の不当をいうものであって、採用することができない。
 よって、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官 千種秀夫 裁判官 元原利文 裁判官 金谷利廣 裁判官 奥田昌道)

注:本文中の数字を漢数字からアラビア数字に変更している。

http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/97122711186556DD49256ACE00268986.pdf

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東京高等裁判所平成10年2月9日判決(輸血に関する事件:第2審[控訴審]判決)

平成9年(ネ)第1343号損害賠償請求控訴事件
東京高等裁判所平成10年2月9日判決

       主   文

一 原判決中、被控訴人国、同A、同B及び同Cに関する部分を次のとおり変更する。
1 被控訴人国、同A、同B及び同Cは各自、控訴人△1に対しては金27万5000円、同△2、同△3及び同△4に対してはそれぞれ金9万1666円及びこれらに対する平成5年7月16日(被控訴人Aについては同月17日)から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 控訴人らの右被控訴人らに対するその余の請求を棄却する。
二 控訴人らの被控訴人D、同E及び同Fに対する控訴を棄却する。
三 控訴人らと被控訴人国、同A、同B及び同Cとの間で生じた訴訟費用は、第1、2審を通じ、これを20分し、その19を控訴人らの負担とし、その余を右被控訴人らの負担とし、控訴人らと被控訴人D、同E及び同Fとの間の控訴費用は、控訴人らの負担とする。
四 この判決は、主文第1項1に限り、仮に執行することができる。

