« 新規一転 | トップページ | 新しき方々を受け入れる日 »

2008.04.01

平成20年01月31日東京地方裁判所民事第30部判決(医療事件・請求棄却)

平成17(ワ)12366損害賠償
平成20年01月31日東京地方裁判所民事第30部判決

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=04&hanreiNo=35703&hanreiKbn=03

判決文(裁判所サイト)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20080207105418.pdf

<判決文より>
主文
1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

事実及び理由
第1 請求
被告らは,原告に対し,各自5億8628万5586円及び内金5億3107万7806円に対する平成12年8月31日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え

事案の概要
被告学校法人a(以下「被告法人」という。)が開設するb大学医学部附属病院(以下「被告病院」という。)において,増殖性糖尿病網膜症等により眼の手術を受けた原告が,①左眼手術中,インフュージョンカニューラを硝子体部分まで挿入させなかった手技ミスによって左眼が失明状態となり,
②右眼手術にあたり,分割照射を行わず,一度に大量の過剰照射を行ったことによって右眼が高度視野狭窄に陥ったと主張して,上記手術を担当した被告病院の医師である被告c(以下「被告c医師」という。)及び被告d(以下「被告d医師」という。)に対しては不法行為責任(民法709条)に基づき,被告法人に対しては不法行為責任(民法715条)又は医療契約上の債務不履行責任(民法415条)に基づき,それぞれ損害賠償金の支払を求めた事案。

損害
(原告の主張)
原告は,被告らの上記過失により,合計5億8628万5586円の損害を被った。
ア 逸失利益4億8107万7806円
原告は,被告病院に入通院を開始する前には,会社を経営し,平成11年には5121万1178円の年収を得ていた。ところが,本件により被った後遺症のため,100%労働能力を喪失し,その結果,会社の一つを廃業し,また,別の会社の役員を退任せざるをえなくなり,すべての収入を失った。
原告は,本件当時54歳であり,就労可能年数は13年(対応するライプニッツ係数は9.394)であった。したがって,次の計算式のとおり,4億8107万7806円の逸失利益が生じている。
(計算式)
5121万1178円×9.394=4億8107万7806円
イ 後遺症慰謝料ほかの精神的損害5000万円
本件の障害によって,原告は,身体障害者福祉法上3級の障害と認定された。また,それにとどまらず,原告は,一人旅,読書,車の運転,ゴルフ等の趣味をすべて失い,また,性欲減退によって性生活もままならなくなってしまった。のみならず,被告医師らは,初診時の診断において必要とされる検査を行わず,また,硝子体手術に伴う合併症の危険性やバックリング術についても説明をすることなく,原告の左眼が失明状態となってもなお,原告に対してその状態の詳細や原因について十分に説明をすることはなかった。以上の事情があることからすれば,本件において原告は,重大な精神的苦痛を被ったといえ,金銭に評価するとすれば,5000万円を下らない。
ウ 弁護士費用5520万7780円

平井利明のメモ

|

« 新規一転 | トップページ | 新しき方々を受け入れる日 »

裁判例」カテゴリの記事