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2007.09.18

「国民の義務」と「国民の責務」

「国民の義務」と「国民の責務

ある法律をチェックしていたところ,「国民の責務」と題された条項が目に入った。このような,国民の義務責務とされる規定は,今までにもいくつか見かけたことがある。そのようなこともあって,検索してみた。
結構多く。


以下は,条文の表題等に,国民の
義務や国民の責務として明記されているものの一覧。

なお,同様の規定内容なのに,1つだけ「責務」ではなく「義務」となっている規定が認められた。責務と義務との差異は,その元来の意味はともかく,実際の用法としての差は微妙でありその区別は必ずしもよくわからないが,ここにおいて,敢えて「義務」との語を用いられている法律には,特にその意味を感じとるべきなのだろう。

【国民の義務

精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和25年5月1日法律第123号)
(国民の義務)第3条
 国民は、精神的健康の保持及び増進に努めるとともに、精神障害者に対する理解を深め、及び精神障害者がその障害を克服して社会復帰をし、自立と社会経済活動への参加をしようとする努力に対し、協力するように努めなければならない。

参考:憲法
26条2項 すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。
27条1項 すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。
30条 国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。

【国民の債務】

自殺対策基本法(平成18年6月21日法律第85号)
(国民の責務)第6条
 国民は、自殺対策の重要性に対する関心と理解を深めるよう努めるものとする。

高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成18年6月21日法律第91号)
(国民の責務)第7条
 国民は、高齢者、障害者等の自立した日常生活及び社会生活を確保することの重要性について理解を深めるとともに、これらの者の円滑な移動及び施設の利用を確保するために協力するよう努めなければならない。

がん対策基本法(平成18年6月23日法律第98号)
(国民の責務)第6条
 国民は、喫煙、食生活、運動その他の生活習慣が健康に及ぼす影響等がんに関する正しい知識を持ち、がんの予防に必要な注意を払うよう努めるとともに、必要に応じ、がん検診を受けるよう努めなければならない。

食育基本法(平成17年6月17日法律第63号)
(国民の責務)第13条
 国民は、家庭、学校、保育所、地域その他の社会のあらゆる分野において、基本理念にのっとり、生涯にわたり健全な食生活の実現に自ら努めるとともに、食育の推進に寄与するよう努めるものとする。

障害者自立支援法(平成17年11月7日法律第123号)
(国民の責務)第3条
 すべての国民は、その障害の有無にかかわらず、障害者等がその有する能力及び適性に応じ、自立した日常生活又は社会生活を営めるような地域社会の実現に協力するよう努めなければならない。

高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律(平成17年11月9日法律第124号)
(国民の責務)第4条
 国民は、高齢者虐待の防止、養護者に対する支援等の重要性に関する理解を深めるとともに、国又は地方公共団体が講ずる高齢者虐待の防止、養護者に対する支援等のための施策に協力するよう努めなければならない。

環境情報の提供の促進等による特定事業者等の環境に配慮した事業活動の促進に関する法律(平成16年6月2日法律第77号)
(国民の責務)第5条
 国民は、投資その他の行為をするに当たっては、環境情報を勘案してこれを行うように努めるものとする。

犯罪被害者等基本法(平成16年12月8日法律第161号)
(国民の責務)第6条
 国民は、犯罪被害者等の名誉又は生活の平穏を害することのないよう十分配慮するとともに、国及び地方公共団体が実施する犯罪被害者等のための施策に協力するよう努めなければならない。

発達障害者支援法(平成16年12月10日法律第167号)
(国民の責務)第4条
 国民は、発達障害者の福祉について理解を深めるとともに、社会連帯の理念に基づき、発達障害者が社会経済活動に参加しようとする努力に対し、協力するように努めなければならない。

次世代育成支援対策推進法(平成15年7月16日法律第120号)
(国民の責務)第6条
 国民は、次世代育成支援対策の重要性に対する関心と理解を深めるとともに、国又は地方公共団体が講ずる次世代育成支援対策に協力しなければならない。