       事実及び理由

第1 当事者の求めた裁判
1 控訴の趣旨
1 原判決を取り消す。
2 被控訴人国、同A、同D、同B、同C、同E及び同Fは連帯して、控訴人△1に対しては金600万円、同△2、同△3及び同△4に対してはそれぞれ金200万円及びこれらに対する平成5年7月16日(被控訴人Aについては同月17日)から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
3 訴訟費用は、第1、2審とも被控訴人らの負担とする。
4 仮執行宣言
2 控訴の趣旨に対する答弁
 控訴棄却
第2 請求の原因
 本件の請求の原因は、次のとおり改め、又は加えるほかは、原判決の事実及び理由欄の第2に記載のとおりである。
1 原判決2枚目裏7行目の「原告」を「訴訟承継前控訴人亡○○(以下「○○」という。)」と、同4枚目表4行目から同4枚目裏2行目までの間の各「原告」を「○○」とそれぞれ改める。
2 同4枚目裏5行目の次に行を改めて次のとおり加える。
「6 ○○は、平成9年8月13日に死亡したが、その相続人は、夫である控訴人△1、○○と同控訴人との間の長女である控訴人△2、同長男である控訴人△3及び同2女である控訴人△4である。(当事者間に争いがない。)」
3 同6行目の「6」を「7」と、同行目の「原告」を「控訴人ら」と、同7行目、同8行目及び同11行目の各「原告」を「○○」とそれぞれ改める。
4 同10行目の「受け入れないとの」次に「○○の」を加え、同末行の「舞って」を「舞い、輸血以外に救命手段がない事態になった場合には輸血する治療方針を採用していながら、この治療方針の説明を怠って、」と改め、同5枚目表3行目の「いずれも」の次に「○○に生じた」を、同5行目の「遅延損害金」の次に「につき、これを相続した控訴人らの法定相続分に応じて控訴の趣旨2項記載のとおりの金員」をそれぞれ加える。
第3 争点
 本件の争点は、次のとおり改め、又は加えるほかは、原判決の事実及び理由欄の第3に記載のとおりである。
1 原判決5枚目表7行目から10枚目表8行目までの間の各「原告」のうち、同5枚目表9行目、同6枚目裏4行目、同7枚目表末行、同9枚目裏3行目及び同10枚目表5行目の各「原告」を「控訴人ら」と、その余の各「原告」を「○○」とそれぞれ改める。
2 同6枚目表2行目の「の輸血拒否」を「による輸血拒否」と改める。
3 同7枚目表8行目の「振る舞って」を「振る舞い、輸血以外に救命手段がない事態になった場合には輸血する治療方針を採用していながら、この治療方針の説明を怠って、」と同8枚目表7行目の「示し」を「示したもので、輸血以外に救命手段がない事態になった場合には輸血する治療方針を採用していながら、この治療方針の説明を怠って、」とそれぞれ改める。
4 同7枚目裏1行目の「訴外△3(以下「訴外△3」という。)」を控訴人△3(以下「控訴人△3」という。)と改める。
第4 本件の経過
 本件の経過は、次のとおり改め、又は加えるほかは、原判決の事実及び理由欄の第4に記載のとおりである。
1 原判決10枚目裏3行目の「3」の次に「、乙第9号証、乙第10号証、乙第13号証、乙第14号証」を加える。
2 同行目から20枚目表1行目までの間の各「原告」を「○○」と、各「訴外△3」を「控訴人△3」と、「訴外△1(以下「訴外△1」という。)」を「控訴人△1(以下「控訴人△1」という。)」と、各「訴外△1」を「控訴人△1」とそれぞれ改める。
3 同12枚目裏6行目末尾に「なお、被控訴人Aは、当日、○○に対して超音波検査を実施し、肝右葉付近に巨大な腫瘍があることなどの所見を得、その摘出手術が相当困難なものとなるとの感じを抱いた。」を加える。
4 同13枚目表9行目の「答えた」の次に「なお、被控訴人B作成の陳述書(乙第10号証)中には、同被控訴人が○○から「死んでも輸血をしてもらいたくない。」と言われた記憶がない旨の記載部分があるが、右記載部分は、カルテ(乙第1号証)中の、右会話があったとされる同年9月7日を含む同年8月18日から同年9月10日までの検査、1時的指示、継続指示などを記載した文書(81頁)中の特記事項欄に「エホバ!輸血は死んでもだめ」との記載があることに照らして採用できない。)」を加える。
5 同14枚目裏1行目の「術前検討会」の次に「(これには少なくとも、被控訴人A、同B及び同Cが出席した。)」を、同8行目の「事態」の次に「が発生した場合には、輸血の実施を考慮することとし、これ」をそれぞれ加える。
6 同17枚目表5行目の「手術」の次に「の」を加え、同6行目の「提出された。」の次に「この承諾書は、説明の内容として、「肝腫瘍の手術、合併症について説明しました。(A)」と手書きで記載され、承諾文言として、「今般主治医より(空欄未補充)を受けることにつきまして充分な説明を聞き了解いたしましたので、実施をお願いいたします。」と印刷され、その下に○○が患者本人として署名捺印し、患者の家族である控訴人△1が署名捺印しているものである。」を同7行目の末尾に「。」をそれぞれ加える。
7 同18枚目裏2行目の「著名」を「著明」と改める。
8 同8行目末尾に「待機していた○○の家族(控訴人ら4名及び控訴人△3の妻)からの同意を得ることなく、」を加える。
第5 争点に対する判断
1 争点1(無輸血特約)について
 控訴人らは、○○と被控訴人国とは、平成4年9月14日、被控訴人医師らが○○に対して手術中いかなる事態になっても、すなわち、輸血以外に救命手段がない事態になっても、輸血をしないこと(以下「絶対的無輸血」という。)を合意したと主張する。
 しかし、前記認定の事実によれば、○○は、口頭により絶対的無輸血を求める旨の意思を表示していることは認められるが、文書上はその意思は明確でない。また、被控訴人医師らは、口頭によっても、文書によっても右○○の求めに応ずる旨の意思を表示しているとは認められないが、できる限り輸血をしない旨の意思表示はしていることが認められる。したがって、絶対的無輸血の合意が成立していると認めることはできない(手術に当たりできる限り輸血をしないこととする限度での合意成立の効果は認めるべきである。)。これを補足説明すると次のとおりである(以下、前記認定事実には証拠を示さず、それ以外の事実には括弧内に証拠を示す。)。
1 エホバの証人の信者である患者(以下「エホバの証人患者」という。)の症例報告等(《証拠略》)によれば、エホバの証人患者は、多くが絶対的無輸血の意思を表明しているが、家族などの説得により、輸血の承諾をした事例もあり(《証拠略》の症例)、手術に当たりできる限り輸血をしないこととするが、輸血以外に救命手段がない事態になった場合には輸血をすること(本件において、被控訴人医師らの認識における「できる限り輸血をしないこと」の意味は、この趣旨と解される。以下「相対的無輸血」という。)を承諾した事例もあり(《証拠略》の症例)、また、患者本人は絶対的無輸血の意思を表明したが、その家族は生命の危機に瀕する事態に陥ったときに相談させてほしいとの意思を表明した事例もあり(《証拠略》の症例)、さらに、患者本人は相対的無輸血を承諾したが、妻が反対した事例もある(《証拠略》の症例4)。
 以上のとおり、エホバの証人患者の輸血について採る態度はさまざまであるところ、絶対的無輸血は、生命の維持よりも輸血をしないことに優越的な価値を認めるものであるのに対し、相対的無輸血は、輸血をしないことよりも生命の維持に優越的な価値を認めるものであって、同じ無輸血といっても、この両者の間には質的に大きな違いがある。
2 ○○が医科研で最初に受診した際、被控訴人Aに対し、○○は、輸血に関する発言はしなかったが、控訴人△3が「母は30年間エホバの証人をしていて、輸血をすることはできません。」と言った。しかし、同控訴人は、「輸血以外に救命手段がない事態になっても輸血はできない。」旨を明言はしていない。
 これに対し、被控訴人Aは、「(腫瘍は)大きいですけど、心配いりません。ちゃんと治療できます。」「いざとなったらセルセイバー(回収式自己血輸血装置)があるから大丈夫です。本人の意思を尊重して、よく話し合いながら、きちんとやっていきます。」と言っているが、「輸血以外に救命手段がない事態になっても輸血はしない。」旨を明言してはおらず、将来の話合いの余地を残していて、絶対的無輸血の治療方針を採る旨を表明してはいない。
3 ○○が医科研に入院した当日の被控訴人Cと○○との問答は、貯血式自己血輸血の可否に関するものに過ぎず、両者とも、絶対的無輸血の意思又は治療方針を明確に表明するものではない。
4 ○○が医科研に入院中の平成4年9月7日には、○○は、被控訴人Bに対し、「死んでも輸血をしてもらいたくない。そういう内容の書面を書いて出します。」と言っているが、これは、絶対的無輸血の意思を口頭で表明したものである。この意思表明は、主治医である被控訴人Bに対するものであるから、被控訴人国の履行補助者に対して絶対的無輸血による手術を求める旨の意思表示(申込み)であるといえる。
 これに対し、被控訴人Bは、「そういう書面をもらってもしょうがないです。」と言っているが、これは、右申込みを承諾したものではないことは明らかである。
5 手術説明会の同月14日には、被控訴人Aは、大きな手術となり出血があることなどを説明するとともに、「術後再出血がある場合には、再び手術が必要になる。この場合は医師の良心に従って治療を行う。」と説明しているが、同被控訴人の内心の意図はともかくとして、右説明は、相対的無輸血の治療方針を表明するものではない(およそ輸血について言及したものと認めることはできない。)。
 控訴人△3は、その際、被控訴人Aに対して○○作成の免責証書(乙第4号証)を交付している。右免責証書の記載文言は、輸血拒否の意思を表明してはいるが、他の例(甲第4号証中の「輸血謝絶書」、《証拠略》)と表現を異にし、死の結果をも受入れる旨の絶対的無輸血の意思を明確にしているとは解されないおそれがある(「どんな損傷」という表現が用いられているが、「傷」という語感からは死の結果をも許容する趣旨かどうか疑いの生ずる余地がある。)。
 前判示認定事実によると、被控訴人医師らが絶対的無輸血の治療方針を採用せず、相対的無輸血の治療方針を採用していたことは明らかである。また、医療の専門性(この専門性は訴訟代理の委任の局面とも同一である。)に鑑み、医師はその専門知識及び能力に基づきその良心に従って医療内容を決定すべきであり、患者による治療内容に対する注文は、通常は単なる希望の表明に過ぎず、原則としては、医師が明示に承諾した場合でなければ、そのような医師の治療方針と抵触する合意が成立したと認めるべきものではない(後記の説明義務違反の問題が生ずることや手術の施行自体について患者の同意が必要なことは別論である。)。被控訴人医師らの右言動をもってしては、被控訴人医師らが絶対的無輸血につき承諾したものということはできず、手術に当たりできる限り輸血しないこととする限度でのみ合意成立の効果を認めるべきである。
6 以上のとおり、○○と被控訴人国との間に絶対的無輸血の合意が成立したとは認められないが、念のため右合意の効力について当裁判所の見解を述べておく。当裁判所は、当事者双方が熟慮した上で右合意が成立している場合には、これを公序良俗に反して無効とする必要はないと考える。すなわち、人が信念に基づいて生命を賭しても守るべき価値を認め、その信念に従って行動すること(このような行動は、社会的に優越的な宗教的教義に反する科学的見解を発表すること、未知の世界を求めて冒険をすること、食糧事情の悪い状況下で食糧管理法を遵守することなど枚挙にいとまがない。)は、それが他者の権利や公共の利益ないし秩序を侵害しない限り、違法となるものではなく、他の者がこの行動を是認してこれに関与することも、同様の限定条件の下で、違法となるものではない。ところで、エホバの証人の信者がその信仰に基づいて生命の維持よりも輸血をしないことに優越的な価値を認めて絶対的無輸血の態度を採ること及び医師がこれを是認して絶対的無輸血の条件下で手術を実施することは、それが他者の権利を侵害するものでないことが明らかである。さらに、輸血にはウィルスの感染等の副作用があることは公知の事実であるし、○○が医科研を初めて受診した平成4年7月28日までに絶対的無輸血の条件下で実施された手術例が多数あり、この中には相当数の死亡例もありながら、死亡例について医師が実際に刑事訴追された事例がなかったこと(《証拠略》)、同元年には、輸血療法の環境の変化に対応して、厚生省健康政策局長が輸血療法の適正化に関するガイドラインを定め、これを各都道府県知事あてに通知しているが、その1項目として、「輸血療法を行う際には、患者またはその家族に理解しやすい言葉でよく説明し、同意を得た上でその旨を診療録に記録しておく。」ことが挙げられていること(《証拠略》)、同2年中には日本医師会の生命倫理懇談会が絶対的無輸血の条件下での手術の実施をやむを得ないことではあるが肯定する旨の見解を発表していること(《証拠略》)、同2年から○○の右受診前までの間に北信総合病院、国立循環器センター、聖隷浜松病院、京都大学医学部附属病院、上尾甦生病院及び鹿児島大学医学部付属病院などが絶対的無輸血の条件下での手術を是認する見解を発表しており、これを報道する新聞も、その見解に否定的な評価を示してはいないこと(《証拠略》)、○○の右受診時点までに、法律学の領域においても、医療における患者の自己決定権、インフォームド・コンセント、クォリティ・オブ・ライフなどの問題につき患者の意思決定を尊重する見解が多数発表されていたこと(当裁判所に顕著な事実。なお、甲号証としては、第57号証、第59号証などがある。)などに照らすと、○○の右受診時点では、絶対的無輸血の条件下で手術を実施することも、公共の利益ないし秩序を侵害しないものと評価される状況に至っていたものと認められる。ただし、これは医師に患者による絶対的無輸血治療の申入れその他の医療内容の注文に応ずべき義務を認めるものでないことはいうまでもない。絶対的無輸血治療に応ずるかどうかは、専ら医師の倫理観、生死観による。後記説明義務を負うことは格別として、医師はその良心に従って治療をすべきであり、患者が医師に対してその良心に反する治療方法を採ることを強制することはできない。もっとも、その良心に従ったところが医師に当然要求される注意義務に反するときは、責任を免れないことはもちろんである。
2 争点2(説明義務違反とその責任主体及び結果)について
 控訴人らは、被控訴人医師らが、輸血以外に救命手段がない事態になった場合には輸血する治療方針、すなわち、相対的無輸血の治療方針を採用していながら、○○の絶対的無輸血の意思を認識した上で、○○の右意思に従うかにように振る舞い、この治療方針の説明を怠って、○○に本件手術を受けさせ、本件輸血をし、右の行為によって○○の自己決定権及び信教上の良心を侵害した、と主張する。
 この主張は、本件において国以外の被控訴人医師らが輸血以外に救命手段がない事態になった場合には輸血する治療方針、すなわち、相対的無輸血の治療方針を採用していたことを○○に説明する義務を負っていたところ、その義務の懈怠があるとするものである。まず、右説明義務の存否について判断する(以下、前記1同様に、既に認定した事実には証拠を示さず、それ以外の事実には括弧内に証拠を示す。)。
1 説明義務の存否
(1)被控訴人医師らは、できる限り輸血しないこととするが、輸血以外に救命手段がない事態になった場合には輸血する治療方針、すなわち、相対的無輸血の治療方針を採用していながら、○○に対し、この治療方針の説明をしなかった。
(2)本件のような手術を行うについては、患者の同意が必要であり、医師がその同意を得るについては、患者がその判断をする上で必要な情報を開示して患者に説明すべきものである。もちろん、これは一般論であり、緊急患者のような場合には、推定的同意の法理によるべきであるし、その説明の内容は、具体的な患者に則し、医師の資格をもつ者に一般的に要求される注意義務を基準として判断されるべきものである。
 この同意は、各個人が有する自己の人生のあり方(ライフスタイル)は自らが決定することができるという自己決定権に由来するものである。被控訴人らは自己の生命の喪失につながるような自己決定権は認められないと主張するが、当裁判所は、特段の事情がある場合は格別として(自殺をしようとする者がその意思を貫徹するために治療拒否をしても、医師はこれに拘束されず、また交通事故等の救急治療の必要のある場合すなわち転医すれば救命の余地のないような場合には,医師の治療方針が優先される。)、一般的にこのような主張に与することはできない。すなわち、人はいずれは死すべきものであり、その死に至るまでの生きざまは自ら決定できるといわなければならない(例えばいわゆる尊厳死を選択する自由は認められるべきである。)。本件は、後腹膜に発生して肝右葉に浸潤していた悪性腫瘍(手術前の診断は、肝原発の血管性腫瘍、肝細胞癌、悪性後腹膜腫瘍等の疑い)であり、その手術をしたからといって必しも治癒が望めるというものではなかった(これは、現に当審係属中に○○が死亡したことによっても、裏付けることができる。)。この事情を勘案すると、○○が相対的無輸血の条件下でなお手術を受けるかどうかの選択権は尊重されなければならなかった。なお、患者の自己決定は、医師から相当の説明がされている限り、医師の判断に委ねるというものでよいことはいうまでもなく、また、医学的知識の乏しい患者としては、そういう決定をすることが通例と考えられる。そして、相当の説明に基づき自己決定権を行使した患者は、その結果を自己の責任として甘受すべきであり、これを医師の責任に転嫁することは許されない(説明及び自己決定の具体的内容について、明確に書面化する一般的な慣行が生まれることが望ましい。)。
 輸血(同種血輸血)は、血液中の赤血球や凝固因子等の各成分の機能や量が低下したときにその成分を補充することを主な目的として行われるものであり、ショック状態の改善、事故や手術の際の大量出血による生命の危険に対して劇的な効果を収め得る治療手段であるが、ときにウィルスや細菌などの病原体による感染症や免疫反応に起因する副作用などがある(《証拠略》)。したがって、医師が患者に対して輸血をする場合には、患者又はその家族にこれらの事項を理解しやすい言葉でよく説明し、同意を得た上で行うことが相当である(《証拠略》)とはいえるが、手術等に内在する可能性として同意が推定される場合も多く、一般的にそのような説明をした上での同意を得べきものとまではいえない。しかし、本件では事情が異なる。○○は、エホバの証人の信者であったところ、エホバの証人患者は、その宗教的教義に基づいて輸血を拒否することが一般的であるが、前記11認定のとおり、輸血拒否の態度に個人差があることを看過することはできない。また、単に無輸血といっても、絶対的無輸血と相対的無輸血の間には質的に大きな違いがあり(また、《証拠略》によれば、エホバの証人の信者であっても、血液製剤のうちの1部のものは、個人の判断で許容できるとしているし、血液の貯蔵を伴わない自己血輸血の1部の方式も、同様に許容できるとしている。)、医師は、エホバの証人患者に対して輸血が予測される手術をするに先立ち、同患者が判断能力を有する成人であるときには、輸血拒否の意思の具体的内容を確認するとともに、医師の無輸血についての治療方針を説明することが必要であると解される。 
 さらに本件においては、次の事実が認められる。○○は、昭和4年1月5日生まれであって、医科研に外来受診しその後入院した当時63歳であり、判断能力を有する成人であった。被控訴人Aは、○○の担当医師団の責任者であり、○○の外来受診の際に対応して入院治療を承諾し、本件手術のメンバーを決め、術前検討会を主宰し、本件手術の執刀医として最終的な責任者となった。被控訴人B及び同Cは、○○の主治医として、入院中の○○の日常的な診療に直接携わった。被控訴人Dは肝臓外科専門医として、被控訴人E及び同Fは麻酔医として、本件手術及び本件輸血には関与したが、その関与する局面は限定されたもので、○○及びその家族と接触することはなかった(《証拠略》)。被控訴人A、同B及び同Cは、前記認定の経緯から、○○がエホバの証人の信者であって輸血拒否の意思を有していることを知っていた。被控訴人Dは、○○がエホバの証人の信者であることを知っていたと推認されるが(《証拠略》)、同E及び同Fについては明らかでない。被控訴人Aは、○○が○病院で無輸血手術ができない旨言われたため、医科研に受診することとなった経緯を知っていた。被控訴人Aは、○○の外来受診当初から、○○の肝右葉付近に巨大な腫瘍があることなどの所見を得、その摘出手術が相当困難なものとなるとの感じを抱き、控訴人△3に対して「いざとなったらセルセイバーがあるから大丈夫です。」と告げた(なお、これらの事実から、被控訴人Aは、この腫瘍を摘出する本件手術をするに当たっては輸血以外に救命手段がない事態が発生する可能性のあることを認識していたものと推認できる。)。被控訴人Bは、輸血以外に救命手段がない事態になれば患者が誰であれ輸血する考え方を個人的に抱いていたところ、平成4年9月7日、○○に対し緊急時には救命のために輸血する方針である旨を告げ、○○から「死んでも輸血をしてもらいたくないし、必要なら免責証書を提出する。」旨言われたが、そのような証書を貰っても仕方がないと返答した。被控訴人A及び同Cは、そのころ、カルテの記載(《証拠略》)又は被控訴人Bからの報告により○○の右発言を知った(被控訴人Aが担当医師団の責任者であること、被控訴人Cが同Bと同様に○○の主治医であって○○の日常的な診療に直接携わっていたことからの推認。なお、被控訴人D、同E及び同Fが○○の右発言を知っていたと認めるに足りる証拠はない。)。被控訴人A、同B及び同Cの3名(以下「被控訴人Aら3名」という。)は、術前検討会において、○○の生命に危険な事態が発生した場合には、輸血の実施を考慮することとし、濃厚赤血球等を準備することとした。被控訴人Aら3名は、平成4年9月14日に、○○、控訴人△1及び同△3に対し、手術説明をし、その際、控訴人△3から免責証書の交付を受けた。
 以上によれば、被控訴人Bは、1応相対的無輸血の方針を説明していると認められるが、○○がこれに納得せず、絶対的無輸血に固執していることを認識した以上、そのことを他の担当医師特に責任者である被控訴人Aに告げ、担当医師団としての治療方針を統一すべき義務を負い、その内容が○○の固執しているところと一致しなければ、自ら又は被控訴人Aを通じて、○○に説明してなお医科研における入院治療を継続するか否か特に本件手術を受けるかどうかの選択の機会を与えるべきであった。そして、被控訴人A、同B及び同Cは、無輸血で手術を行う100%の見込みがないと判断した時点で(少なくとも術前検討会の後○○及び家族への手術説明の際には)、担当医師団の方針としてその説明をすべきであった。しかし、被控訴人D、同E及び同Fは、担当医師団の責任者たる被控訴人Aの決定指示に従う立場にあり、○○及びその家族と接触してその意思を確認する機会も、治療方針の説明をする機会もなかったから、右説明義務を負うことはない(なお、担当医師団の一員ないしその一員と予定されている麻酔医にまで右説明等の義務を認めることは、外科医と麻酔医の役割分担を前提とする病院組織の場合には、病院全体の効率的な運営を妨げるおそれがあって相当でない。)。
(3)以上によれば、被控訴人Aら3名は、輸血以外に救命手段がない事態になった場合には輸血する治療方針、すなわち、相対的無輸血の治療方針を採用していながら、○○に対し、この治療方針の説明を怠ったものである。
(4)なお、被控訴人らは、同Aらが、○○の生命を守るためには、本件手術を実施せざるを得ないと考えていたところ、本件手術に関し輸血がどの程度必要であるのか輸血をしなければどうなるかについて説明すれば、○○が手術を拒否すると考えて、あえて説明をしなかったものであって、このような行為は正当であって許されると主張する。しかし、手術等に対する患者の同意は、各個人が有する自己の人生のあり方(ライフスタイルないし何に生命より優越した価値を認めるか)は自らが決定することができるという自己決定権に由来するものであるところ、右主張は、この自己決定権を否定し(前判示のとおり、その患者の自己決定が明らかに不合理な場合は、別論である。)、いかなる場合であっても医師が救命(本件ではむしろ延命)のため手術を必要と判断すれば患者が拒否しても手術をしてよいとすることに成り兼ねないものであり、これを是認することはできない。すなわち、現状においては、ガン告知等医師の裁量によって説明の要否及び内容を判断すべき場合があることは確かであるが、本件については、前判示の病名、患者の意思の強固さ等の諸事情からいってそのような裁量によって説明をしないことが許される場合でないことは明らかである(本来、ガン告知を含めて医師が患者に対してすべき説明の内容ないし程度については、診療機関が患者の受診当初において明示にすなわち書面で、患者の希望ないし意思を確かめる措置を執ることが適当である。)。
2 説明義務違反の結果
 被控訴人Aら3名が、○○に対し、相対的無輸血の治療方針を採用していることを説明しなかったことにより、○○は、絶対的無輸血の意思を維持して医科研での診療を受けないこととするのか、あるいは絶対的無輸血の意思を放棄して医科研での診療を受けることとするかの選択の機会(自己決定権行使の機会)を奪われ、その権利を侵害された。
 ○○は、被控訴人Aら3名から右説明を受けていれば、医科研での診療を受けないこととする(本件手術についても同意しない)選択をしたものと認められる(《証拠略》)。したがって、被控訴人Aら3名の説明義務違反の結果、○○は本件手術を受け、本件輸血を受けたこととなる。
3 争点3(本件輸血の違法性阻却事由ないし違法性)について
1 被控訴人らは、本件輸血は社会的に相当な行為又は緊急事務管理として違法性が阻却されると主張する。すなわち、被控訴人らは、○○が輸血以外に救命手段がない事態になっていたので、本件輸血は、人命尊重の観点から、また、医師にとっての職業倫理上の責任、刑事上の責任を回避するという観点からも、社会的に相当な行為又は緊急事務管理行為というべきである旨主張する。
 確かに、後記認定のとおり、本件輸血が○○の救命のために必要であったことは、認められる。また、一般的には、医師が手術に際して患者の救命のために患者に輸血することは、輸血についての患者の事前の明示の同意がなくても、手術についての患者の同意が輸血についての同意を通常内包しているため、違法性がないものといえる。しかし、本件は、前判示のとおり救命ないし延命を至上命題とすべき事案ではなく、被控訴人Aら3名に関しては、前記説明を怠ったことの違法性が明らかであるところ(なお、本件手術についての○○の同意は、治療方針について十分な説明を受けずにされた瑕疵あるものではあるが、結果として手術が輸血なしでされた場合には、○○に損害が生ずることはないから、被控訴人らの責任も生じない。)、本件輸血は、同被控訴人らが前記説明を怠ったことによって発生したものであるから(すなわち、同被控訴人らが前記説明をしていれば、○○が本件手術を受けることも、ひいては本件輸血を受けることもなかったものであるから)、本件輸血が○○の救命のために必要であったことをもって同被控訴人らが前記説明を怠ったことの違法性が阻却されることはない。そして、この違法性が阻却されない以上、前記説明を怠ったことによって発生した本件輸血の違法性も阻却されることはない(仮に、本件輸血が○○の救命のために必要であったことをもって本件輸血の違法性が阻却されるものとすれば、同被控訴人らは、○○の意思にかかわらず、また、前記説明をするとしないとにかかわらず、およそ本件輸血は違法でないこととなるが、このような考え方は、前判示のとおり、救命のためという口実さえあれば医師の判断を優先することにより、患者の自己決定権をその限りで否定することとなるから、採用できない。)。
 しかし、被控訴人D、同E及び同Fに関しては、同被控訴人らが前記説明義務を負っていなかったものであるから、本件輸血の違法性につき、さらに検討する必要がある。
2 被控訴人D、同E及び同F(以下「被控訴人Dら3名」という。)に関しては、本件輸血が違法であるか否かは、専ら本件輸血が○○の救命のために必要でなかったか否かによって、判断すべきものである。すなわち、前記認定のとおり、被控訴人Dら3名は、被控訴人Aら3名のように前記説明義務を負うものではなく、事前の○○がエホバの証人として輸血を拒む事思表示をしていたことを知っていたかもどうか明確でない。
 しかし、少なくとも本件手術において輸血の要否が問題となった時点では、被控訴人Aらからそのことを告げられたと認めるべきである。担当医師団としては、前記認定の手術に当たりできる限り輸血しないこととする合意の効果に拘束される(また、医師はその良心に反するものでない限り、患者の真しな自己決定に拘束されるとも解される。)。被控訴人Dら3名の行為に関しては、本件輸血が○○の救命のために必要でなければ違法であり、これが必要であれば違法ではないとすべきである。そして、本件輸血の必要性については、次のとおり認められる(以下、これまでと同様に、既に認定した事実には証拠を示さず、それ以外の事実には括弧内に証拠を示す。)。
 本件手術終了後の時点における○○の状況及び被控訴人医師らの判断は、次のとおりであった。出血量は、2245ミリリットル余りで、低血圧、頻脈、創浮腫が著明となっていた。この時点で、適切な対処をしなければ、○○が不可逆的なショック状態に陥り、生命の維持が困難となる状況であった(《証拠略》)。被控訴人Aは、この時点でも、できれば輸血しないようにしたい意向であった(同)。しかし、ショック状態の管理については一般に麻酔医の方が外科医より専門的な知見と経験を有するところ(《証拠略》)、麻酔医である被控訴人E及び同Fが、どうしても輸血しないと生命の維持ができないという判断を示したことから、被控訴人医師らは、本件輸血をすることとした(《証拠略》)。この時点においては、輸血に代えて代用血漿剤を使用することは、同剤が酸素運搬機能に欠け、凝固因子を有しないため、救命手段として適切なものとはいえず、他の適切な救命手段はなかった(《証拠略》)。
 以上の事実によれば、本件輸血の必要性はこれを肯定することができる。したがって、被控訴人Dら3名に関しては、本件輸血が違法であるとはいえず、同被控訴人らに関しては、○○に対して不法行為責任を負う理由がない。
4 争点4(損害)について
 《証拠略》によれば、○○が本件輸血によって医療における自己決定権及び信教上の良心を侵害され、これにより被った精神的苦痛は、大きいものがあったものと認められる。
 しかし、(1)○○が侵害されたものは純粋に精神的なものであること(本件手術が積極的に○○の健康を害したとは認められず、むしろ後記のとおり延命の効果があったと認められること)、(2)被控訴人医師らは、長時間にわたる困難な手術を遂行し、腫瘍の完全な摘出はできなかったものの、その時点でなし得る最大限の治療をしたこと、(3)本件手術で腫瘍を摘出しなければ、○○の余命は約1年と見込まれたが(《証拠略》)、右摘出により、○○は本件手術後5年間の生存が可能となったものと認められること、(4)被控訴人Aら3名が○○の輸血拒否の具体的内容を確認するとともに,治療方針を説明する義務を怠ったとはいえ、○○が医科研に受診し入院して本件輸血を受けた平成4年7月ないし9月当時、エホバの証人患者の手術に際して絶対的無輸血の治療方針を採用するのが相当か、それとも相対的無輸血の治療方針を採用するのが相当かについて、確定的な見解があったものではないこと(ちなみに、前記16認定のとおり、平成2年中に発表された日本医師会の生命倫理懇談会の見解は、絶対的無輸血の条件下での手術の実施を「やむを得ないことではあるが」肯定する趣旨のものであり、同2年から○○の右受診前までの間に絶対的無輸血の条件下での手術を是認する見解を発表した病院は、未だ多くはなかったものである。)、(5)わが国の医療現場における説明及び同意(インフォームド・コンセント)の観念及びこれに関するシステムは、なお流動的な形成途上にあり、被控訴人Aらの行為は医師の思い上がりと評すべき面もあるが、善意に基づくと認められること(なお、控訴人らは、手術後も被控訴人医師らが本件輸血をしたことを秘匿した点を非難するが、手術直後にこれを明らかにしてもすでにした輸血の事実を覆すことはできず、その告知が○○の予後に与える影響を考慮すると、やむを得ない面があり、この点を重視することはできない。)等の本件に顕れた全事情を勘案すると、○○の被った右精神的苦痛を慰謝するには50万円をもってするのが相当と認める。また、○○及びその相続人である控訴人らは、弁護士に本訴の追行を委任しているところ、本件の事案の内容、認容額などを考慮すると、本件と相当因果関係のある弁護士費用は、右損害認容額の1割の5万円が相当と認められる。
5 まとめ
 以上によれば、○○の相続人である控訴人らはその相続分に応じ、被控訴人国並びに同A、同B及び同C(不真正連帯)に対し、民法709条、710条、715条に基づき、控訴人△1において27万5000円、その余の控訴人らにおいてそれぞれ9万1666円(円未満切捨て)及びこれに対する不法行為の後の日である平成5年7月16日(被控訴人Aについては同月17日)から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金の支払を求めることができる。 
第6 結論
 以上の次第で、控訴人らの本件控訴は、被控訴人国、同A、同B及び同Cに対する請求につき主文第一項1の限度で理由があるから、これを認容することとして原判決をその旨変更し、控訴人らの被控訴人D、同E及び同Fに対する請求は理由がなく、原判決は相当であるから、控訴を棄却することとし、訴訟費用の負担につき民事訴訟法67条1項本文、同条2項、61条、64条本文を、仮執行の宣言につき同法259条1項をそれぞれ適用して、主文のとおり判決する。

