« 刑事訴追からの不安を取り除くための取り組み―診療行為に関連した死亡の死因究明等の在り方に関する試案―第二次試案―について―(日医NEWSより) | トップページ | 13回目 »

2007.12.06

労働契約法公布(12月5日)

第166回閣第80号労働契約法案

労働契約法案に対する修正案

成立:平成19年11月28日
公布:平成19年12月 5日

附則
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

一つだけコメント
(労働契約の内容と就業規則との関係)第7条 
使用者が合理的な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知させた場合には、労働契約の内容は、その就業規則で定める労働条件によるものとする。ただし、労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の内容と異なる労働条件を合意していた部分については、第12条に該当する場合を除き、この限りでない。
とある。

就業規則に関しては労働基準法においてその周知義務が定められているものの,周知が就業規則の効力要件であるか否かについては明記がなされていない。しかし,後記の通り最高裁は,周知がなされていることが効力要件である旨判示している。
このようなこともあって,条文において「使用者が合理的な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知させた場合には」と明記されることとなった。
よって,使用者側が就業規則の適用を主張とする場合には,「就業規則の存在」だけでなく「就業規則が周知されている」ことについても主張及び立証が必要であることが明かとされることとなった。

労働基準法(法令等の周知義務)第106条1項
使用者は、この法律及びこれに基づく命令の要旨、就業規則、(中略)を、常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付けること、書面を交付することその他の厚生労働省令で定める方法によつて、労働者に周知させなければならない。

最高裁判所判決平成15年10月10日判決 
使用者が労働者を懲戒するには,あらかじめ就業規則において懲戒の種別及び事由を定めておくことを要する(最高裁昭和49年(オ)第1188号同54年10月30日第三小法廷判決・民集33巻6号647頁参照)。そして,就業規則が法的規範としての性質を有する(最高裁昭和40年(オ)第145号同43年12月25日大法廷判決・民集22巻13号3459頁)ものとして,拘束力を生ずるためには,その内容を適用を受ける事業場の労働者に周知させる手続が採られていることを要するものというべきである。 原審は,Yが,労働者代表の同意を得て旧就業規則を制定し、これを大阪西労働基準監督署長に届け出た事実を確定したのみで,その内容をセンター勤務の労働者に周知させる手続が採られていることを認定しないまま,旧就業規則に法的規範としての効力を肯定し,本件懲戒解雇が有効であると判断している。原審のこの判断には,審理不尽の結果,法令の適用を誤った違法があり,その違法が判決に影響を及ぼすことは明らかである。(判例時報1840号144頁, 判例タイムズ1138号71頁等)

平井利明のメモ

|

« 刑事訴追からの不安を取り除くための取り組み―診療行為に関連した死亡の死因究明等の在り方に関する試案―第二次試案―について―(日医NEWSより) | トップページ | 13回目 »

企業関連等」カテゴリの記事