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2010.03.22

平成22年03月02日最高裁判所第三小法廷判決(ホステスの報酬と源泉徴収関連)

平成19(行ヒ)105所得税納税告知処分取消等請求事件
平成22年03月02日最高裁判所第三小法廷判決

【破棄差戻し】

原審
東京高等裁判所   
平成18(行コ)103
平成18年12月13日

裁判要旨
ホステスの業務に関する報酬の額が一定の期間ごとに計算されて支払われている場合において,所得税法施行令322条にいう「当該支払金額の計算期間の日数」は,ホステスの実際の稼働日数ではなく,当該期間に含まれるすべての日数を指す 
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=38522&hanreiKbn=01

判決文
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20100302111400.pdf

判決文より
「パブクラブを経営する上告人らが,ホステスに対して半月ごとに支払う報酬に係る源泉所得税を納付するに際し,当該報酬の額から,所得税法(以下「法」という。)205条2号,所得税法施行令(以下「施行令」という。)322条所定の控除額として,5000円に上記半月間の全日数を乗じて計算した金額を控除するなどして,源泉所得税額を計算していたところ,被上告人らから,上記控除額は5000円にホステスの実際の出勤日数を乗じて計算した金額にとどまるとして,これを基に計算される源泉所得税額と上告人らの納付額との差額について納税の告知及び不納付加算税の賦課決定を受けたことから,これらの取消しを求める事案」

「パブクラブを経営する者がホステスに報酬(以下「ホステス報酬」という。)を支払う場合,その支払金額から「政令で定める金額」を控除した残額に100分の10の税率を乗じて計算した金額が納付すべき源泉所得税の額となるところ(法204条1項,205条2号),施行令322条は,上記の「政令で定める金額」を,「同一人に対し1回に支払われる金額」につき,「5000円に当該支払金額の計算期間の日数を乗じて計算した金額」とする旨規定している。」

「一般に,「期間」とは,ある時点から他の時点までの時間的隔たりといった,時的連続性を持った概念であると解されているから,施行令322条にいう「当該支払金額の計算期間」も,当該支払金額の計算の基礎となった期間の初日から末日までという時的連続性を持った概念であると解するのが自然であり,これと異なる解釈を採るべき根拠となる規定は見当たらない。」

「租税法規はみだりに規定の文言を離れて解釈すべきものではなく,原審のような解釈を採ることは,上記のとおり,文言上困難であるのみならず,ホステス報酬に係る源泉徴収制度において基礎控除方式が採られた趣旨は,できる限り源泉所得税額に係る還付の手数を省くことにあったことが,立法担当者の説明等からうかがわれるところであり」

「ホステス報酬の額が一定の期間ごとに計算されて支払われている場合においては,施行令322条にいう「当該支払金額の計算期間の日数」は,ホステスの実際の稼働日数ではなく,当該期間に含まれるすべての日数を指すものと解するのが相当である。」

「 前記事実関係によれば,上告人らは,本件各集計期間ごとに,各ホステスに対して1回に支払う報酬の額を計算してこれを支払っているというのであるから,本件においては,上記の「当該支払金額の計算期間の日数」は,本件各集計期間の全日数となるものというべきである。」

平井利明のメモ

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