東京高等裁判所第12民事部

裁判長裁判官 稲葉威雄 裁判官 塩月秀平 裁判官 橋本昇二

注)番号(漢数字をアラビア数字に),当事者等について管理人において表記を変更している。

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東京地方裁判所平成9年3月12日判決(輸血に関する事件:第1審判決)

東京地方裁判所平成5年(ワ)第10624号
平成9年3月12日判決

       主   文

1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

       事実及び理由

第1 請求
1 被告らは、原告に対し、連帯して、金1200万円及びこれに対する本件訴状送達の翌日(被告国、被告2、被告3、被告4、被告5及び被告6につき平成5年7月16日、被告Aにつき同月17日)から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
第2 請求の原因
1 原告は、昭和4年1月5日生まれの主婦であり、昭和38年からエホバの証人の信者である。
(当事者間に争いがない。)
2 エホバの証人は、キリスト教の宗教団体で、聖書に、「生きている動く生き物はすべてあなた方のための食物としてよい。緑の草木の場合のように、わたしはそれを皆あなた方に確かに与える。ただし、その魂つまりその血を伴う肉を食べてはならない。」(創世紀9章3、4節)、「ただ、血を食べることはしないように堅く思い定めていなさい。血は魂であり、魂を肉と共に食べてはならないからである。それを食べてはならない。それを水のように地面に注ぎ出すべきである。それを食べてはならない。こうしてエホバの目に正しいことを行うことによって、あなたにとってもあなたの後の子らにとっても物事が良く運ぶためである。」(申命記12章23節ないし25節)、「というのは、聖霊とわたしたちとは、次の必要な事柄のほかは、あなた方にその上何の重荷も加えないことがよいと考えたからです。すなわち、偶像を犠牲としてささげられた物と血と絞め殺されたものと淫行を避けていることです。これらのものから注意深く身を守っていれば、あなた方は栄えるでしょう。健やかにお過ごしください。」(使徒たちの活動15章28、29節)等、「血を避けなさい。」という言葉が何度も出てくるが、これは、エホバ神が人間に対し血を避けることを指示していると考え、人間は、血を避けることによって身体的にも精神的、霊的にも健康であると確信している。従って、エホバの証人の信者は、ひとたび体の外に出た血を体内に取り入れることは医学的な方法によってもできない、即ち、輸血を受けることはできないとの信念を有している。
(甲第3、4号証及び弁論の全趣旨により、エホバの証人の信条が右のとおりであることが認められる。)
3 被告国は、○大学医科学研究所附属病院(以下「医科研」という。)を設置し運営しており、平成4年当時、被告A(以下「被告A」という。)、被告2、被告3、被告4(以下「被告4」という。)、被告5(以下「被告5」という。)及び被告6(以下、右6名を「被告医師ら」という。)は、医科研に医師として勤務していた。
(当事者間に争いがない。)
4 原告は、平成4年7月28日、医科研で受診し、同年8月18日、医科研に入院し、同年9月14日、被告国との間で、原告の肝臓右葉付近に存する腫瘍の摘出手術(以下「本件手術」という。)を主たる治療内容とする診療契約を締結した。
(原告が同年7月28日医科研で受診し、同年8月18日医科研に入院した事実は当事者間に争いがないから、本件手術を主たる治療内容とする診療契約は、同年7月28日に締結されたものと解せられる。なお、同年9月14日は、原告が本件手術に確定的に同意した日であると解せられる。)
5 被告医師らは、平成4年9月17日、医科研において本件手術を行ない、その際、原告に対し、輸血(乙第1号証によれば、濃厚赤血球及び新鮮凍結血漿各1200ミリリットルであることが認められる。以下「本件輸血」という。)がされた。
(当事者間に争いがない。)
6 よって、原告は、被告国に対しては、本件手術を主たる治療内容とする診療契約の締結に際して付された手術中いかなる事態になっても原告に輸血をしないとの特約に反して、被告国の履行補助者である被告医師らが原告に対し本件輸血をした債務不履行に基づく損害賠償として、被告医師らに対しては、手術中いかなる事態になっても輸血を受け入れないとの意思に従うかのように振る舞って原告に本件手術を受けさせ、本件輸血をしたことにより、原告の自己決定権及び信教上の良心を侵害した不法行為に基づく損害賠償として、また、被告国に対しては、被告医師らの右不法行為についての使用者責任に基づく損害賠償として、いずれも慰藉料1000万円及び弁護士費用200万円の合計1200万円並びにこれに対する本件訴状送達の翌日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める。
第3 争点
1 原告と被告国は、本件手術を主たる治療内容とする診療契約の締結に際し、手術中いかなる事態になっても原告に輸血をしないとの特約を合意したか。
(原告の主張)
 平成4年9月14日、原告は、被告国との間で、本件手術を主たる治療内容とする診療契約を締結した。その際、(1)いかなる事態に至っても、被告医師らは原告に輸血をしない、(2)原告は、輸血をしなかっために生ずるいかなる結果についても、被告らの責任を問わないとする特約を合意した。
 原告が肝臓の悪性腫瘍とどのように対峙し、これをどのように克服していくかは、最終的には原告自身が選択すべき問題であって、その治療法として外科的治療を選択しながら、信仰上の教義によって輸血を拒否したとしても、何ら公序良俗に反するものではない。原告は決して死を望んでいたわけではなく、生への強い希望を持っていたからこそ、治療を願って各病院を訪ね治療(輸血という手段は用いないという条件付)を依頼したのであって、死は、エホバの証人の教義が命ずる到達点であるわけではなく、教義を忠実に守った結果生ずるかも知れない副作用に過ぎない。輸血という医療の1手段にすぎないものを受け入れないことが人命軽視とされるなら、手術により救命が可能と思われる患者が手術に応じないことや、化学療法による健康の改善が期待される患者がその治療を拒むことも同様に人命軽視と呼ばざるを得ない。原告の輸血拒否や輸血をしないことの合意は、患者が自分の人生をどのように送るかについての信念の表明(患者本人の生き方の問題)及び患者の生きざまや生命の質を理解した医師との合意であって、医の倫理に悖ることはない。

