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2010.01.19

法めも:共有著作権の行使@著作権法

第六十五条 共同著作物の著作権その他共有に係る著作権(以下この条において「共有著作権」という。)については、各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その持分を譲渡し、又は質権の目的とすることができない

2 共有著作権は、その共有者全員の合意によらなければ、行使することができない

3 前二項の場合において、各共有者は、正当な理由がない限り、第一項の同意を拒み、又は前項の合意の成立を妨げることができない。

4 前条第三項及び第四項の規定は、共有著作権の行使について準用する。

メモ:
 複数の人が著作権を分け合っているときには,それを利用したり譲り渡ししたりするためには権利者全員の同意が必要であることが示されています。
 全員の合意が出来ないと,利用できないことになってしまいますが,場合によっては,結構大変なことになります。
 そのために3項が設けられているのですが,結局,合意しない人がある場合には,裁判等の手続によらない限り利用できないことが原則になりますので,やはり不便である。
 また,例えば,何回かの相続等があるような場合等には,権利が誰であって,どこにいるのか不明であるような場合も生じてしまいます(例えば,夜逃げしている,10年前に南米に行ってどこで何をしているか不明である等)。
 そのような場合には,事実上その著作権は利用できないことが生じてしまう事態もあり得ます(救済手段はありますが,かなりの手間暇と・費用を考える必要があります)。
 ここに定められた内容は,ごくごく当たり前のような内容であって,他の権利でも同じことが言えるのですが,著作権は他の権利と異なって(死後も長期間認められる)息の長い権利であるだけに,結構やっかいなことが生じる余地があるのです。

 例えば,ある非常に利益を生む本があるところ,その原作者が亡くなって相続が生じたときには,共有者である相続人全員の了解が必要になります。例えば,出版社に新たに出版させようとすれば,相続人全員でその著作権を行使しなければなりません。ところが,その相続人の一人が南米に行っていて生活をしている場合はどうなるのでしょうか。また,その人の所在地は不明,生死も不明というような場合にはどうなるのでしょうか?

平井利明のメモ

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