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2008.07.07

平成20年06月10日最高裁判所第三小法廷判決(会社分割に伴いゴルフ場の事業が他の会社又は設立会社に承継された場合における債務の承継関連)

平成18(受)890預託金返還請求事件
平成20年06月10日最高裁判所第三小法廷判決

破棄自判

原審
名古屋高等裁判所   
平成17(ネ)682
平成18年02月02日

判示事項 
会社分割に伴いゴルフ場の事業を承継した会社が預託金会員制のゴルフクラブの名称を引き続き使用している場合における上記会社の預託金返還義務の有無(積極)
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=36426&hanreiKbn=01

判決文(裁判所サイト)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20080610112831.pdf

判決文より

預託金会員制のゴルフクラブの名称がゴルフ場の事業主体を表示するものとして用いられている場合において,ゴルフ場の事業が譲渡され,譲渡会社が用いていたゴルフクラブの名称を譲受会社が引き続き使用しているときには,譲受会社が譲受後遅滞なく当該ゴルフクラブの会員によるゴルフ場施設の優先的利用を拒否したなどの特段の事情がない限り,譲受会社は,会社法22条1項の類推適用により,当該ゴルフクラブの会員が譲渡会社に交付した預託金の返還義務を負うものと解するのが相当であるところ(最高裁平成14年(受)第399号同16年2月20日第二小法廷判決・民集58巻2号367頁参照),このことは,ゴルフ場の事業が譲渡された場合だけではなく,会社分割に伴いゴルフ場の事業が他の会社又は設立会社に承継された場合にも同様に妥当するというべきである
なぜなら,会社分割に伴いゴルフ場の事業が他の会社又は設立会社に承継される場合,法律行為によって事業の全部又は一部が別の権利義務の主体に承継されるという点においては,事業の譲渡と異なるところはなく,事業主体を表示するものとして用いられていたゴルフクラブの名称が事業を承継した会社によって引き続き使用されているときには,上記のような特段の事情のない限り,ゴルフクラブの会員において,同一事業主体による事業が継続しているものと信じたり,事業主体の変更があったけれども当該事業によって生じた債務については事業を承継した会社に承継されたと信じたりすることは無理からぬものというべきであるからである。
なお会社分割においては,承継される債権債務等が記載された分割計画書又は分割契約書が一定期間本店に備え置かれることとなっているが(本件会社分割に適用される旧商法においては,同法374条2項5号,374条の2第1項1号,374条の17第2項5号,374条の18第1項1号。),ゴルフクラブの会員が本店に備え置かれた分割計画書や分割契約書を閲覧することを一般に期待することはできないので,上記判断は左右されない。

平井利明のメモ

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