« 2010年2月 | トップページ | 2010年4月 »

2010年3月

2010.03.31

平成22年03月18日最高裁判所第一小法廷判決(要素の錯誤関連)

平成20(受)1392各損害賠償,理事会決議無効確認等請求事件
平成22年03月18日最高裁判所第一小法廷判決

【破棄差戻し】

原審
東京高等裁判所   
平成18(ネ)162
平成20年05月22日

裁判要旨
学校法人の理事がした辞任の意思表示及び同法人の理事会において後任理事の選任決議案に賛成する旨の議決権の行使が要素の錯誤により無効であるとはいえないとされた事例

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=38722&hanreiKbn=01

判決文
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20100318141734.pdf

判決文より
「上告人Y1(以下「上告人Y1」という。)の理事であった被上告人らが,上告人Y1の理事会において,上告人Y2及び同Y3を上告人Y1の新理事に選任する旨の決議がされたことにつき,①上記決議における理事らの議決権の行使は錯誤により無効である,②上記議決権の行使は詐欺によるものであるから取り消す,③上記決議は解除条件の成就により失効したなどと主張して,上告人らに対し,上記決議が無効であることの確認等を求める事案」

平井利明のメモ

「金融機関と交渉して当該金融機関に対する連帯保証人の保証債務を免れさせるという債務を履行する力量についての誤信は,ただ単に,債務者にその債務を履行する能力があると信頼したにもかかわらず,実際にはその能力がなく,その債務を履行することができなかったというだけでは,民法95条にいう要素の錯誤とするに足りず,」
債務者自身の資力,他からの資金調達の見込み等,債務の履行可能性を左右すべき重要な具体的事実に関する認識に誤りがあり,それが表示されていた場合に初めて,要素の錯誤となり得るというべきである。」
「前記認定事実によれば,被上告人らが上告人Y2に本件合意を履行する能力があると信じた事情として,上告人Y2から前記の大物3名の上告人Y1の理事への就任が予定され,将来的にはC大学がA学園を経営することになるという説明がされたことがあるが,これらは,本件議決権行使等の当時においては現実に存在した事柄であったということができ,その後同理事らが辞任するなどし,C大学側との協議が成立するに至らなかったとしても,本件議決権行使等の当時においてこれらの点につき錯誤があったことになるものではない。」
「そのほかに,上告人Y2の資力,資金調達の見込み等,債務の履行可能性を左右すべき重要な具体的事実に関して,被上告人らに錯誤があったことをうかがわせる事情は存しないから,上告人Y2が本件債務を履行する力量を備えているものと信頼していたとしても,その信頼が表示されていたか否かにかかわらず,要素の錯誤があったものとはいえない。」
「そうすると,旧理事らによる本件議決権行使等が要素の錯誤により無効であるということはできない。」

|

2010.03.30

平成22年03月30日最高裁判所第三小法廷判決(学納金関連)

平成21(受)1232学納金返還請求事件
平成22年03月30日最高裁判所第三小法廷判決

【破棄自判】

原審
大阪高等裁判所   
平成20(ネ)2706
平成21年04月09日

裁判要旨
専願等を資格要件としない大学の推薦入試の合格者が入学年度開始後に在学契約を解除した場合において,学生募集要項に,一般入試の補欠者とされた者につき4月7日までに補欠合格の通知がない場合は不合格となる旨の記載があるなどの事情があっても,授業料等不返還特約は有効である

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=80038&hanreiKbn=01

判決文
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20100330110515.pdf

判決文より
「本件は,上告人の設置する大学の推薦入学試験に合格した被上告人が,入学を辞退して在学契約を解除したなどと主張して,上告人に対し,不当利得返還請求権に基づき,納付済みの授業料等相当額の返還を求める事案」

「前記事実関係によれば,被上告人は,上告人大学の平成18年度の推薦入学試験に合格し,本件授業料等を納付して上告人大学との間で本件在学契約を締結したが,入学年度開始後である平成18年4月5日に本件在学契約を解除する旨の意思表示をしたものであるところ,学生募集要項の上記の記載は,一般入学試験等の補欠者とされた者について4月7日までにその合否が決定することを述べたにすぎず,推薦入学試験の合格者として在学契約を締結し学生としての身分を取得した者について,その最終的な入学意思の確認を4月7日まで留保する趣旨のものとは解されない。」
「また,現在の大学入試の実情の下では,大多数の大学において,3月中には正規合格者の合格発表が行われ,補欠合格者の発表もおおむね終了して,学生の多くは自己の進路を既に決定しているのが通常であり,4月1日以降に在学契約が解除された場合,その後に補欠合格者を決定して入学者を補充しようとしても,学力水準を維持しつつ入学定員を確保することは容易でないことは明らかである。」
「これらの事情に照らせば,上告人大学の学生募集要項に上記の記載があり,上告人大学では4月1日以降にも補欠合格者を決定することがあったからといって,上告人大学において同日以降に在学契約が解除されることを織り込み済みであるということはできない。」
「そして,専願等を資格要件としない推薦入学試験の合格者について特に,一般入学試験等の合格者と異なり4月1日以降に在学契約が解除されることを当該大学において織り込み済みであると解すべき理由はない。」
「したがって,被上告人が納付した本件授業料等が初年度に納付すべき範囲を超えているというような事情はうかがわれない以上,本件授業料等は,本件在学契約の解除に伴い上告人大学に生ずべき平均的な損害を超えるものではなく,上記解除との関係では本件不返還特約はすべて有効というべきである。」