(被告らの主張)
 被告医師らは、原告に対して、本件手術の際にいかなる事態になっても原告に輸血をしない特約を合意した事実はない。原告が医科研の医師や看護婦に免責証書を交付したり、いかなることがあっても輸血をしないで欲しい旨を伝えていたとしても、これらは、原告が一方的な希望を伝えたにすぎない。免責証書の内容は、原告の立場からする要望ないしは信念の表明であって、このような書面を受け取った事実だけで人間の命にかかわり、かつ医師としての倫理上の責任、場合によっては刑事責任を問われかねない事項に関して、被告医師ら、ひいては被告国が原告の右要望ないしは信念を受け入れた、すなわち原告と被告国との間で原告の主張する特約が黙示的に合意されたと評価することはできない。
 手術に伴う多量の出血などにより患者の生命の危険が現実化し、輸血以外に救命の手段がない事態に至った場合には、医師が自ら手術を開始している以上、先行行為により生じた結果を回避するべき作為義務を負うことになるため、医師が手をこまねいていることは、不作為による自殺幇助の罪、場合によっては不作為による殺人罪に問擬されかねない事態であって,医師に対し、このような現行法秩序において犯罪と評価されるような行為を行わせることを目的とする特約は、公序良俗に反することは明らかである。もとより信教の自由は、内心の自由にとどまる限り絶対的に保障されているが、他者の法益と衝突する場合には信教の自由といえども制限に服するのであり、医師に対し契約上の義務として現行法秩序において犯罪と評価され得るような行為を行うことを強制することまで正当化することはできない。手術中に、輸血しなければ救命の策がない事態に至った場合に輸血しないとする特約は、公序良俗に反する。
2 被告医師らは、手術中いかなる事態になっても輸血を受入れないとの原告の意思を認識した上で、その原告の意思に従うかのように振る舞って、原告に本件手術を受けさせ、本件輸血をしたか。また、被告医師らは、右の行為によって、原告の自己決定権及び信教上の良心を侵害したか。 
(原告の主張)
 原告は、平成4年7月28日、訴外○○(以下「訴外○○」という。)を通じて、被告1に対し「30年間エホバの証人をしていて輸血はできないが、血に代わるものなら大丈夫」と伝え、同年8月18日、被告5に対し「血の1滴でも輸血することはできない。」と伝え、同年9月7日、被告4に対し「輸血されるのは強姦されるのと同じに感じるので、死んでも輸血しないでください。」と伝え、同月11日、被告5に対し「輸血はできない。」と伝えるなどして、機会ある毎に「自分がエホバの証人であり、いかなることがあっても輸血をしないでほしい」旨を医科研に伝えており、同月14日、本件手術の説明に際しても、原告は、被告A、被告5及び被告4に対し、原告がエホバの証人であり、輸血を受け入れないという宗教上の信念を有すること、いかなる事態になっても原告に対し輸血をしないこと及び原告が輸血をしなかったために生ずるいかなる結果についても被告医師らの責任を問わないことが記載された免責証書を被告Aに交付して、輸血をしないで欲しい旨を伝えたところ、被告Aは「はい、わかりました」と言って免責証書を受け取り、被告5及び被告4は被告1に同調した。
 以上のとおり、被告医師らは、いかなる場合にも輸血を受け入れないという原告の意思を十分に認識しながら、輸血なしで治療を行なうことを原告に対し請負うかのような態度を示し、無輸血で治療が受けられると信用していた原告に対し、本件輸血をして、原告の自己決定権及び宗教上の良心を侵害した。
(被告らの主張)
 輸血をしないで手術を実施することは、手術にあたって医師らをして職業倫理上の責任はもちろん、刑事責任すら負わせかねない状況に陥らせることであるから、このような患者の選択に医師が従うことを求めることは現行法秩序全体から是認し得ないものである。したがって、右事態に至った場合に輸血を拒むということは、患者がどのような治療方法を受けるかを選択する権利(自己決定権)の行使としては認められない。すなわち、選択肢として存在しない。
 手術をするということは、病気を治す、あるいは有意味な延命を図るということである。一方、手術の態様によっては輸血をしなければ生命の危険を伴う事態が生ずることは皆無ではない。病気を治すために手術を依頼するのに、自己決定権を根拠として、いかなる事態が生じても輸血を拒否するというのは患者の身勝手である。手術中に生命の危険を伴う事態が生じたとすれば、医師の手術行為がその先行行為として存在するわけであるから、医師に輸血もないしに拱手傍観せよと要求するのは、権利の濫用である。
3 本件輸血は、社会的に相当な行為又は緊急事務管理として違法性が阻却されるか。
(被告らの主張)
 被告1らは、手術前に行った術前検討会では最大限1500ミリリットル前後の出血量で手術を終えることができると予想していた。本件手術の閉腹操作を完了した時点で、原告には右予想以上の2000ミリリットルを超える出血があり、かつ低血圧からの回復が見られなかった。原告がショック状態に陥り、原告の生命を救うためには他に方法がないため、被告1らは、やむを得ず本件輸血をしたのであって、このような状況においては、人命尊重の観点からも、また、医師にとって職業倫理上の責任、刑事上の責任を回避するという観点からも、原告に対して本件輸血をして、その命を救うことは社会的に正当な行為として許されるというべきであり、また、緊急事務管理の要件も満たしているというべきである。
(原告の主張)
 緊急避難の成否が問題となるのは、輸血以外に救命の方法がなく、かつ、患者の意思が不明であって、患者の承諾を得る暇がない緊急の場合に限られる。本件では、被告医師らが本件輸血をしたとする午後4時30分ころの原告の状態を麻酔記録からみると、既に出血は1時間程度前から止まっており、血圧は90―140で安定し、脈圧もあり、脈拍数に変動なく、尿量も保たれているから、原告の循環動態には特段の問題はない。即ち、原告の救命のために輸血が必要不可欠ではなかったので、被告医師らには、違法性阻却が成立するための前提事実自体が存在しない。また、本件輸血をする前に原告及び原告の家族にその承諾を求めるゆとりは十分にあったのであるから、原告や家族の意思を無視して本件輸血をした被告医師らの行為を緊急避難ということはできず、違法性が阻却されるものではない。
4 本件輸血により原告が被った損害はいくらか。
(原告の主張)
 被告国の債務不履行又は被告医師らの不法行為によって、原告の受けた精神的苦痛に対する慰謝料は1000万円を下ることはなく、また、本訴提起のための弁護士費用は200万円が相当である。
第4 本件の経過
 甲第1号証の1、2、甲第2号証、甲第15号証、甲第30号証の1、2、甲第31号証の1ないし14、甲第36号証の1、甲第41号証、乙第1ないし第4号証、乙第7号証、乙第8号証の3の1、同号証の4の1、2、同号証の5の1ないし3、同号証の6、同号証の7の1、2、同号証の8の1ないし3、証人甲野○○の証言、原告本人及び被告1本人の各尋問結果に弁論の全趣旨を総合すると、本件の経過について以下の事実が認められる。
1 原告は、昭和4年1月5日に出生し、昭和38年からエホバの証人の信者であり、原告の長男である訴外○○もエホバの証人の信者であり、原告の夫の訴外△△(以下「訴外△△」という。)は、エホバの証人の信者ではないが、原告の信仰を理解し、輸血に関する原告の意思を尊重していた。原告は、輸血を拒否するという自分の意思を他者に示すために、常日頃、「輸血しないでください。」という文言が記載され、原告の名前を署名してあるカードを携帯していた。
2 原告は、平成4年3月ころから下痢や便秘が続いており、腹部が硬くなっているように感じたことから、同年6月15日、右症状を訴えて、国家公務員共済組合連合会○病院(以下「○病院」という。)で診察を受けた。同月17日、原告は、○病院に入院し、同年7月6日、悪性の肝臓血管腫であるとの診断結果を伝えられた。原告は、はっきりと癌であるとは告げられなかったが、血管腫であると聞かされたので、肝臓癌ではないかと疑っていた。原告は、訴外○○にエホバの証人の医療機関連絡委員会(エホバの証人の信者によって構成され、必要なときに信者に対し協力的な医師を紹介するなどの活動をしているグループ。以下「連絡委員会」という。)のメンバーで、内科医師である訴外X(00病院勤務。以下「訴外X」という。)に相談をした。原告は、手術が必要な段階になっていると考えて、訴外○○を通じて、免責証書を連絡委員会の委員から受け取った。その後、訴外○○及び訴外Xらが○病院の医師7及び医師8と会って話合いをしたが、原告は、右医師らから「ここでは甲野さんの手術は輸血なしではできません。」と言われて、転院を示唆された。そこで、原告は、同月11日、○病院を退院し、輸血をしないで手術をする医療機関を探し始めた。訴外Xから、無輸血手術の可能性がある病院として、上尾の病院と東京の被告1を教えられた。その際に、原告は、訴外Xから、被告1がそれまでにエホバの証人の信者に対する手術を無輸血でしていると聞かされた。
3 同月27日、以前から被告1と接触のあった連絡委員会のメンバーである訴外Yは、被告1に電話をして「患者はエホバの証人で肝臓左葉の後ろにかなりの大きな腫瘍があります。肝臓癌と思われますが、地元の病院では無輸血は難しいので、先生にお願いしたいのです。」と言うと、被告1は、「転移していなければ無輸血手術は可能なので、すぐ検査を受けてもらいたい。明日にでも来て下さい。」と言って原告の診察を了解した。同月28日、原告は、訴外△△及び訴外○○に付き添われ、外来扱いで医科研に行き、訴外△△と共に、被告1と面談をした。原告及び訴外△△が○病院からの紹介状や○病院のカルテを被告1に示すと、被告1が「大きいけど、心配いりません。ちゃんと治療できます。」と言ったことから、原告は、輸血なしで手術することができるのだと思った。原告が採尿と採血をしている間に、訴外○○も被告1と面談をした。訴外○○が「ご存じだと思いますが、母は30年間エホバの証人をしていて、輸血することはできません。血そのものはだめですが、それに代わるものであれば大丈夫です。」と言うと、被告1は、「いざとなったらセルセイバーがあるから大丈夫です。本人の意思を尊重して、よく話し合いながら、きちんとやっていきます。」と言った。訴外○○は、「必要なら免責証書も出します。」と付け加えた。10分から15分程度の話し合いが行われた後、被告1は、「部屋が空き次第入院して下さい。」と訴外△△及び訴外○○に告げた。この面談で、原告、訴外△△及び訴外○○は、被告1が原告の希望通りに無輸血で手術をしてくれるものと思った。
 医科研では、原告を診断する以前から、エホバの証人の信者から依頼を受けて、外科的治療を行っていた。甲状腺腺腫に対する右葉切除術、上皮小体腫瘍の摘出、総胆管嚢腫に対する胆嚢切除等の手術が行われ、いずれの事例でも、無輸血で手術をしていた。
4 原告は、同年8月18日、医科研に入院した。被告5及び被告4が原告の主治医となり、同日、被告5が「血の1滴でも輸血するのはだめですか。自分の血をストックすることもだめですか。」と質問すると、原告は「できません。でも、それに代わるものでしたら、大丈夫です。」と答えた。
 同年9月7日、被告4が「手術には突発的なことが起こるので、そのときは輸血が必要です。」、「輸血しないで患者を死なせると、こちらは殺人罪になります。やくざでも、死にそうになっていて輸血をしないと死ぬ状態だったら、自分は輸血します。」と言ったところ、原告は「死んでも輸血をしてもらいたくない、そういう内容の書面を書いて出します。」と言ったが、被告4は「そういう書面をもらってもしょうがないです。」と答えた。
 同月10日、原告は医科研の指示で都立○病院でMRI検査を受け、同月11日、検査結果を被告5に渡した。被告5は、再度「輸血できないですか。」と質問すると、原告は「できません。でも、血を使ったものでなければ、大丈夫です。」と答えた。
 CT検査では、腫瘍が肝右葉を占める巨大なもの(13×9×16センチメートル)で、右腎は圧迫されて扁平化しているが水腎症は認められない、腎周囲及び後腹膜腔にリンパ節腫大は認められない、膵頭部は正中付近まで右方に圧排されている、腹水・胸水は認められないという診断結果が出た。血管造影検査では、肝右葉の巨大な腫瘤が右後区域肢では閉塞している、胃と十二指腸が圧排されている、腫瘤全体を栄養する腫瘤血管は認められないという診断結果が出た。下大静脈造影では、腫瘤は右から左に圧排されていて、狭窄状態で閉塞は認められないという診断結果が出た。MRI検査では、肝右葉と右腎の間の巨大な腫瘍で、一部に変性壊死を認め、嚢胞状で、腫瘍は肝臓を圧排し、肝外発生と考えられる、腎との連続性はないという診断結果が出た。
 原告に対する諸検査の結果が出た後、被告医師らは、本件手術についての術前検討会を行った。右検討会では、原告の症状は肝原発の血管系腫瘍、肝細胞癌、悪性後腹膜腫瘍等が考えられ、治療としては、肝右葉切除術(右半切除術)、あるいは術中所見により拡大右葉切除術を行うことで意見が一致した。手術の方法については、予め肝門部で右の肝動脈と中肝動脈を分離、それから右の門脈を結紮すれば肝臓に行く血液が遮断されるので肝臓の色が変わる、その色の変わった線から右側を切っていけば出血量は極めて少なくて切除できるだろうとの予想が立てられた。術中は、結紮を繰り返し、出血量を減らす方針が確認された。原告の出血は、最大1500ミリリットル程度で乗り切れると予想された。被告1は、医科研の診療科の科長の立場にあり、手術のメンバーを決めたり、術前検討会を主宰し、本件手術の執刀医として最終的な責任者であった。術前血液検査で、貧血ではないが原告のヘモグロビン量と赤血球数が正常値の下限であったことから、エポジンとフェジンの投与をすることにした(同月9日から14日まで実施され、同月14日には原告の血液検査値は改善された。)。セルセイバーの使用については、疾患が消化管を開ける準清潔術(汚染手術)の可能性が高いことなどから適応がないとされた。原告の腫瘍は大きく不測の事態から大量出血に至ることがあり、基本的に輸血を行わないとしても、生命が危険な事態に備えて、予め血液を準備する必要性があるという意見から、濃厚赤血球及び新鮮凍結血漿を準備することになった。
 外科手術を受ける患者がエホバの証人の信者である場合の医科研の治療方針は、(1)診療拒否は行わない、(2)エホバの証人患者が教義の立場から輸血及び血漿製剤の使用を拒否していることは尊重し、できるだけその主張を守るべく対応する、(3)輸血以外には生命の維持が困難な事態に至ったときは、患者及びその家族の諾否に拘わらず輸血をするというものであった。なお、最近の医科研の肝臓癌の治療のための切除例では、出血量は400ミリリットルから2685ミリリットルまでの範囲で認められ、内7例は、1500ミリリットルの範囲の出血量ですんでおり、輸血がされたのは、出血量が1350ミリリットル、2685ミリリットル及び1950ミリリットルの3例であった。
5 同月14日午後5時半ころ、被告1は、訴外△△及び訴外○○に対し、手術の日時と内容についての10分間程度の説明をした。被告1は、訴外△△及び訴外○○に対し、手術が同月16日午前9時から行われること、かなり大きな血管腫であること、肝臓の右半分を取ること、大きな手術となり出血があること、合併症として熱が出ることがあること及び手術後に細菌によって何か起きるかもしれないことを説明した。右説明とともに、被告1は、「術後再出血がある場合には、再び手術が必要になる。この場合は医師の良心に従って治療を行う。」と言って、術後に出血が起こり、どうしても輸血しなければならないときには輸血をすることを言外に示そうとした。右説明の後、原告がその場に呼ばれた。被告1は、原告に対し、図を示しながら「腫瘍を含めて肝臓をこの程度切除する予定である。」と簡単な説明をしたが、悪性腫瘍の可能性が高いことや手術後の予後、重篤な合併症についての話はしなかった(なお、甲第15号証、甲第41号証並びに証人甲野○○及び原告本人尋問の各供述には、原告、訴外△△及び訴外○○が3人で、同時に説明を受けたとする部分があるが、カルテ(乙第1号証)には、被告1が家族に対し説明した旨が明確に書いてあり、右部分は採用することができない。)。また、その際、訴外○○は、念を押して、いざとなったらセルセイバーを使えることを伝え、さらに、「先生方を信頼しています。でも、本人の意思を是非尊重してもらいたいし、ご迷惑をかけたくないので受け取っていただきたい。」と言って、原告及び訴外△△が連署していた免責証書(乙第4号証)をその場で手渡した。被告1は「分かりました」と言って、免責証書に目を通して、同席していた被告5又は被告4にそれを手渡した。免責証書には、「私は、当患者の治療にあたって、血液または血液成分のいかなる輸注も受け入れることができませんので、ここにその旨お知らせいたします。私は、無血性の血漿増量剤、その他輸血に代わる治療法は受け入れることができます。私は、輸血によって有害もしくは致死的な結果が当患者に及ぶことを望んでおりません。私はエホバの証人の1人として、この医療及び信教上の指示書を作成いたします。私は、治療にあたってくださる医師の方々が輸血もしくは血液成分の使用が必要であると判断される場合のあることを理解しておりますが、そのような場合であっても私はその見解を受け入れることができず、ここにお伝えする指示を固守いたします。上記は、私自身が慎重に考慮した事柄であり、この(私の)指示は、私が無意識状態にあっても変わることはありません。私は、この指示に従ったことによって生じるどんな損傷に関しても、医師、病院当局、ならびに病院職員の方々の責任を問うことはありません。」との記載があった。この際、右のやりとり以外は、被告1と原告、訴外△△及び訴外○○との間で輸血に関する話はされなかった。被告1は、それまでのエホバの証人の信者と接触した経験から、彼らが手術に際して免責証書を差し出すことを知っていたので、形式的なものと考えてこれを受け取った。被告1は、原告の生命を守るためには、本件手術をやらざるを得ないと考えていたので、本件手術について輸血がどの程度必要であるのか輸血をしなければどうなるかについては、それを説明すれば原告は手術を拒否すると考えて、あえて説明をしなかった。被告1は、その後、原告及び訴外△△から医科研の書式に基づく手術承諾書(乙第2号証)が被告医師らに提出された。被告1は、輸血のことについて特に言及しない訴外△△及び訴外○○の態度を見て、同人らが輸血の点を避けようとの印象を持った。
6 本件手術が始まるに際し、被告医師らは、輸血用として3000ミリリットルの血液を準備した。3000ミリリットルの血液は、通常の肝臓の手術で準備される量である。なお、甲第63号証には、1度に3000ミリリットルの血液が必要となるような出血はあり得ず、万が1のときの救急用のためであるならば、準備する血液の量はもっと少なくてすむという部分があるが、同号証も3000ミリリットルが手術をやり終えるための普通量としていることに照らすと、大量出血の際の救命措置のために備える量として、3000ミリリットルが過量であると認めることはできない。
 本件手術に着手し、原告を開腹したところ、術前の肝右葉から発生した腫瘍であるとの診断と異なり、肝下面の後腹膜腔から発生し肝右葉に浸潤性に発育した腫瘍であることが判明した。その段階で、被告医師らは、術前の右葉切除の方針を変更し、浸潤性を隔離しつつ肝部分の亜区域のS5、S6を切り取ることにし、肝十二指腸靭帯をテープで確保し肝へ流入する血管を遮断する準備を行った。次いで、肝動脈及び門脈を15分間遮断して5分間の遮断解除をするという操作を繰り返しつつ、肝実質が少しずつ切離された。腫瘍が悪性であることが明らかとなり、周りに浸潤性の発育をしていて血管にかなり増生していることが認められた。肝門部遮断を繰り返しつつ肝切離分の出血をコントロールしながら、S5、S6下面を切除し、次に、腫瘍後面の剥離に入ると、腫瘍が腎周囲組織に浸潤性に発育し、その右方後面は横隔膜に浸潤しているため、腎を合併切除することにした。右尿管、右腎動脈が2重結紮されて切離されたことで、腫瘍は下大静脈に接する部分のみとなった。右部分は明らかに浸潤性発育となっていたが、剥離途中で下大静脈損傷による大出血を防止するため、癒着部分の上下で下大静脈にテープをかけて血管が確保され、腫瘍と下大静脈とが隔離された。原告の術野の出血は、大量に血液が浮いてくるのではなく、じわじわと出血するというものであった。
 患部に対する手術が終わった午後3時50分頃の原告の出血量は、2245ミリリットル余りで、昇圧剤を用いつつ細胞外液を多量に投与されたため、低血圧(90―40程度)、頻脈、創浮腫が著名となり、組織が水浸しの状態になっていた。被告医師らは、原告が出血性ショックによる末梢循環不全にあるので、血液を後になって入れたのではショック状態の改善は非常に難しい事態であると判断した。被告医師らは、緊急的対応について協議をし輸血しない限り原告を救えない可能性が高い(十分に輸液が行われているという状況下であったことから、代用血漿剤を使用する必要性はなかった)と判断し、また、原告が輸血をすることを知ると抵抗して輸血の実施が困難になるものと考えて、直ちに原告に対し濃圧赤血球及び新鮮凍結血漿6単位各1200ミリリットルを原告に対し点滴投与した。本件輸血をすると、原告の血圧は130―70以上に回復した。なお、甲第64号証には、原告の閉腹前後の状態として、最高血圧が85から90、再低血圧が40から50ほどで比較的安定しており、進行性の血圧低下が見られないこと、尿量が15時から17時で200ミリリットルと乏尿の状態にはないこと、脈圧が40から50で良好であり、心拍は110から100台で安定していたことから,原告がショック状態になかったとする部分があり、同号証添附の資料には、ショック状態が「循環血液量と血管床の容量との不均衡によって起こる末梢循環障害で、進行性の重要臓器の機能障害」と定義され、その特徴として進行性の動脈圧下降、乏尿、脈圧の減少及び頻数で緊張の弱い脈等が挙げられていること、被告1本人尋問で「その時点で輸血を行うことなく、もう少し経過を見ることも考慮された」旨供述していることに照らすと、原告の状態は、完全なショック状態にまでは至っていないが、進行性の機能障害へ進む過程にあったものと認めるのが相当である。
7 本件手術により摘出された腫瘍の病理組織学的診断は後腹膜の悪性腫瘍で、極めて稀なものであり、この腫瘍の予後は良好でなく、再発率は半数以上、転移率は約3分の1とされている。被告1は、訴外△△及び訴外○○に対し、手術内容、病理組織の診断結果に関して詳細な報告をした。原告に対しても腫瘍が悪性である点を除き、本件手術の概要を報告した。輸血に関しては、原告、訴外△△及び訴外○○から質問はなく、被告1は、本件輸血の事実を告げることが原告のためにならないと考えて、本件輸血をしたとの説明をしなかった。 
8 同年10月ころ、本件輸血の事実を聞きつけた週刊誌の記者が医科研に対し取材を申入れた。被告医師らは、本人から求められれば本件輸血の事実を伝える考えでいたので、同年11月6日、退院時の説明の際に、被告1、被告4及び被告5が訴外△△に対し、本件輸血の事実を告げ、救命のために本件輸血が必要であった状況を説明した。同月7日、訴外○○が被告1に面会に来たので、被告1は、面会に応じ、本件輸血の事実を告げた。
第5 争点に対する判断
1 争点1について
 原告は、被告国との間で、手術中にいかなる事態になっても原告に輸血をしないとの特約を合意したと主張しているが、医師が患者との間で、輸血以外に救命方法がない事態が生ずる可能性のある手術をする場合に、いかなる事態になっても輸血をしないとの特約を合意することは、医療が患者の治療を目的とし救命することを第1の目標とすること、人の生命は崇高な価値のあること、医師は患者に対し可能な限りの救命措置をとる義務があることのいずれにも反するものであり、それが宗教的信条に基づくものであったとしても、公序良俗に反して無効であると解される。
 よって、原告主張の特約は無効であるから、原告の被告国に対する債務不履行に基づく損害賠償請求は、右特約の存否について論ずるまでもなく、失当である。
2 争点2について
 原告は、被告医師らは、手術中いかなる事態になっても輸血を受け入れないとの原告の意思を認識した上で、その原告の意思に従うかのように振る舞って、原告に本件手術を受けさせ、本件輸血をした、また、被告医師らは、右の行為によって原告の自己決定権及び信教上の良心を侵害したと主張している。
 既に認定した事実から、被告医師らが手術中いかなる事態になっても輸血を受け入れないとの原告の意思を認識していたことは明らかであり、被告医師らはその原告の意思に従うかのように振る舞って原告に本件手術を受けさせたというべきであって、その結果として、本件輸血がされたことになる。したがって、原告は、被告医師らから手術中に輸血以外に救命方法がない事態になれば必ず輸血をすると明言されれば、本件手術を受けなかったはずであるから、被告医師らは、前記行為によって、原告が本件手術を拒否する機会を失わせ、原告が自己の信条に基づいてい本件手術を受けるか受けないかを決定することを妨げたものである。
 そこで、被告医師らが手術中に輸血以外に救命方法がない事態になれば必ず輸血をするとは明言しなかったことが違法であるかどうかを検討する。
 まず、手術は患者の身体を傷害するものであるから、治療を受けようとする患者は、当該手術を受けるかどうかを自分で決定することができると解される。この解釈は、患者がエホバの証人の信者であると否とに拘わらず、治療を受けようとする患者すべてに共通するものである。そして、患者が当該手術を受けるかどうかを決定するには、当該手術の内容・効果、身体に対する影響・危険及び当該手術を受けない場合の予後の予想等を考慮することが前提となるので、その反面として、患者に対し手術をしようとする医師は、当該手術の内容・効果、身体に対する影響・危険及び当該手術を受けない場合の予後の予想等を患者に対し説明する義務を負うものと解される。しかし、この説明義務に基づく説明は、医学的な観点からされるものであり、手術の際の輸血について述べるとしても、輸血の種類・方法及び危険性等の説明に限られ、いかなる事態になっても患者に輸血をしないかどうかの点は含まれないものである。
 一般的に、医師は、患者に対し可能な限りの救命措置をとる義務があり、手術中に輸血以外に救命方法がない事態になれば、患者に輸血をする義務があると解される。ところが、患者がエホバの証人の信者である場合、医師から、手術中に輸血以外に救命方法がない事態になれば必ず輸血をすると明言されれば、当該手術を拒否する蓋然性が高く、当該手術以外に有効な治療方法がなく、手術をしなければ死に至る可能性の高い病気では、当該手術を受けないことが患者を死に至らしめることになる。そうとすれば、患者がエホバの証人の信者であって、医師に診察を求めた場合、医師は、絶対的に輸血を受けることができないとする患者の宗教的信条を尊重して、手術中に輸血以外に救命方法がない事態になれば輸血をすると説明する対応をすることが考えられるが、患者の救命を最優先し、手術中に輸血以外に救命方法がない事態になれば輸血するとまでは明言しない対応をすることも考えられる。そして、後者の対応を選んでも、医師の前記救命義務の存在からして、直ちに違法性があるとは解せられない。結局、この場合の違法性は、患者と医師の関係、患者の信条、患者及びその家族の行動、患者の病状、手術の内容、医師の治療方針、医師の患者及びその家族に対する説明等の諸般の事情を総合考慮して判断するべきものである。そこで、本件の経過で既に認定した各事実を総合すると、特に次の事項が重要である。
1 原告は、昭和38年からエホバの証人の信者として生活しており、原告にとって、輸血拒否は、エホバの証人の信仰の核心部分と密接に関連する重要な事柄である。
2 連絡委員会の訴外Yが被告1に電話して原告の診療の内諾を得てから、原告が医科研を受診し、入院した。
3 被告医師らは、いかなる事態になっても輸血を受け入れないとの原告の意思を認識し、その原告の意思に従うかのように振る舞ってはいたものの、被告5や被告4らは、本件手術前に何回かにわたって輸血ができないかどうかを原告に質問しており、本件手術前の説明の際には、原告からは免責証書が提出されただけで輸血に関する要求はなかった。被告1は、本件手術前の訴外△△及び訴外○○に対する説明で、輸血を除く点については十分な説明をしており、原告に対しても簡単な説明をしているので、本件手術にあたっての1般的な説明としては十分であると解され、右説明とともに、被告1は、訴外△△及び訴外○○に対し「術後再出血がある場合には、再び手術が必要となる。この場合医師の良心に従って治療を行う。」と伝えて、輸血をすることもあり得ることを言外に示そうとした。また被告1は、本件手術前の説明の際に訴外△△及び訴外○○が特に輸血のことに言及しない態度を見て、同人らが輸血の点を避けようとしているとの印象を持った。
4 原告の症状は、本件手術前に行われた原告に対する諸検査の結果からみても、かなり重篤な肝臓部の腫瘍で悪性であることが疑われており、本件手術後の診断でもかなり重篤な腫瘍であることが確認された。
5 エホバの証人の患者に対する医科研の治療方針は(1)診療拒否は行わない、(2)エホバの証人の患者が教義の立場から輸血及び血漿製剤の使用を拒否していることは尊重し、できるだけその主張を守るべく対応する、(3)輸血以外には生命の維持が困難な事態にいたったときは、患者及びその家族の諾否に拘わらず、輸血を行うというものであるが、右治療方針は、基本的には、輸血以外には生命の維持が困難な事態に至らない限りは、エホバの証人の信仰上の意思を尊重していこうとするものであり、輸血以外には命の維持が困難な場合には救命を最優先させるというものであって、医師に治療義務があることからして、直ちに違法であるとか相当でないとかいうことはできない。
6 被告医師らは、本件手術前に原告の出血量を1500ミリリットル程度であると予想し、無輸血での手術が可能であると判断したが、本件手術までに医科研でされた無輸血手術の事例及び本件手術で採用された肝臓付近の血流の遮断を繰り返しながら行うという手術方法に照らすと、かかる出血量の予想を立てることに合理性があったものと認められる。
 以上の事実を総合考慮すると、被告医師らが手術中いかなる事態になっても輸血を受け入れないとの原告の意思を認識した上で、原告の意思に従うかのように振る舞って、原告に本件手術を受けさせたことが違法であるとは解せられないし、相当でないともいうことはできない。
 なお、本件輸血は、原告の意思に反するものである。しかし、本件手術において閉腹操作を完了した時点で術前に被告医師らが予測した以上の2245ミリリットル余りの出血があり、原告が完全なショック状態までは至っていないが、進行性の機能障害へ進む過程にあったので、原告の生命を救うために、被告医師らは本件輸血をしたものであって、右のような状況では、本件輸血は、社会的に正当な行為として違法性がないというべきである。原告は、緊急避難の成否が問題となるのは、輸血以外に救命の方法がなく、かつ、患者の意思が不明であって、患者の承諾を得る暇がない緊急の場合に限られる旨主張し、甲第63号証及び同第64号証には、原告に対し本件輸血をしなくとも救命できる可能性があったとし、そのための方法などについて言及する部分がある。しかし、右甲号各証で指摘される方法が原告の救命に有効であったかどうかは必ずしも明らかでないし、このような場合に原告が望む治療法を医師に要求することはできない。また、原告は、本件輸血をする前に原告及び原告の家族にその承諾を求めるゆとりが十分にあった旨主張するが、医科研では、輸血をしなければ救命できない事態になったときには患者の意思に関わらず輸血をするという治療方針でいたのであり、前述のとおり右治療方針自体を違法と解することはできないから、右主張は採用できない。
 よって、被告医師らの行為に違法性が認められないから、原告の被告らに対する不法行為に基づく損害賠償請求は、失当である。
第6 結論
 原告の本件請求は、いずれも理由がないから棄却することとし、訴訟費用の負担につき民訴法89条を適用して、主文のとおり判決する。

