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2007.12.15

平成19年12月11日最高裁判所第三小法廷決定(金融機関の守秘義務と文書提出命令)

平成19(許)23文書提出命令に対する抗告審の取消決定に対する許可抗告事件
平成19年12月11日最高裁判所第三小法廷決定

破棄自判

原審
名古屋高等裁判所平成19年03月14日決定   
平成19(ラ)26

裁判要旨
1 金融機関が民事訴訟において訴訟外の第三者として開示を求められた顧客情報について,当該顧客自身が当該民事訴訟の当事者として開示義務を負う場合に,同情報は,民訴法197条1項3号にいう職業の秘密として保護されるか
2 金融機関と顧客との取引履歴が記載された明細表が,民訴法197条1項3号にいう職業の秘密として保護されるべき情報が記載された文書とはいえないとして,同法220条4号ハ所定の文書に該当しないとされた事例

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=35493&hanreiKbn=01

決定文(裁判所サイト) 
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20071214105450.pdf

決定文より       
「本件明細表は,相手方とその顧客であるBとの取引履歴が記載されたものであり,相手方は,同取引履歴を秘匿する独自の利益を有するものとはいえず,これについてBとの関係において守秘義務を負っているにすぎない。そして,本件明細表は,本案の訴訟当事者であるBがこれを所持しているとすれば,民訴法220条4号所定の事由のいずれにも該当せず,提出義務の認められる文書であるから,Bは本件明細表に記載された取引履歴について相手方の守秘義務によって保護されるべき正当な利益を有さず,相手方が本案訴訟において本件明細表を提出しても,守秘義務に違反するものではないというべきである。そうすると,本件明細表は,職業の秘密として保護されるべき情報が記載された文書とはいえないから,相手方は,本件申立てに対して本件明細表の提出を拒否することはできない。 」    

なお,裁判官田原睦夫氏の金融機関の保持する顧客情報と文書提出命令の関係についての詳細な補足意見が付されている。                  

平井利明のメモ

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