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2009.10.20

ズデーテン地方とリスボン条約

ズデーテン地方。
どこかで聴いた覚えはあるが・・・・・・

 世界史の教科書には1938年9月の出来事として「ミュンヘン会談」が取り上げられていた。この会談では,ナチスドイツが要求していた,ドイツ系住民の多く住むズデーテン地方の併合を英仏が容認したというものである(なお,オーストリアは同年の3月に既に併合していた)。なお,ドイツがこれ以上の領土要求を行わないとの約束が前提のものであったが,その後,ナチスドイツは,自らの力を過信しその後第2次世界大戦へと突き進んでいったことは,歴史上の事実である。ある意味,宥和政策の一つの失敗例として語られることも少なくない。
 このズデーテン地方は,元々オーストリア帝国の領地であったが,同帝国が第1次世界大戦にて敗退し,第1次世界大戦後の戦後処理を定めるヴェルサイユ条約とサン=ジェルマン条約によってチェコスロバキア(当時の国名,以下同様)に割譲された地域である。ズデーテン地方に対する主権国家であるチェコスロバキアは,(ナチス)ドイツへの併合について,当然のことながら反対したが,英仏に無視された。
 私が,ズデーテン地方について知っているのはこの程度のことだった。

 このズデーテン地方は,第2次世界大戦後,チェコスロバキアに戻されたことは容易に想像のつくことであったが,それに引き続く出来事は,全く知らなかった。
 その当時,チェコスロバキアの大統領令によって,同地方に住む250万人以上のドイツ人が国外に追放されたというのである。残された財産は没収である。
 この事実が,この度のリスボン条約の批准に関連しているとのこと。

 チェコの上院下院はリスボン条約の批准に対する承認をすでに賛成多数で与えているとのことである。チェコの大統領には批准書への署名するしかないのであるが,これに大統領が抵抗を示しているとのこと。また,このことにチェコの国民の多くが理解を示しているとのこと。

 大統領の心配は,リスボン条約が発効すればズデーテン地方から追放されたドイツ人が,没収された財産の返還請求訴訟を欧州人権裁判所に提起するのではないかということだそうな。

 物事は色々な繋がりがあるという当たり前のことを,再度,認識させられた次第。

ご参考:wikipedia
ズデーテン地方
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BA%E3%83%87%E3%83%BC%E3%83%86%E3%83%B3%E5%9C%B0%E6%96%B9
ミュンヘン会談
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%B3%E3%83%98%E3%83%B3%E4%BC%9A%E8%AB%87

平井利明のメモ

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