裁判長裁判官 大島崇志 裁判官 小久保孝雄 裁判官 小池健治

注)番号(漢数字をアラビア数字に),当事者等について管理人において表記を変更している。

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輸血拒否による死

 大阪の大学付属病院で本年5月中旬,帝王切開の手術を受けた宗教団体「エホバの証人」の女性信者が,宗教上の理由から輸血を拒否し,死亡していたことがわかった,と報じられている。病院側は,予めマニュアルを定めていて,マニュアルに基づいて本人から同意書や医師の免責証書を得たほか,家族にも輸血の許可を再三求めたが,断られたとのことである。
 なお,同病院の医師や看護師からは「瀕死(ひんし)の患者を見殺しにしてよかったのか」と疑問の声も上がっている。」との報道(毎日新聞)もある。

 この問題は,昔から有り且つ現在も解決や納得の難しい問題である。
 病院側の決断がそれでよかったのかとの思いも当然あるが,では,他にどのような方法があったのだろうか?とも考えざるを得ない。
 もう一つの選択枝として,後記の東京高裁の判決が示すような,受け入れなかったら(つまり入院を拒絶したら)よいのだとの考え方もあろうが,出産の予定期日も既に過ぎていて,受け入れ病院を新たにさがすとなると,時間を更に要することになり母子ともに危機に陥ることが容易に予想されるケースなので,その選択枝の選択は事実上不可ではなかったのかとも思われる。

 輸血に関しては,厚生労働省医薬食品局血液対策課によって「輸血療法の実施に関する指針」(改定版:平成17年9月)(以下,厚労省指針という)が公表されている。
 http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/iyaku/kenketsugo/5tekisei3a.html#01
 因みに,『院内採血によって得られた血液(院内血)を含めて,輸血療法全般の安全対策を現在の技術水準に沿ったものとする指針として「輸血療法の適正化に関するガイドライン」(厚生省健康政策局長通知,健政発第502号,平成元年9月19日)が策定され平成11年には改定されて「輸血療法の実施に関する指針」として制定』されているがこの指針の改訂版となったものである。
 厚労省指針においては次のことが明記されている。
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Ⅰ 輸血療法の考え方
2.適応の決
3)説明と同意(インフォームド・コンセント)
患者又はその家族が理解できる言葉で,輸血療法にかかわる以下の項目を十分に説明し,同意を得た上で同意書を作成し,一部は患者に渡し,一部は診療録に添付しておく(電子カルテにおいては適切に記録を保管する)。
必要な項目
(1) 輸血療法の必要性
(2) 使用する血液製剤の種類と使用量
(3) 輸血に伴うリスク
(4) 副作用・感染症救済制度と給付の条件
(5) 自己血輸血の選択肢
(6) 感染症検査と検体保管
(7) 投与記録の保管と遡及調査時の使用
(8) その他,輸血療法の注意点
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 このとおり,厚労省指針においては,輸血療法の適応の決定つまり輸血を行うためには,「同意を得ること」の必要性が明記されている。従って,厚労省指針に従えば,「同意がない」場合には輸血療法の適応がない,つまり輸血を行ってはいけないことになるのだろう。このことから考えると,厚労省指針は,医療機関側による懸命かつ十分な説明及び説得にもかかわらず,理解能力のある人がそれでも輸血に同意しない場合には,医療機関としては輸血を行なってはならず,且つ,行わなかったことによって仮に重篤な結果をもたらされることがあったとしてもそれは已むを得ない結果であることを是認しているものと評価せざるを得ないのであろう。
 なお,厚労省がこのような見解を示していることが,後記の東京高裁の判断の際の根拠の一つとされている。

