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2008.06.25

平成20年06月24日最高裁判所判決(反倫理的行為に基づく給付についての損益相殺)

平成19(受)1146損害賠償請求事件
平成20年06月24日最高裁判所第三小法廷判決

【破棄差戻し】

原審
大阪高等裁判所平成19年03月29日判決   
平成17(ネ)3272

裁判要旨
Yが投資資金名下にXから金員を騙取した場合に,Xからの損害賠償請求においてYが詐欺の手段として配当金名下にXに交付した金員の額を損益相殺等の対象としてXの損害額から控除することは民法708条の趣旨に反するものとして許されないとされた事例
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=36505&hanreiKbn=01

判決文(裁判所サイト)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20080624143754.pdf

判決文より
「社会の倫理,道徳に反する醜悪な行為(以下「反倫理的行為」という。)に該当する不法行為の被害者が,これによって損害を被るとともに,当該反倫理的行為に係る給付を受けて利益を得た場合には,同利益については,加害者からの不当利得返還請求が許されないだけでなく,被害者からの不法行為に基づく損害賠償請求において損益相殺ないし損益相殺的な調整の対象として被害者の損害額から控除することも許されないものというべきである(最高裁平成19年(受)第569号同20年6月10日第三小法廷判決参照)。」
「本件各仮装配当金の交付によって上告人らが得た利益は,不法原因給付によって生じたものというべきであり,本件損害賠償請求において損益相殺ないし損益相殺的な調整の対象として本件各騙取金の額から本件各仮装配当金の額を控除することは許されないものというべきである。」

裁判官田原睦夫の反対意見あり。

「社会の倫理,道徳に反する醜悪な行為(以下「反倫理的行為」という。)」?
具体的に考えると,わかったようでわからない概念あるいは要件。

損益相殺の主張に対する抗弁的な位置づけになるのだろうか?
「社会の倫理,道徳に反する醜悪な行為(=「反倫理的行為」)
であることについての主張立証が必要となるということか?(但し,このような内容が直ちに主要事実になるのではないだろうとは思うが)。

平井利明のメモ

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