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2007.12.22

改正建築基準法の影響

建築確認,審査の厳格化を内容とする改正建築基準法,改正建築士法が2006年6月14日に成立し,同年6月21日に公布され,2007年6月20日に施行された。
建物の安全性を確保することは重要なことである。安全性が確保されていない建物は,その建物内の方々だけでなく周辺の人等にも大きな影響を与える。安全性が確保されていない建物が建築されることを根絶することは重要なことである。
しかし,この度の改正は,実際の手続的な面からいうと,安全性に直接関係のなさそうな点についても煩瑣なものとなっている等色々問題点のあることが指摘されている。
そのようなこともあって,改正以後,建築確認申請が滞り住宅着工数の激減につながっていることが指摘されている。

行政は,それまでルーズであっても,一旦ことが起こり批判を受けると,その後は何もここまでしなくともと思えるほどの規制を行うことが多いように感じられる。中には,明らかに現実的でないと考えられるものまで色々と組み込んで,行政の責任逃れのため?とも思えるほどのものまでもが存在する。
例えば,J-SOXについても,ここまですることに本当に意味があるのだろうかと思える内容も存在する。

建築確認申請の滞留については,日本経済団体連合会からも「建築確認審査の改善を求める要望」(2007年12月11日付)が提出されている。それだけ経済に対する影響が大きいということを示す例なのだろう。
http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2007/100.html

政府も,平成19年12月の月例経済報告(平成19年12月18日内閣府)においては次の通り指摘している。
「住宅建設は、下げ止まりつつあるものの、依然として低い水準にある。持家の着工は持ち直している。貸家、分譲住宅の着工は下げ止まりつつあるものの依然として低い水準にある。総戸数は、10月は前月比18.1%増の年率85.1万戸となった。総床面積も、おおむね総戸数と同様の動きをしている。先行きについては、改正建築基準法施行の影響が当面続くと見込まれる。」
http://www5.cao.go.jp/keizai3/2007/1218getsurei/main.html

政府も,平成19年12月17日付けにて国土交通省住宅局建築指導課長による「建築物の安全性の確保を図るための建築基準法等の一部を改正する法律等の円滑な運用について(技術的助言)」(国住指第3425号)等を出して現場の混乱に歯止めをかけようとしている。
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/kensetu.files/18kaisei/jogen12.pdf

因みに,平成19年6月20日施行の改正建築基準法等について(建築物の安全性の確保を図るための建築基準法等の一部を改正する法律等)(国土交通省)
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/h18_kaisei.html

なお,建築確認,建築着工の減少等により,一時的に資金繰りに著しい支障を来している又は来すおそれがある中小企業に対する「セーフティネット貸付制度(政府系金融機関による融資制度)」等が用意されているとのこと。
「建築関係中小企業に対する金融上の支援について」(パンフレット第2版)
http://www.icba.or.jp/kaisei/20071221safetynet2.pdf

事務所の向かいのビルが過日取り壊された。その後は,階数が倍程度にもなる新しくマンションが建築されるとの案内があった。
こちらとしてはあまりよい感じがしていなかったが,いかんともし難いねえと思っていた。
しかし,予定された時期になっても着工にならず,突然,アスファルトが敷き詰められて駐車場へと変貌した。
そういえば,最近,駐車場がやけ増えている。
色々な方面から,着工遅れ等の話を聞いていていたが,向かいのアスファルトが敷き詰められた地面を見てその影響の大きさを再度考えさせられた。

平井利明のメモ

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