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2009.02.02

集団的自衛権

 昨年末,監査役の会合があり,その場所で元外務次官の方の話を聞く機会があ
った。米国の政権が変わりゆく時期,また世界的な未曾有の経済危機等様々な国際関係が巷の話題になっているところ,我が国の外交の中枢にあった方の話はなかなか興味深いものであった。
 
 話の一つに,憲法にまつわる問題としての集団自衛権の問題があった。

  集団自衛権と言えば,一つの例でいえば,我が国の同盟国が某国から攻撃を受けたとき,我が国が攻撃を受けた国を助ける実力行動に出るのかというものがある。このような例だと集団自衛権の問題はかなり判りやすい。
 ここで某国としたが,我が国が承認していない国家(国に準じる組織)による攻撃の場合も同様に考えられる。
 このように攻撃を加えて来る存在が国家そのものでない場合もあるのだが,そうなるとどのような基準により分類されてどのような範囲のものまで含まれるのかと言う問題が生じると言える。
 話の中で「アルカイダ」という組織は,我が国においては「国に準じる組織」と扱われているということだった(個人的には意外な感じを受けた)。
 最近,海賊問題が発生している。
 海賊の襲撃を受けている我が国の同盟国の艦船の援助のため,我が国の自衛隊が実力行使を行うことはどのような意味を持つのか。海賊からの襲撃から守るという行動に異を唱えるものはそれほど多いとは思えない。
 しかし,仮にその海賊とおぼしきものがアルカイダであった場合にはどうなるか。このような場合は,国家に準じる組織による同盟国への侵害行為であるため,集団自衛権の問題が発生するようだ。
 その相手がそのどうな素性のものであるかを事前に調査することは容易ではないと思われる。事後的に判る場合も少なくないと考えられる。
 その襲撃が,事後的に「国に準じる組織」による行動だったことが判ったとすればどうなるのか。結果的に,集団自衛権を行使したことになるとすれば,大きな憲法上の問題が発生することになる。

平井利明のメモ

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