少子化社会対策基本法(平成15年7月30日法律第133号)
(国民の責務)第6条
 国民は、家庭や子育てに夢を持ち、かつ、安心して子どもを生み、育てることができる社会の実現に資するよう努めるものとする。

健康増進法(平成14年8月2日法律第103号)
(国民の責務)第2条
 国民は、健康な生活習慣の重要性に対する関心と理解を深め、生涯にわたって、自らの健康状態を自覚するとともに、健康の増進に努めなければならない。

特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律(平成13年6月22日法律第64号)
(国民の責務)第6条
 国民は、第3条第1項の指針に従い、特定製品を廃棄する場合には、当該特定製品に使用されているフロン類が適正かつ確実に回収され、及び破壊されるように努めるとともに、国及び地方公共団体が特定製品からのフロン類の排出の抑制のために講ずる施策に協力しなければならない。

国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(平成12年5月31日法律第100号)
(事業者及び国民の責務)第5条
 事業者及び国民は、物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合には、できる限り環境物品等を選択するよう努めるものとする。

循環型社会形成推進基本法(平成12年6月2日法律第110号)
(国民の責務)第12条
 国民は、基本原則にのっとり、製品をなるべく長期間使用すること、再生品を使用すること、循環資源が分別して回収されることに協力すること等により、製品等が廃棄物等となることを抑制し、製品等が循環資源となったものについて適正に循環的な利用が行われることを促進するよう努めるとともに、その適正な処分に関し国及び地方公共団体の施策に協力する責務を有する。
2 前項に定めるもののほか、前条第3項に規定する製品、容器等については、国民は、基本原則にのっとり、当該製品、容器等が循環資源となったものを同項に規定する事業者に適切に引き渡すこと等により当該事業者が行う措置に協力する責務を有する。
3 前2項に定めるもののほか、国民は、基本原則にのっとり、循環型社会の形成に自ら努めるとともに、国又は地方公共団体が実施する循環型社会の形成に関する施策に協力する責務を有する。

人権教育及び人権啓発の推進に関する法律(平成12年12月6日法律第147号)
(国民の責務)第6条
 国民は、人権尊重の精神の涵養に努めるとともに、人権が尊重される社会の実現に寄与するよう努めなければならない。

男女共同参画社会基本法(平成11年6月23日法律第78号)
(国民の責務)第10条
 国民は、職域、学校、地域、家庭その他の社会のあらゆる分野において、基本理念にのっとり、男女共同参画社会の形成に寄与するように努めなければならない。

ダイオキシン類対策特別措置法(平成11年7月16日法律第105号)
(国民の責務)第5条
 国民は、その日常生活に伴って発生するダイオキシン類による環境の汚染を防止するように努めるとともに、国又は地方公共団体が実施するダイオキシン類による環境の汚染の防止又はその除去等に関する施策に協力するように努めるものとする。

感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年10月2日法律第114号)
(国民の責務)第4条
 国民は、感染症に関する正しい知識を持ち、その予防に必要な注意を払うよう努めるとともに、感染症の患者等の人権が損なわれることがないようにしなければならない。

地球温暖化対策の推進に関する法律(平成10年10月9日法律第117号)
(国民の責務)第6条
 国民は、その日常生活に関し、温室効果ガスの排出の抑制等のための措置を講ずるように努めるとともに、国及び地方公共団体が実施する温室効果ガスの排出の抑制等のための施策に協力しなければならない。

環境基本法(平成5年11月19日法律第91号)
(国民の責務)第9条
 国民は、基本理念にのっとり、環境の保全上の支障を防止するため、その日常生活に伴う環境への負荷の低減に努めなければならない。
2 前項に定めるもののほか、国民は、基本理念にのっとり、環境の保全に自ら努めるとともに、国又は地方公共団体が実施する環境の保全に関する施策に協力する責務を有する。

自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法(平成4年6月3日法律第70号)
(国民の責務)第5条
 国民は、自動車を運転し、若しくは使用し、又は交通機関を利用するに当たっては、自動車排出窒素酸化物等の排出が抑制されるように努めるとともに、国又は地方公共団体が実施する自動車排出窒素酸化物等による大気の汚染の防止に関する施策に協力しなければならない。

