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2008.04.30

平成20年04月15日大阪地方裁判所第20民事部判決(仮装の証券取引と損害賠償)

平成15(ワ)10018損害賠償請求事件
平成20年04月15日大阪地方裁判所第20民事部判決 

判示事項の要旨
証券取引所の副理事長であった者が,同取引所の開設する証券取引市場における取引高をかさ上げするために,取引需要に基づかない取引を自ら指示して設立させた会社に実行させ,また,同取引に係る注文を受発注する証券会社の設立を主導し,そのために必要な資金を自らが代表取締役に就任している同取引所の100%子会社から出捐させたことは,同取引所に対する善管注意義務違反となるとされた事例

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=04&hanreiNo=36330&hanreiKbn=03

判決文(裁判所サイト)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20080428140135.pdf

事案の概要(判決文より)
本件は,原告が,Ⅰ 被告Y1については,被告Y1が,i 原告の専務理事又は副理事長であった平成9年7月から平成12年3月までの間,その地位に基づき又はその地位を利用して,原告の職員等に指示をして,A社に原告の資金を提供し,A社をして原告の開設する有価証券市場(以下「X市場」という)において証券取引法が禁止。する仮装取引等を行わせ,その取引によってA社に生じた経済的損失を原告に負担させたこと,ii 平成10年法律第107号による改正(以下「平成10年改正」という。)前の証券取引法86条2項,平成12年法律第96号による改正(以下「平成12年改正」という。)前の証券取引法106条の2(以下,これらの規定を挙げるときは,上記各改正前のものをいう。)及び原告の定款2条に規定する証券取引所の業務範囲や運営目的に反して,仮装取引等の違法取引を行わせるために原告の関連会社としてB証券会社の設立を主導して行ったことは,被告Y1が専務理事又は副理事長として原告に対して負う善管注意義務に違反するなどと主張し,Ⅱ 被告Y2については,原告の理事長であった被告Y2が,被告Y1の上記Ⅰⅰの行為について監視監督を怠り,また,上記ⅠiiのB証券会社の設立を承認したことは,被告Y2が理事長として原告に対して負う善管注意義務に違反するなどと主張し,被告Y1及び被告Y2に対し,善管注意義務違反を理由とする損害賠償請求として,① 上記損失負担による損害,② B証券会社の設立に関して生じた損害並びに③ 上記Ⅰi及びⅠiiの各行為によってX市場の公正さが著しく害され,投資家及び国民の原告に対する信頼の失墜を招き,原告の名誉及び社会的信用が著しく毀損されたことによる損害の合計5億2024万5306円及びこれに対する訴状送達の日の翌日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の連帯支払を求める事案

主文
1 被告Y1は,原告に対し,2億9735万1491円及びこれに対する平成15年10月17日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 被告Y2は,原告に対し,1億2859万3137円及びこれに対する平成15年10月16日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
3 原告のその余の請求を棄却する。
4 訴訟費用は,原告に生じた費用の5分の2,被告Y1に生じた費用の5分の2及び被告Y2に生じた費用の4分の3を原告の負担とし,原告に生じた費用の5分の2及び被告Y1に生じた費用の5分の3を同Yの負担とし,原告に生じた費用の5分の1及び被告Y2に生じた費用の4分の1を同Yの負担とする。
5 この判決は,1項及び2項に限り,仮に執行することができる。

平井利明のメモ

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