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2007.09.27

平成19(ワ)12863商号使用差止等請求事件

平成19(ワ)12863商号使用差止等請求事件
平成19年09月26日東京地方裁判所決定
権利種別 不正競争 訴訟類型 民事訴訟

決定文における判断の理由より
『一般に,確認の訴えにおいて,確認の利益が肯定されるためには,当事者間の紛争の解決のために訴訟物たる権利関係の存否を判決において確認する必要があり,かつ,確認の訴えによることが当該紛争の解決にとって適切であることを要すると解すべきところ,当該権利関係の存否について被告が争っていないときは,特段の事情がない限り,当該権利関係の存否を判決において確認する必要性を欠くというべきであるから,そのような場合には,当該確認の訴えは,確認の利益を欠くものとして不適法であると解するのが相当である』

決定文

  平井利明のメモ

事案の概要(決定による)
 本件は,控訴人が被控訴人との間で,控訴人による原判決別紙物件目録1及び2記載の自動定量計量装置(以下,同物件目録1記載のものを「控訴人製品1」,同物件目録2記載のものを「控訴人製品2」といい,両者を併せて「控訴人製品」という。)の英国内における販売(以下「本件販売」という。)につき,被控訴人が欧州(英国)第268346号特許(以下「本件特許」という。)に係る特許権(以下「本件特許権」といい,これに係る発明を「本件特許発明」という。)に基づく差止請求権(以下「本件請求権」という。)を有しないことの確認を求める事案である。
 原判決は,①被控訴人の,控訴人は本件特許権に係る通常実施権を有することの確認を求めることができるから,消極的確認を求める本件訴えは訴えの利益がない旨の本案前の主張を排斥した上,②控訴人と被控訴人との間における裁判上の和解(後記「本件和解」)に基づき,控訴人は被控訴人から本件特許権の実施許諾を受けている旨の控訴人の再抗弁及び,③被控訴人が本件特許権に基づき控訴人製品に対して権利行使をすることは信義則に反する旨の控訴人の再抗弁をいずれも排斥して,控訴人の請求を棄却した。
ところが,本件特許権の存続期間は,後記のとおり,原判決言渡後である平成19年5月15日の経過をもって満了したため,当審の口頭弁論終結時(同年7月12日)においては,本件特許権の存続期間満了による本件特許権の消滅により,本件販売につき本件請求権を有する旨の被控訴人の抗弁が失当となったため,前記の本案の争点(控訴人の上記②及び③の各再抗弁の成否)は,いずれも実質的な争点でなくなった。
これに対し,被控訴人は,当審において,前記①の本案前の主張を撤回した上,新たに,後記のとおり,④被控訴人は本件販売につき本件請求権を有しないことを自認しているから本件訴えは訴えの利益を欠く旨の本案前の主張を追加した。当裁判所は,被控訴人の当審における上記④の主張を容れ,本件訴えは確認の利益を欠くから不適法であると判断するので,本件について本案判決をした原判決を取り消した上,控訴人の本件訴えを却下する。

主文
原判決を取り消す。
本件訴えを却下する。
訴訟費用は,第1,2審とも控訴人の負担とする。

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