輸血拒否を行っている者に対して輸血を行ったことが問題とされた事案についての最高裁判決がある。
平成10(オ)1081 損害賠償請求上告・同附帯上告事件
最高裁判所第3小法平成12年02月29日判決
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=25350&hanreiKbn=01
判決文本文
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/97122711186556DD49256ACE00268986.pdf
当該判決より抜粋
 『本件において,E医師らが,Bの肝臓の腫瘍を摘出するために,医療水準に従った相当な手術をしようとすることは,人の生命及び健康を管理すべき業務に従事する者として当然のことであるということができる。しかし,患者が,輸血を受けることは自己の宗教上の信念に反するとして,輸血を伴う医療行為を拒否するとの明確な意思を有している場合,このような意思決定をする権利は,人格権の一内容として尊重されなければならない。そして,Bが,宗教上の信念からいかなる場合にも輸血を受けることは拒否するとの固い意思を有しており,輸血を伴わない手術を受けることができると期待してD病院に入院したことをE医師らが知っていたなど本件の事実関係の下では,E医師らは,手術の際に輸血以外には救命手段がない事態が生ずる可能性を否定し難いと判断した場合には,Bに対し,D病院としてはそのような事態に至ったときには輸血するとの方針を採っていることを説明して,D病院への入院を継続した上,E医師らの下で本件手術を受けるか否かをB自身の意思決定にゆだねるべきであったと解するのが相当である。ところが,E医師らは,本件手術に至るまでの約一か月の間に,手術の際に輸血を必要とする事態が生ずる可能性があることを認識したにもかかわらず,Bに対してD病院が採用していた右方針を説明せず,同人及び被上告人らに対して輸血する可能性があることを告げないまま本件手術を施行し,右方針に従って輸血をしたのである。そうすると,本件においては,E医師らは,右説明を怠ったことにより,Bが輸血を伴う可能性のあった本件手術を受けるか否かについて意思決定をする権利を奪ったものといわざるを得ず,この点において同人の人格権を侵害したものとして,同人がこれによって被った精神的苦痛を慰謝すべき責任を負うものというべきである。』
 この判決内容に鑑みても,患者本人の意思を無視して,医療機関側が輸血することにはためらいが生じてしまうと言わざるを得ない。
 但し,この判決に接する場合には注意しなければならない点がある。それは,この判決の上記部分が独り歩きしてしまっているという点である。本件判決は「本件事実関係の下では」とわざわざ断っていることを考えなければならない。この判決を理解するためには,事実関係を十分に理解しておく必要があるのである。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
補筆)6月24日
 本件事例の詳細については,次の各判決内容を読んでいただくことが必要だが,概要を言うと,本件患者を受け入れた病院は,過去にも患者を受け入れたことがあり且つ何度も無輸血の手術を行っているということがあり,そのことがあるので当該患者が入院してきたという事情がありそのことを病院側が理解していたことや,当該患者が輸血を絶対に受け入れない旨の表明を何度も行っていたところ1ヶ月間の入院期間中に病院側が内輪で有していた緊急時には輸血を行うという病院側の方針を患者側に伝えていなかった等(病院側も了知していた)患者側が有していた期待に大きく反する行動を病院側がとっていると評されても仕方がないとの事情が本例には存在したのである。
 このような事情を考えた上での判決であることを十分に理解して,この判決を評価する必要がある。
 従って,病院側において,当院では必要がある際には輸血を行う旨を予め断言し,また当院で入院継続し手術を行うためには病院の方針に従っていただくことが必要である旨を明示しているような場合は,本件判決の前提となる症例とは全く異なることになる。

 そして,またかなり特殊な事実関係であったことが考慮されて損害賠償義務が認められたのであるが,それでも,人格権侵害として認められた賠償金額は(弁護士費用相当分及び遅延損害金を除くと)50万円でしかなかった(請求金額は合計1000万円であった)ことも知っておく必要があろう。

なお,厚労省指針や最高裁の判決はさておくとして

<輸血を必要とする場合においても輸血を行わないという合意を行うことの有効性について>
2つの大きな考え方があるだろう。

当該事案の第1審判決(東京地方裁判所平成9年3月12日判決)
 『原告は,被告国との間で,手術中にいかなる事態になっても原告に輸血をしないとの特約を合意したと主張しているが,医師が患者との間で,輸血以外に救命方法がない事態が生ずる可能性のある手術をする場合に,いかなる事態になっても輸血をしないとの特約を合意することは,医療が患者の治療を目的とし救命することを第1の目標とすること人の生命は崇高な価値のあること,医師は患者に対し可能な限りの救命措置をとる義務があることのいずれにも反するものであり,それが宗教的信条に基づくものであったとしても,公序良俗に反して無効であると解される。』
 裁判長裁判官 大島崇志 裁判官 小久保孝雄 裁判官 小池健治

当該事案の第2審判決(東京高等裁判所平成10年2月9日判決)
 『絶対的無輸血の合意が成立したとは認められないが,念のため右合意の効力について当裁判所の見解を述べておく。当裁判所は,当事者双方が熟慮した上で右合意が成立している場合には,これを公序良俗に反して無効とする必要はないと考える。すなわち,人が信念に基づいて生命を賭しても守るべき価値を認め,その信念に従って行動すること(このような行動は,社会的に優越的な宗教的教義に反する科学的見解を発表すること,未知の世界を求めて冒険をすること,食糧事情の悪い状況下で食糧管理法を遵守することなど枚挙にいとまがない。)は,それが他者の権利や公共の利益ないし秩序を侵害しない限り,違法となるものではなく,他の者がこの行動を是認してこれに関与することも,同様の限定条件の下で,違法となるものではない。ところで,エホバの証人の信者がその信仰に基づいて生命の維持よりも輸血をしないことに優越的な価値を認めて絶対的無輸血の態度を採ること及び医師がこれを是認して絶対的無輸血の条件下で手術を実施することは,それが他者の権利を侵害するものでないことが明らかである。さらに,輸血にはウィルスの感染等の副作用があることは公知の事実であるしBが医科研を初めて受診した平成4年7月28日までに絶対的無輸血の条件下で実施された手術例が多数あり,この中には相当数の死亡例もありながら,死亡例について医師が実際に刑事訴追された事例がなかったこと(《証拠略》),同元年には,輸血療法の環境の変化に対応して,厚生省健康政策局長が輸血療法の適正化に関するガイドラインを定め,これを各都道府県知事あてに通知しているが,その1項目として,「輸血療法を行う際には,患者またはその家族に理解しやすい言葉でよく説明し,同意を得た上でその旨を診療録に記録しておく。」ことが挙げられていること(《証拠略》),同2年中には日本医師会の生命倫理懇談会が絶対的無輸血の条件下での手術の実施をやむを得ないことではあるが肯定する旨の見解を発表していること(《証拠略》),同2年からBの右受診前までの間に北信総合病院,国立循環器センター,聖隷浜松病院,京都大学医学部附属病院,上尾甦生病院及び鹿児島大学医学部付属病院などが絶対的無輸血の条件下での手術を是認する見解を発表しており,これを報道する新聞も,その見解に否定的な評価を示してはいないこと(《証拠略》),Bの右受診時点までに,法律学の領域においても,医療における患者の自己決定権,インフォームド・コンセント,クォリティ・オブ・ライフなどの問題につき患者の意思決定を尊重する見解が多数発表されていたこと(当裁判所に顕著な事実。なお,甲号証としては,第57号証,第59号証などがある。)などに照らすと,Bの右受診時点では,絶対的無輸血の条件下で手術を実施することも,公共の利益ないし秩序を侵害しないものと評価される状況に至っていたものと認められる。ただし,これは医師に患者による絶対的無輸血治療の申入れその他の医療内容の注文に応ずべき義務を認めるものでないことはいうまでもない絶対的無輸血治療に応ずるかどうかは,専ら医師の倫理観,生死観による。後記説明義務を負うことは格別として,医師はその良心に従って治療をすべきであり,患者が医師に対してその良心に反する治療方法を採ることを強制することはできない。もっとも,その良心に従ったところが医師に当然要求される注意義務に反するときは,責任を免れないことはもちろんである。』
 裁判長裁判官 稲葉威雄 裁判官 塩月秀平 裁判官 橋本昇二

 いずれの考えがよりしっくりと来るのか,それぞれで考えていただくしかない。
 上記東京高裁の判決やこれを支持する最高裁判所判決の存在及び上記厚労省指針の存在を考えれば,上 記病院の決断は已むを得なかったものと考えざるを得ないのだろう。
 しかし,では輸血を行うという決断を採りうるような考え方はないのだろうか?
 個人的に思うに,母親は子供を養育する義務がある。それもかなり強い義務が法律上認められている。従って,子供の養育の観点から考えると(判断能力のない子供の立場を一定の宗教的観点から考えることは妥当でない),養育義務を負担している母親の自由意思も制限されてしかるべきであり(母親は産むという決断をしている以上,子供のためにその意思等が一定限度制約されても已むを得ないであろう),従って,子供のためにも母親の命を輸血によって助けるという選択枝を選択するという道はあったのではないかとも思える(個人的には,十分に成り立つ立論であると思っている)。
 しかしながらこのような見解は一般的ではなく,厚労省指針においても明記されていないことを考えると,かなりのリスクを伴う決断ともならざるをえない。従って,上記のような病院の決断は已むを得ないものだろうと言わなければならないことを再度付言せざるをえない。

 なお,上記最高裁判所判決に関する「最高裁判所判例解説・民事篇・平成12年度(上)」には,次のような記載があることに注意しなければならない。
 『本判決は,本件の事実関係を前提として事例判断をしたものである。医師が,予定した手術の内容等によれば輸血を伴うことなく手術を施行することができるとの確信を有して手術に臨んだものの,予想外の出血に直面し,救命のためにやむを得ず輸血をしたという事案は,本件と異なるものである。また,(a)交通事故直後等において本人の意思を確認し難い場合,(b)判断能力の欠けている患者の場合,(c)患者が年少者であってその家族が輸血を拒否する場合等についても,本判決は,直ちに適用され得るものではないというべきである。』

最後に,この事案の第1審の判決(東京地方裁判所平成9年3月12日判決)においては,エホバの証人の輸血に対する考え方等が次のように摘示されているので,参考のためにあげておく。
 『エホバの証人は,キリスト教の宗教団体で,聖書に,「生きている動く生き物はすべてあなた方のための食物としてよい。緑の草木の場合のように,わたしはそれを皆あなた方に確かに与える。ただし,その魂つまりその血を伴う肉を食べてはならない。」(創世紀9章3,4節),「ただ,血を食べることはしないように堅く思い定めていなさい。血は魂であり,魂を肉と共に食べてはならないからである。それを食べてはならない。それを水のように地面に注ぎ出すべきである。それを食べてはならない。こうしてエホバの目に正しいことを行うことによって,あなたにとってもあなたの後の子らにとっても物事が良く運ぶためである。」(申命記12章23節ないし25節),「というのは,聖霊とわたしたちとは,次の必要な事柄のほかは,あなた方にその上何の重荷も加えないことがよいと考えたからです。すなわち,偶像を犠牲としてささげられた物と血と絞め殺されたものと淫行を避けていることです。これらのものから注意深く身を守っていれば,あなた方は栄えるでしょう。健やかにお過ごしください。」(使徒たちの活動15章28,29節)等,「血を避けなさい。」という言葉が何度も出てくるが,これは,エホバ神が人間に対し血を避けることを指示していると考え,人間は,血を避けることによって身体的にも精神的,霊的にも健康であると確信している。従って,エホバの証人の信者は,ひとたび体の外に出た血を体内に取り入れることは医学的な方法によってもできない,即ち,輸血を受けることはできないとの信念を有している。』
 『死は,エホバの証人の教義が命ずる到達点であるわけではなく,教義を忠実に守った結果生ずるかも知れない副作用に過ぎない。輸血という医療の1手段にすぎないものを受け入れないことが人命軽視とされるなら,手術により救命が可能と思われる患者が手術に応じないことや,化学療法による健康の改善が期待される患者がその治療を拒むことも同様に人命軽視と呼ばざるを得ない。原告の輸血拒否や輸血をしないことの合意は,患者が自分の人生をどのように送るかについての信念の表明(患者本人の生き方の問題)及び患者の生きざまや生命の質を理解した医師との合意であって,医の倫理に悖ることはない。』

更に,考えなければならない点

それは,仮に,信者である患者さんが亡くなった場合のご遺族の見解。ご遺族全員が信者である場合は,本人の意向に沿ってもそれほど問題は生じないのであろう。
しかし,ご遺族の中には,信者でない方がいる場合は少なくないであろう。そして,このような方々の中には,親の信仰に批判的あるいは理解をしていない方もあるだろう。
このような場合は,やっかいな事態を招くことが想像できる。
輸血をしないことの同意など,そのような考えを有しない人にとってはナンセンス。
そのため,輸血をしないことの同意の有効性を争うし,また,医療過誤があるような場合には同意の効果が及ばない等主張することもあるようだ。手術をしなかったらしなかったで,応召義務等の医師の義務を果たさなかった等主張することも予想される。
いずれにせよ,なにがしかの厳しい対応を迫られることがあり得る。
 このような点を考えると,やはり輸血に踏み切ってしまう方が良い場合が多いようにも思えるが,仮に,無理に輸血を行って,何らかの病気に罹患してしまった場合等どうなるのか?ここまで考えてしまうと,更に難しい判断を迫られることになるが,生命が助かることと比較すれば已むを得ないのではと思えるのだが,どうなのだろうか。


<平成21年4月1日追記>
刑法には次のような定めがある。
(自殺関与及び同意殺人)
第202条 人を教唆し若しくは幇助して自殺させ、又は人をその嘱託を受け若しくはその承諾を得て殺した者は、6月以上7年以下の懲役又は禁錮に処する。

無輸血の手術を受けることが一種の自殺に該当するとすれば,そのことへの関与は,自殺の幇助といわれる可能性があることにもなるのだろうか。
厳密に検討していないが,「該当しない」との結論になると直ちに判断することも難しいように思える。

平井利明のメモ

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2007.06.19

ひょろっとしていても上に伸びてゆく

あまりにも細いので大丈夫かとは思っていたものの
なんとか,背筋を伸ばして伸びていく。
そして,羽を広げて,更に,上を目指す。

いいねえ!

