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2008.10.10

平成20年10月07日最高裁判所第三小法廷判決(被害者の父が締結していた自動車保険契約の人身傷害補償条項に基づき被害者が支払を受けた保険金額の控除関連)

平成20(受)12損害賠償,求償金請求事件
平成20年10月07日最高裁判所第三小法廷判決

【破棄差戻し】

原審
大阪高等裁判所   
平成19(ネ)942
平成19年09月20日判決

裁判要旨
交通事故の加害者が被害者に賠償すべき人的損害の額の算定に当たり,被害者の父が締結していた自動車保険契約の人身傷害補償条項に基づき被害者が支払を受けた保険金の額を控除した原審の判断が違法とされた事例

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=36892&hanreiKbn=01

判決文(裁判所サイト)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20081007160324.pdf

判決文より
「前記事実関係によれば,本件傷害保険金は,上告人の父が訴外保険会社との間で締結していた本件保険契約の本件傷害補償条項に基づいて上告人に支払われたものであるというのであるから,これをもって被上告人Y1の上告人に対する損害賠償債務の履行と同視することはできない。また,前記事実関係によれば,本件保険契約においては,本件保険契約に基づく保険金を支払った訴外保険会社は同保険金を受領した者が他人に対して有する損害賠償請求権を取得する旨のいわゆる代位に関する約定があるというのであるから,訴外保険会社は,本件傷害保険金の支払によって,上告人の被上告人Y に対する損害賠償請求権(以下「本件損害賠償請求権」という。)の一部を代位取得する可能性があり,訴外保険会社が代位取得する限度で上告人は上記損害賠償請求権を失うことになるのであって,本件傷害保険金の支払によって直ちに本件傷害保険金の金額に相当する本件損害賠償請求権が消滅するということにはならない。そして,原審が確定した前記事実関係からは,本件傷害補償条項を含めて本件保険契約の具体的内容等が明らかではないので,上記の代位の成否及びその範囲について確定することができず,訴外保険会社が本件傷害保険金の金額に相当する本件損害賠償請求権を当然に代位取得するものと認めることもできない。
ところが,原審は,本件傷害補償条項を含む本件保険契約の具体的内容等について審理判断することなく,本件損害賠償請求権の額を算定するに当たり,上告人の損害額から上告人の過失割合による減額をし,その残額から本件傷害保険金の金額を控除したものである。しかも,上告人は,原審において,本件傷害保険金のうち被上告人Y1の過失割合に対応した金額に相当する本件損害賠償請求権を訴外保険会社が代位取得する旨の合意が上告人と訴外保険会社との間で成立している旨主張していることが記録上明らかであるが,原審は,この合意の有無及び効力についても何ら審理判断していない。そうすると,原審の判断には,審理不尽の結果,法令の解釈適用を誤った違法があるといわざるを得ず,この違法は判決に影響を及ぼすことが明らかである。」
とのこと

平井利明のメモ

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