看護師等の人材確保の促進に関する法律(平成4年6月26日法律第86号)
(国民の責務)第7条
 国民は、看護の重要性に対する関心と理解を深め、看護に従事する者への感謝の念を持つよう心がけるとともに、看護に親しむ活動に参加するよう努めなければならない。

スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する法律(平成2年6月27日法律第55号)
(国民の責務)第3条
 何人も、スパイクタイヤ粉じんを発生させないように努めるとともに、国又は地方公共団体が実施するスパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する施策に協力しなければならない。

土地基本法(平成元年12月22日法律第84号)
(国民の責務)第8条
 国民は、土地の利用及び取引に当たっては、土地についての基本理念を尊重しなければならない。
2 国民は、国及び地方公共団体が実施する土地に関する施策に協力するように努めなければならない。

悪臭防止法(昭和46年6月1日法律第91号)
(国民の責務)第14条
 何人も、住居が集合している地域においては、飲食物の調理、愛がんする動物の飼養その他その日常生活における行為に伴い悪臭が発生し、周辺地域における住民の生活環境が損なわれることのないように努めるとともに、国又は地方公共団体が実施する悪臭の防止による生活環境の保全に関する施策に協力しなければならない。

障害者基本法(昭和45年5月21日法律第84号)
(国民の責務)第6条
 国民は、社会連帯の理念に基づき、障害者の福祉の増進に協力するよう努めなければならない。
2 国民は、社会連帯の理念に基づき、障害者の人権が尊重され、障害者が差別されることなく、社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に参加することができる社会の実現に寄与するよう努めなければならない。

廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年12月25日法律第137号)
(国民の責務)第2条の3
 国民は、廃棄物の排出を抑制し、再生品の使用等により廃棄物の再生利用を図り、廃棄物を分別して排出し、その生じた廃棄物をなるべく自ら処分すること等により、廃棄物の減量その他その適正な処理に関し国及び地方公共団体の施策に協力しなければならない。

水質汚濁防止法(昭和45年12月25日法律第138号)
(国民の責務)第14条の5
 何人も、公共用水域の水質の保全を図るため、調理くず、廃食用油等の処理、洗剤の使用等を適正に行うよう心がけるとともに、国又は地方公共団体による生活排水対策の実施に協力しなければならない。

戦傷病者特別援護法(昭和38年8月3日法律第168号)
(国、地方公共団体及び国民の責務)第3条
 国は、戦傷病者に対する国民の理解を深めるように努めるとともに、戦傷病者がその傷病による障害を克服し、社会経済活動に参与しようとする努力に対し、必要な措置を講じなければならない。
2 地方公共団体は、前項の国の責務の遂行に協力しなければならない。
3 国民は、戦傷病者が今なお置かれている特別の状態に深く思いをめぐらし、戦傷病者がその傷病による障害を克服し、社会経済活動に参与しようとする努力に対し、協力するように努めなければならない。

知的障害者福祉法(昭和35年3月31日法律第37号)
(国、地方公共団体及び国民の責務
第2条
 国及び地方公共団体は、前条に規定する理念が実現されるように配慮して、知的障害者の福祉について国民の理解を深めるとともに、知的障害者の自立と社会経済活動への参加を促進するための援助と必要な保護(以下「更生援護」という。)の実施に努めなければならない。
2 国民は、知的障害者の福祉について理解を深めるとともに、社会連帯の理念に基づき、知的障害者が社会経済活動に参加しようとする努力に対し、協力するように努めなければならない。

身体障害者福祉法(昭和24年12月26日法律第283号)
(国、地方公共団体及び国民の責務)第3条
 国及び地方公共団体は、前条に規定する理念が実現されるように配慮して、身体障害者の自立と社会経済活動への参加を促進するための援助と必要な保護(以下「更生援護」という。)を総合的に実施するように努めなければならない。
2 国民は、社会連帯の理念に基づき、身体障害者がその障害を克服し、社会経済活動に参加しようとする努力に対し、協力するように努めなければならない。

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