    Futaba

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飛行機内での迷惑行為

 飛行機内で酔って騒いだ男性が書類送検されたとの報道がなされている。
 こんな場合の迷惑行為を処罰する法律が最近できたのか?
 調べてみると,問題となる法律は「酒に酔つて公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律」というもので既に昭和36年にできている。
 同法第2条によると「すべて国民は、飲酒を強要する等の悪習を排除し、飲酒についての節度を保つように努めなければならない。」とのこと。
 ・・・・・国民の一人として節度を保たなければ・・・・(苦笑)
 また,同法第4条1項は「酩酊者が、公共の場所又は乗物において、公衆に迷惑をかけるような著しく粗野又は乱暴な言動をしたときは、拘留又は科料に処する。」と定めている。
 
平井利明のメモ

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2007.06.17

芽が出たききょう

     Img_2938

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テレビショッピングの影響力

昨日は,エアコンを買いに家電ショップに行ってきた。
現在使用しているものは,既に10年以上使っているのでさすがにもう限界のようだ。
しかし複数台を買い替えるとなると「痛い・・・・・・」

店では,どれを見ても同じように見える。
その中で売れ筋を聴くと,店員が言うところでは,「ジャパネットたかた」で取り上げられた商品とのこと。
同番組の影響はかなり大きいようだ。
その理由として,番組におけるわかりやすい説明があるとのことだった。。
新聞の折り込みチラシを見て事前にチェックしてはいたのだが,ジャパネットでみたのと同じ値段が家電ショップでも設定されているなあとは思っていたのだが,それなりの意味合いがあるようだ。
そのような広範な影響力を考えると,各メーカーは,ジャパネットたかたで積極的に商品を取り上げてもらうようになっているのだろうなあと感じる。
深夜に時々番組を見ることがあるのだが,(一般的には値下げのあまりない)新商品が取り上げられていて且つ結構な値引きとなっていて凄いなあと思うし,また,商品の説明がわかりやすくなされているなあとも感じ入るのだが,実際の影響も少なくないようだ。

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     昼ご飯は近くのなんばパークスでいただきました。
      Dvc00045
                             Dvc00047_1

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2007.06.16

特定商取引に関する法律施行令の一部改正(経済産業省):海外先物オプション取引などが規制対象に

「訪問販売」・「電話勧誘販売」・「通信販売」を規制する「特定商取引に関する法律(特定商取引法)」の規制対象に,次の3項目が追加された。

①みそ・しょうゆその他の調味料
②易断の結果に基づき助言・指導その他の援助を行うサービス
③決済用資金を預かって行う,以下の取引の仲介サービス(いわゆるロコ・ロンドン取引や海外先物オプション取引等)
・現実の商品引渡がない物品売買取引
・商品先物取引
・商品指数取引
・上記3つの取引に関するオプション取引

これによって,
心ならずもこれらの取引を行ってしまった場合,消費者によるクーリングオフ(一定期間の無条件の契約解除)が可能となり(ただし,今年の7月15日以降に契約したものに限る),違反した業者への罰則の適用等が可能となる。

なお,②と③については,被害の想像がつくものの,①の調味料の売り込みによる被害の実態は(料理が出来ないからでしょうが)思いもしなかった・・・・

ところで,この度の改正においては,通信販売,電話勧誘販売に関する行政処分等の権限が都道府県知事に移譲されており,処分等が迅速になされることも期待される。

経済産業省
http://www.meti.go.jp/press/20070615002/20070615002.html
http://www.meti.go.jp/press/20070615002/tokusho_press.pdf

平井利明のメモ

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2007.06.15

大植氏,心配・・・・

マエストロ大植英次氏が昨夜の大阪フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会をキャンセルされたそうな。

6月14日の時事通信によれば
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
大植英次氏がめまいで休演=大阪フィル
 14日夜に大阪市のザ・シンフォニーホールで開かれた大阪フィルハーモニー交響楽団の第409回定期演奏会で、音楽監督・指揮者の大植英次氏が直前のリハーサルでめまいを訴えて本番を休演した。演奏会は首席コンサートマスターらの代演で行われた。
 同演奏会は15日にも同ホールで予定されているが、楽団事務局によると、大植氏が出演するかどうかは同日夕までに決めるという。 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
とのこと。

大植氏が振るということもあり楽しみにしていたコンサートではあるのだが
気分的に「レクイエム」はちょいと思うことがあり,この度のコンサートは断念していた。
(Gabriel Urbain FauréのRequiemはとても美しい曲であって好きな曲の一つ,とてもとても聴きたかったのだが・・・・・・・・)
しかし,このような事態になっているとは・・・・・
楽しみにされている方々が多いだけに,今宵の演奏では復帰して頂きたいと思う反面,今後に支障が出ないようにもして頂きたい。

大植氏といえば今年の2月にも体調を崩しておられる。
2007年2月15日 (木)「謹告」指揮者・曲名変更のお知らせfrom大阪フィルハーモニー協会
それを思うと心配である。
年齢的にも段々体を大事にしていかないといけない年齢でもある。
かなりハードなスケジュールをこなしておられることを思うと,休めるときには十分に休みを取っていただいて,まだまだこの先長く大フィルを率いて頂きたい。

読ませていただきました方の記事をコメント欄に

134585


追記)
大フィルのサイトには次のようにあります。
http://www.osaka-phil.com/schedule/detail.php?d=20080615
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
謹 告

昨日6月14日の第409回定期演奏会におきまして、音楽監督の大植英次が演奏会直前に体調不良を訴え、指揮することが出来ませんでした。代わりに前半のフォーレ/レクイエムを合唱指揮の三浦宣明の指揮で行い、後半のブラームス/交響曲 第4番は指揮者なしで演奏いたしました。
大植は現在、市内の病院にて診断を受けており、本日15日の定期演奏会は直前まで様子を見、午後5時30分に出演の判断をさせて頂きます。
尚、大植が出演出来なかった場合は、昨日と同じ形で演奏会を行いますので、お客様には事情ご賢察の上、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
払い戻しにつきましては本日、会場の窓口にて受付させて頂きます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

追記)6月16日
次のような案内文が・・・・・・2日目もキャンセルだったようですね。残念ですけど。
http://www.osaka-phil.com/schedule/detail.php?d=20080615
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
14日、15日の第409回定期演奏会は大植英次急病のため、
指揮を以下の通り変更して行いました。

フォーレ/レクイエム 作品48
指揮:三浦 宣明
ブラームス/交響曲 第4番
コンサートマスター長原幸太のリードにより演奏

大変ご迷惑をおかけして申し訳ございません。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
しかし,もうちょっと気遣った表現にならないものなのでしょうかねえ・・・・


ある意味
この度の機会は,そうそうあるものではない貴重な機会でもあるように思います。
このような機会を一つのきっかけとして
更に,より良き音楽の世界が関西にて深まり,さらい関西を越えて広まっていくことを
期待したいですね。


追記)平成19年6月18日
大阪フィルのサイトより
http://www.osaka-phil.com/schedule/detail.php?d=20080615
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
お詫びとお知らせ
先日、6月14日・15日にザ・シンフォニーホールで行いました「第409回定期演奏会」におきまして、音楽監督の大植英次が演奏会直前に激しい目まいを訴え、2日とも指揮することが出来ませんでした。そのため急遽、前半のフォーレ/レクイエムを合唱指揮の三浦宣明の指揮で行い、後半のブラームス/交響曲 第4番は指揮者なしで演奏させて頂きました。
大植はその後、市内の病院へ検査入院しておりましたが、診断の結果、特に異常は無く、現在は症状も治まって退院し、17日にドイツへ移動いたしました。
この度は、お客様をはじめ関係各位に大変ご心配とご迷惑をお掛けしました事を改めてお詫び申し上げますとともに、今後共、大阪フィルに変わらぬご支援を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
とのこと。

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2007.06.13

大阪

大阪
地下を移動することの昨今。
たまに上を歩くとこんなまちで生きているのかと。

@携帯より

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おおっ。あつし

おおっ。あつし
大津にて

@携帯より

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先輩が図面をひき

先輩が図面をひき
むむむ

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2007.06.09

シャルル=マリー・ヴィドール作曲のピアノトリオ?

ヴィドールという作曲家(もっとも,オルガニストとして著名だったようだ)
その名をわたしゃ聞いたことがなかった。

シャルル=マリー・ヴィドール(Charles-Marie Jean Albert Widor, 1844年2月21日リヨン - 1937年3月12日パリ)はフランスのオルガン奏者・作曲家・音楽教師・音楽理論家(wikipedia)。
とのことらしい。

ヴィドール作曲のピアノ三重奏曲が良いらしい。
C-M.ヴィドール(CHARLES-MARIE WIDOR :1844-1937)
ピアノ三重奏曲 変ロ長調 Op. 19(Piano Trio in B flat major, Op.19)
1.Allegro
2.Andante con moto quasi moderato
3.Scherzo
4.Presto

この曲に関する奮闘記(?)
ヴィドールのピアノトリオ
http://blog.livedoor.jp/m-08_28596/archives/51005760.html
ヴィドールのピアノトリオ 本番終了
http://blog.livedoor.jp/m-08_28596/archives/51014426.html
いずれも「Diary from Trossingen」より

ちなみにエルガーのヴァイオリンソナタもこのサイトで教わった曲(感謝)。
2007年3月31日 (土)エルガーのヴァイオリンソナタ

NAXOSで「ピアノ三重奏曲」を試聴してみたところ(ほんのちょっとしか出来ませんが)でもよさげな感じ。
http://ml.naxos.jp/?a=8.223193
会員になればネットで聞けるようだが,CDを入手するにはどうしたらよいのやら・・・・・
それとも保坂さんのものが出るのを待つか

(余談,このレーベルを見ていつも思うに,私が知っている世界というのはほんのほんのほんの一握りなのだなあと,よくぞこれだけの作曲家がいて,曲があって,演奏家が・・・・・・凄い世界です・・・・)


他のヴィドールの作品としては,ヨーロッパの結婚式では演奏の機会が多いとされるオルガン交響曲5番というのも聞いてみたいですね。

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雷雨・豪雨

昨夜
轟音を伴う雷雨
今朝
濁流を伴う豪雨

     Img_2922

                    Img_2923

   梅雨も近しか?

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2007.06.08

なんとかオワッタ。

以前から頼まれていた短い時間での講演をなんとか終えることができた。
何を話すかを最後まで悩んで今日の昼前にようやく資料完成。


人前で話す際にはプレゼンテーションソフトを用いるかどうかは悩みどころ。
プレゼンテーションソフトは便利ではあるが決められた順番で表示させる必要があり、機動性や柔軟性に欠ける。
今回は、配布レジュメのなかからかいつまんでの説明となることを予測したこともあり、プレゼンテーションソフトの使用はやめた。
ケースバイケースでの対応が必要。
それはさておき、この度の話しが多少なりとも役立てばうれしい限りなのだか、どうなのだろうか(笑)

@携帯より

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医療事故と法律上の責任について

「医療事故と法律上の責任について」
講師:弁護士平井利明

市立病院医療安全講演
平成19年6月8日実施

  平井利明のメモ

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2007.06.07

「終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン」(厚生労働省)

終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/05/dl/s0521-11a.pdf

終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン解説編
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/05/dl/s0521-11b.pdf

いずれも平成19年5月

それで,どうしたらいいの?という部分で終わっている。
なお,「解説」には「国に対しては、本ガイドラインの普及を図るとともに、緩和ケアの充実など終末期を迎える患者及び家族を支えるため、その体制整備に積極的に取り組むことを要望します。」とあるが,これを普及させて,何か事態がかわるのだろうか?
考えられるとすれば
先日テレビを見ていたところ,実際上の問題としては,多くの医師が延命治療の中断を行った経験があると述べていた。思うところ,これらの延命治療の中断は,患者本人や家族の意思を受けて,単独の医師が決断していたケースが多いのではないだろうか。
仮に,そうだとすると,このガイドラインの普及によって,一人の医師が本人や家族等の承諾を得て行っていたであろうものが一掃されるということなのだろう。
集団での討議においては時間を要すると考えることが常識に沿うであろうから,このことをも考えると,臨床の現場においては,現状以上に,延命治療の継続となるケースが増加するということなのか。

平井利明のメモ

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平成19年新司法試験(短答式試験)の結果(法務省)

