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2009.03.24

平成21年03月10日最高裁判所第三小法廷判決(留保所有権に基づく撤去義務関係)

平成20(受)422車両撤去土地明渡等請求事件
平成21年03月10日最高裁判所第三小法廷判決

【破棄差戻し】

原審
東京高等裁判所   
平成19(ネ)13
平成19年12月06日

裁判要旨
動産購入代金の立替金債務の担保として動産の所有権を留保した者は,第三者所有の土地上に存在する当該動産について,弁済期到来前は,特段の事情がない限り,撤去義務や不法行為責任を負わないが,弁済期経過後はその所有権が担保権の性質を有するからといって上記義務等を免れない


http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=37405&hanreiKbn=01

判決文(裁判所サイト)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20090310111231.pdf

判決文より

駐車場の所有者である上告人が,駐車中の自動車について,同自動車の購入代金を立替払して同自動車の所有権を留保している被上告人に対し,土地所有権に基づき,同自動車の撤去と駐車場の明渡しを求めるとともに,駐車場の使用料相当損害金の支払を求める事案

「動産の購入代金を立替払する者が立替金債務が完済されるまで同債務の担保として当該動産の所有権を留保する場合において,所有権を留保した者(以下,「留保所有権者」といい,留保所有権者の有する所有権を「留保所有権」という。)の有する権原が,期限の利益喪失による残債務全額の弁済期(以下「残債務弁済期」という。)の到来の前後で上記のように異なるときは,留保所有権者は,残債務弁済期が到来するまでは,当該動産が第三者の土地上に存在して第三者の土地所有権の行使を妨害しているとしても,特段の事情がない限り,当該動産の撤去義務や不法行為責任を負うことはないが,残債務弁済期が経過した後は留保所有権が担保権の性質を有するからといって上記撤去義務や不法行為責任を免れることはないと解するのが相当」

「なぜなら,上記のような留保所有権者が有する留保所有権は,原則として,残債務弁済期が到来するまでは,当該動産の交換価値を把握するにとどまるが,残債務弁済期の経過後は,当該動産を占有し,処分することができる権能を有するものと解されるから
「もっとも,残債務弁済期の経過後であっても,留保所有権者は,原則として,当該動産が第三者の土地所有権の行使を妨害している事実を知らなければ不法行為責任を問われることはなく,上記妨害の事実を告げられるなどしてこれを知ったときに不法行為責任を負うと解するのが相当である。」

平井利明のメモ

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