平成19年新司法試験(短答式試験)の結果
http://www.moj.go.jp/SHIKEN/SHINSHIHOU/h19kekka02-1.pdf

平井利明のメモ

平成19年新司法試験(短答式試験)の結果(合格者順)
  法科大学院名 出願者 受験者 短答式試験の合格 合格者/受験者 出願者/受験者
1 東京大法科大学院 331 304 258 84.87% 77.95%
2 中央大法科大学院 313 292 254 86.99% 81.15%
3 慶應義塾大法科大学院 285 271 237 87.45% 83.16%
4 京都大法科大学院 228 211 192 91.00% 84.21%
5 早稲田大法科大学院 255 223 175 78.48% 68.63%
6 明治大法科大学院 223 200 163 81.50% 73.09%
7 立命館大法科大学院 199 169 130 76.92% 65.33%
8 同志社大法科大学院 189 161 122 75.78% 64.55%
9 関西学院大法科大学院 144 130 98 75.38% 68.06%
10 関西大法科大学院 164 130 90 69.23% 54.88%
11 一橋大法科大学院 101 96 85 88.54% 84.16%
12 上智大法科大学院 109 94 82 87.23% 75.23%
12 法政大法科大学院 148 128 82 64.06% 55.41%
14 東北大法科大学院 102 96 81 84.38% 79.41%
14 北海道大法科大学院 105 98 81 82.65% 77.14%
16 神戸大法科大学院 100 91 80 87.91% 80.00%
17 日本大法科大学院 139 111 67 60.36% 48.20%
18 首都大東京法科大学院 77 69 58 84.06% 75.32%
19 専修大法科大学院 85 76 57 75.00% 67.06%
20 千葉大法科大学院 66 62 56 90.32% 84.85%
21 大阪市立大法科大学院 77 72 55 76.39% 71.43%
22 大阪大法科大学院 89 73 54 73.97% 60.67%
23 名古屋大法科大学院 72 65 50 76.92% 69.44%
24 学習院大法科大学院 75 67 46 68.66% 61.33%
25 九州大法科大学院 81 74 45 60.81% 55.56%
26 立教大法科大学院 68 59 39 66.10% 57.35%
27 甲南大法科大学院 49 44 33 75.00% 67.35%
27 成蹊大法科大学院 59 42 33 78.57% 55.93%
29 明治学院大法科大学院 61 54 32 59.26% 52.46%
30 創価大法科大学院 46 39 30 76.92% 65.22%
31 広島大法科大学院 44 32 28 87.50% 63.64%
32 横浜国立大法科大学院 51 38 26 68.42% 50.98%
33 青山学院大法科大学院 53 40 25 62.50% 47.17%
33 駿河台大法科大学院 68 46 25 54.35% 36.76%
33 新潟大法科大学院 41 36 25 69.44% 60.98%
33 山梨学院大法科大学院 37 31 25 80.65% 67.57%
37 大宮法科大学院大学 62 43 24 55.81% 38.71%
38 駒澤大法科大学院 47 37 23 62.16% 48.94%
38 東洋大法科大学院 56 44 23 52.27% 41.07%
40 京都産業大法科大学院 48 36 20 55.56% 41.67%
40 南山大法科大学院 33 26 20 76.92% 60.61%
42 岡山大法科大学院 32 23 19 82.61% 59.38%
42 西南学院大法科大学院 43 28 19 67.86% 44.19%
42 大東文化大法科大学院 45 36 19 52.78% 42.22%
45 愛知大法科大学院 33 27 18 66.67% 54.55%
45 神奈川大法科大学院 39 25 18 72.00% 46.15%
45 桐蔭横浜大法科大学院 44 35 18 51.43% 40.91%
45 東北学院大法科大学院 34 32 18 56.25% 52.94%
49 中京大法科大学院 21 18 16 88.89% 76.19%
49 獨協大法科大学院 33 30 16 53.33% 48.48%
51 金沢大法科大学院 29 24 15 62.50% 51.72%
51 國學院大法科大学院 37 28 15 53.57% 40.54%
53 関東学院大法科大学院 33 23 14 60.87% 42.42%
53 琉球大法科大学院 17 16 14 87.50% 82.35%
55 福岡大法科大学院 42 14 13 92.86% 30.95%
56 久留米大法科大学院 40 29 12 41.38% 30.00%
56 白鴎大法科大学院 22 19 12 63.16% 54.55%
56 姫路獨協大法科大学院 26 19 12 63.16% 46.15%
59 熊本大法科大学院 26 20 11 55.00% 42.31%
59 島根大法科大学院 27 18 11 61.11% 40.74%
59 広島修道大法科大学院 34 21 11 52.38% 32.35%
59 名城大法科大学院 26 20 11 55.00% 42.31%
63 鹿児島大法科大学院 29 25 8 32.00% 27.59%
64 神戸学院大法科大学院 17 11 7 63.64% 41.18%
65 大阪学院大法科大学院 30 14 6 42.86% 20.00%
65 近畿大法科大学院 24 17 6 35.29% 25.00%
65 東海大法科大学院 21 16 6 37.50% 28.57%
68 香川大法科大学院 17 9 5 55.56% 29.41%
    5401 4607 3479 75.52% 64.41%
平成19年新司法試験(短答式試験)の結果(合格者/受験者順)
  法科大学院名 出願者 受験者 短答式試験の合格 合格者/受験者 出願者/受験者
1 福岡大法科大学院 42 14 13 92.86% 30.95%
2 京都大法科大学院 228 211 192 91.00% 84.21%
3 千葉大法科大学院 66 62 56 90.32% 84.85%
4 中京大法科大学院 21 18 16 88.89% 76.19%
5 一橋大法科大学院 101 96 85 88.54% 84.16%
6 神戸大法科大学院 100 91 80 87.91% 80.00%
7 広島大法科大学院 44 32 28 87.50% 63.64%
7 琉球大法科大学院 17 16 14 87.50% 82.35%
9 慶應義塾大法科大学院 285 271 237 87.45% 83.16%
10 上智大法科大学院 109 94 82 87.23% 75.23%
11 中央大法科大学院 313 292 254 86.99% 81.15%
12 東京大法科大学院 331 304 258 84.87% 77.95%
13 東北大法科大学院 102 96 81 84.38% 79.41%
14 首都大東京法科大学院 77 69 58 84.06% 75.32%
15 北海道大法科大学院 105 98 81 82.65% 77.14%
16 岡山大法科大学院 32 23 19 82.61% 59.38%
17 明治大法科大学院 223 200 163 81.50% 73.09%
18 山梨学院大法科大学院 37 31 25 80.65% 67.57%
19 成蹊大法科大学院 59 42 33 78.57% 55.93%
20 早稲田大法科大学院 255 223 175 78.48% 68.63%
21 創価大法科大学院 46 39 30 76.92% 65.22%
21 名古屋大法科大学院 72 65 50 76.92% 69.44%
21 南山大法科大学院 33 26 20 76.92% 60.61%
21 立命館大法科大学院 199 169 130 76.92% 65.33%
25 大阪市立大法科大学院 77 72 55 76.39% 71.43%
26 同志社大法科大学院 189 161 122 75.78% 64.55%
27 関西学院大法科大学院 144 130 98 75.38% 68.06%
28 甲南大法科大学院 49 44 33 75.00% 67.35%
28 専修大法科大学院 85 76 57 75.00% 67.06%
30 大阪大法科大学院 89 73 54 73.97% 60.67%
31 神奈川大法科大学院 39 25 18 72.00% 46.15%
32 新潟大法科大学院 41 36 25 69.44% 60.98%
33 関西大法科大学院 164 130 90 69.23% 54.88%
34 学習院大法科大学院 75 67 46 68.66% 61.33%
35 横浜国立大法科大学院 51 38 26 68.42% 50.98%
36 西南学院大法科大学院 43 28 19 67.86% 44.19%
37 愛知大法科大学院 33 27 18 66.67% 54.55%
38 立教大法科大学院 68 59 39 66.10% 57.35%
39 法政大法科大学院 148 128 82 64.06% 55.41%
40 神戸学院大法科大学院 17 11 7 63.64% 41.18%
41 白鴎大法科大学院 22 19 12 63.16% 54.55%
41 姫路獨協大法科大学院 26 19 12 63.16% 46.15%
43 青山学院大法科大学院 53 40 25 62.50% 47.17%
43 金沢大法科大学院 29 24 15 62.50% 51.72%
45 駒澤大法科大学院 47 37 23 62.16% 48.94%
46 島根大法科大学院 27 18 11 61.11% 40.74%
47 関東学院大法科大学院 33 23 14 60.87% 42.42%
48 九州大法科大学院 81 74 45 60.81% 55.56%
49 日本大法科大学院 139 111 67 60.36% 48.20%
50 明治学院大法科大学院 61 54 32 59.26% 52.46%
51 東北学院大法科大学院 34 32 18 56.25% 52.94%
52 大宮法科大学院大学 62 43 24 55.81% 38.71%
53 香川大法科大学院 17 9 5 55.56% 29.41%
53 京都産業大法科大学院 48 36 20 55.56% 41.67%
55 熊本大法科大学院 26 20 11 55.00% 42.31%
55 名城大法科大学院 26 20 11 55.00% 42.31%
57 駿河台大法科大学院 68 46 25 54.35% 36.76%
58 國學院大法科大学院 37 28 15 53.57% 40.54%
59 獨協大法科大学院 33 30 16 53.33% 48.48%
60 大東文化大法科大学院 45 36 19 52.78% 42.22%
61 広島修道大法科大学院 34 21 11 52.38% 32.35%
62 東洋大法科大学院 56 44 23 52.27% 41.07%
63 桐蔭横浜大法科大学院 44 35 18 51.43% 40.91%
64 大阪学院大法科大学院 30 14 6 42.86% 20.00%
65 久留米大法科大学院 40 29 12 41.38% 30.00%
66 東海大法科大学院 21 16 6 37.50% 28.57%
67 近畿大法科大学院 24 17 6 35.29% 25.00%
68 鹿児島大法科大学院 29 25 8 32.00% 27.59%
    5401 4607 3479 75.52% 64.41%
小数点以下2位まで

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2007.06.06

灼熱の奈良

灼熱の奈良
時間つぶし

暑い暑い

日陰は風もあって過ごしやすいが日向はかなり大変。

興福寺

@携帯より

追記)

             Narakouen910
奈良公園の鹿  角が伸びましたね。

  Narakouen911

                   Narakouen912

               Narakouen915

                          Narakouen917

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2007.06.05

圧倒的なベートーベン@大植氏&大フィル

Dvc00034_1

ベートーベン交響曲全曲演奏会Ⅰ
大植英次指揮大阪フィルハーモニー交響楽団
ザ・シンフォニーホール

本日は
交響曲第1番ハ長調op21
交響曲第2番ニ長調op36
そして
交響曲第3番変ホ長調op55
「英雄」

圧倒的演奏!!

また自宅に戻って
時間の出来たときに
追加して書きます。

133408


このコンサートに関連するブログの記事のリンク集をコメントにあげています。

追記)

【1番と2番】
ベートーベンのシンフォニーの中で一般的に演奏される機会が少ないものといえば1番と2番となるだろう。
私も,今回まで生演奏では聴いたことがなかった。録音ものは何度も聴いたことがあり,耳にそれなりに馴染みはあるのだが,この楽章は1番だったっけ2番だったっけ?と,正確な区別がつかないというのが正直なところ(同じようなことが,ベートーベンの場合,ピアノコンチェルト1番と2番についても言える)
比較的馴染みのない曲だが,生演奏にてじっくり聴いてみると,やはりベートーベンならではと思わされるし,その時代のどの曲よりも先を行っているのだろうなと思わずにはいられない。
今宵は特に2番の演奏に感じ入ることが多かった!
これほどメリハリのきいた素晴らしい2番の演奏というものは他にはそうそうお目にかかれないのだろう。
見るからに気合いも入った演奏で,きびきびとそして重厚。
定演等にてメインを十分にはることが出来るんじゃないかと思わせる出来だった。
それとともに,2番のシンフォニーというものの凄さを再認識できたことは,今宵のとても大きな収穫だった。
ただ,2番の充実した演奏を聴いてその曲については何も言うことがなかったのだが,別の意味で一抹の不安もあった。
50分もある大曲である次の3番の演奏,大丈夫だろうか??

【3番】
この曲は,個人的に思い入れの深い曲でもある。
プロフィールに書いたように,今のようにクラシック音楽を聴くようになったきっかけと言える曲がこの第3番「英雄」。
「ジャン・・ジャン・・??」「何じゃこれ・・・」・・・・・・・・・これが最初であり,そして今につながっているのである。
この曲は,何度も聴いた曲であるし,また,ポケットサイズの楽譜を買ってきて楽譜を眺めては,ピアノの鍵盤で1音1音確かめて鳴らし,そして,音をひろってハーモニーを響かせた曲。
曲の存在感としては第九を超えるものではないと思うが,ベートーベンの音楽或いはクラシックの音楽史というものを考えたときには,多分,この「英雄」の誕生が後の音楽の世界を大きく変貌させたものであるといえるのではないかと,私は思っている。
きっと,この曲は,ベートーベンが自分を確立した曲であり且つベートーベンそのものを表している曲なのだろうと思っている。
そんな思い入れの深い曲
演奏もとてつもなく嬉しいものでした!!
個人的には,大植氏&大フィルのコンビで聴いた中では「英雄の生涯」が一番だと思っていたのですが,それを超えてしまいました。圧感でした。
それこそ1音・1音楽しみました。響きを堪能しました。
そして,演奏に対する情熱をひしひしと感じました。
そこまで人を引き込みまた思わせる3番は,それまでの楽曲とはやはり違います。
やはり3番は偉大すぎることを改めて感じさせる,そんな私にとって満ち足りた演奏でした。


【ベートーベンの交響曲チクルス】
大阪フィルといえば,故朝比奈隆氏ご存命の折,ベートーベンとブルックナーと言われるほどの存在。
その大フィルのベートーベンの交響曲の全曲演奏ともなれば,真剣勝負するつもりなのねと感じ取ってしまう。
大植氏を迎えて初めてのベートーベンの交響曲のチクルス。
正しく,そんな機会でした。
全身全霊で取り組んでいるという
そんな感じを強く受ける機会でした。
かつて,「英雄」を,大阪フィルハーモニー会館で聴かせていただいたことがありました。
2004年9月 5日 (日)正会員 
そのときはそのときで,とても嬉しくまた楽しい機会でしたが,やはり,今回のようなシンフォニーホールでの全曲演奏ともなれば「曲が違う」とまで感じさせてしまうほどのイベント。
そんな機会に巡り会うことが出来て,本当にありがたや。
そんな気持ちでいっぱいです。

Dvc00033

立ち見ではなくとも「立見券」・・・・・
この夜は,チケットを家に忘れてきてしまっていた・・・
時間もないことから諦めようかとも考えたものだが
やはり聴きに行きたい。
事情をお話したところ,立見券を買って入場し,購入済のチケットの場所に座っていただければよいとのこと。
なを,立見券は次の機会に払い戻ししていただけるとのことでした。
ありがたや。
こういうことをクリアできての,嬉しい演奏でした(涙)

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2007.06.04

師匠を交えて

前向きであること。
大事なことだと思う。

円山公園近くの「菊乃井」本店にて
師匠を交えての集い。
一つの原点。
いくつもの年を重ねてきた皆なのに。
変わるところ無しの部分多し。
おもしろし(笑)

      Img_2904
   途中,京都の八坂神社

133200


追記)6月6日
いろんな意味で師匠の影響を受けている。
それが良い意味で今の自分の目標でもある。
しかし,なかなか超えられるものではない。

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2007.06.02

東京駅

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もう少し東京でゆっくりしたくもありましたが
日曜日に所用があり,今日(土曜日)来週に向けての準備をしてしまわないといけないため,早々に帰阪。
残念・・・・・

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東京の坂

東京にも以外と登坂が多い

   Img_2779
     荷物が重いときに階段は遠慮願いたいのだが・・・・・

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   色々と混在する表情が東京らしくもある

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東京散歩

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   官庁街の様子も変わる
          
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            Img_2837 
   丸ビルと新丸ビル
             
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           Img_2798
    虎ノ門の虎

              Img_2800

      Img_2825
   日比谷のゴジラ

東京にはどれだけのカネとどれだけのヒトがつぎ込まれているのだろう・・・・
今回もそれを強く思わされる機会。
たまに東京を見に来ると刺激を受ける。

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ジャーマンフェスト2007@日比谷公園にて

ジャーマンフェスタにて
日比谷公園にて(笑)


風も最高

追記)
    Img_2809

かつて,オーストリアやドイツ等を訪れたとき
カネがない
食にあまり興味がない
言葉がわからない
等々理由にて
食事の殆どは屋台でのものだった。
主に,ソーセージ,ビール,イモ,キャベツ・・
そんなことを思い出した。
また,ミュンヘンのビールは確かに美味しかったなあ・・・・・
しかし,野菜不足の生活のため口の周りが荒れることに
青空マーケットに行って野菜を買ってきて
マクドナルドの洗面所を借りて
野菜を洗って食べたなあ・・・・

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雰囲気がチョイとニューヨクにあるセントラルパークぽい(笑)?

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           Img_2822

         Img_2805
この度も,20キロ程度の荷物を引っ張りながらの移動・・・・・・・
(これで引っ張ると楽なんですけどね・・・・持ち上げなければならないときは一苦労)

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 日比谷公園・・・・・いいすよね!

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一面の蔦

一面の蔦
ホテルを出ると一面の蔦
いまの時期
緑が眩しい。

さてと
東京駅へ

歩いて
高いところに上って
地図をみる。
そうすることで東京の各地のイメージがつながってくる。

@携帯より

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2007.06.01

東京の夜

            Dvc00025
東京でお会いすべき或いはお会いしたい方々は数多い。
そんな中で,今回は,この度ニューヨークから無事にご帰国された方とお会いすることに。
こちらからお誘いしたものの
直前仕事でバタバタしていて店等を決めている余裕が無く
結局,全てお任せ状態。
まあ,地元の方にお任せしておくことが結果的には良かったのだろうとは思いますけどね(笑)

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東京タワー

東京タワー
映画の影響もあって
大盛況

@携帯より

追記)6月2日

 東京タワーに登ったのはいつ以来(笑)
 今回は,
 ホテルの位置を確認するため
 そして,東京の現状を上から鳥瞰してみたい。
 時間つぶし(ネットで取ったため,チェックインタイムが午後5時以降)。
 &晴天なので見晴らしがいいに違いない,
 ということで久々に登ってみることとした。
 なお,前回は,特別展望室に登ったが,今回は,地上150mにある大展望室までに留めた。

    Dvc00018


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新丸ビルからの景色

新丸ビルからの景色
ヒヤカシで見に来ましたが豪勢ですなあ。
しかし今の時間帯でも人がいっぱい。
高い店ばかりなのに、ナンデヤねん(笑)

@携帯より

追記)6月2日

多分,今年初めてとなる東京

    Dvc00010

             Dvc00012

     Dvc00017

「今入り,可」。

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