平井利明のメモ

|

平成22年02月16日最高裁判所第三小法廷判決(地方税法関連)

平成20(行ヒ)356軽油引取税更正,決定処分取消請求事件
平成22年02月16日最高裁判所第三小法廷判決

【破棄差戻し】

原審
東京高等裁判所   
平成19(行コ)11
平成20年07月10日

裁判要旨
軽油の製造を他人に委託した者が当該軽油の所有権を原始取得していなかった疑いがあることのみを理由として上記委託者に地方税法(平成16年法律第17号による改正前のもの)700条の4第1項5号に基づく軽油引取税の納税義務がないとした原審の判断に違法があるとされた事
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=38437&hanreiKbn=01

判決文
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20100216141545.pdf

平井利明のメモ

|

2010.03.29

平成22年02月23日最高裁判所第三小法廷判決(政務調査費関連)

平成21(行ヒ)234公金不当利得返還等請求事件
平成22年02月23日最高裁判所第三小法廷 判決

原審
札幌高等裁判所   
平成20(行コ)15
平成21年02月27日

裁判要旨
市議会の会派に交付する政務調査費の使途を「会派が行う」調査研究活動と定める市の規則の下で,会派の代表者の承認を得てされた所属議員への政務調査費の支出が上記の「会派が行う」との要件を満たすとされた事例
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=38482&hanreiKbn=01

判決文
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20100223144044.pdf

平井利明のメモ

|

2010.03.28

twitter20100318-0324

平井利明のメモ

続きを読む "twitter20100318-0324"

|

2010.03.25

4月の演奏会(関西クラシック音楽情報)

関西における4月のクラシック音楽の演奏会情報
http://music-kansai.net/month04.html

Kyoji Horin氏の「関西クラシック音楽情報Music-Kansai」のサイト

平井利明のメモ

|

2010.03.24

平成22年02月25日最高裁判所第一小法廷判決(情報公開条例関連)

平成21(行ヒ)25公文書非公開決定処分取消等請求事件
平成22年02月25日最高裁判所第一小法廷判決

原審
大阪高等裁判所   
平成19(行コ)29
平成20年10月30日

裁判要旨
市立学校の教職員の評価・育成制度に基づき作成された文書に記載された個々の教職員の目標や評価等に関する情報が,茨木市情報公開条例(平成15年茨木市条例第35号)7条6号柱書き及び同号エ所定の非公開情報に当たるとされた事例
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=38499&hanreiKbn=01

判決文
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20100225141718.pdf

平井利明のメモ

|

2010.03.23

平成22年03月01日大阪地方裁判所判決(医療事件・大淀病院事件)

平成19(ワ)5886損害賠償請求事件
平成22年03月01日大阪地方裁判所第17民事部判決 

判示事項の要旨
妊婦が分娩中に脳出血を発症して死亡したことにつき,被告病院医師がCT検査等を実施しなかった点に過失はなく,死亡との因果関係も認められないとして,損害賠償請求が棄却された事例(大淀病院事件)
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=04&hanreiNo=38718&hanreiKbn=03

判決文
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20100318100440.pdf

平井利明のメモ

|

平成22年03月02日最高裁判所第三小法廷判決(国賠法2条関連)

平成20(受)1418損害賠償請求事件
平成22年03月02日最高裁判所第三小法廷判決

【破棄自判】

原審
札幌高等裁判所   
平成19(ネ)247
平成20年04月18日

裁判要旨
北海道内の高速道路で自動車の運転者がキツネとの衝突を避けようとして自損事故を起こした場合において,小動物の侵入防止対策が講じられていなかったからといって上記道路に設置又は管理の瑕疵があったとはいえないとされた事例
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=38526&hanreiKbn=01

判決文
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20100302142508.pdf

判決文より
「北海道内の高速道路において,自動車の運転者が,キツネとの衝突を避けようとして自損事故を起こし停車中,後続車に衝突されて死亡したことについて,上記運転者の相続人である被上告人らが,上記自損事故当時の上記高速道路の管理者であった日本道路公団の訴訟承継人である上告人に対し,キツネの侵入防止措置が不十分であった点で,上記高速道路の設置又は管理に瑕疵があったと主張して,国家賠償法2条1項に基づく損害賠償を求める事案」

「国家賠償法2条1項にいう営造物の設置又は管理の瑕疵とは,営造物が通常有すべき安全性を欠いていることをいい,当該営造物の使用に関連して事故が発生し,被害が生じた場合において,当該営造物の設置又は管理に瑕疵があったとみられるかどうかは,その事故当時における当該営造物の構造,用法,場所的環境,利用状況等諸般の事情を総合考慮して具体的個別的に判断すべきである(最高裁昭和42年(オ)第921号同45年8月20日第一小法廷判決・民集24巻9号1268頁,同昭和53年(オ)第76号同年7月4日第三小法廷判決・民集32巻5号809頁参照)」

平井利明のメモ

|

2010.03.22

平成22年03月02日最高裁判所第三小法廷判決(ホステスの報酬と源泉徴収関連)

平成19(行ヒ)105所得税納税告知処分取消等請求事件
平成22年03月02日最高裁判所第三小法廷判決

【破棄差戻し】

原審
東京高等裁判所   
平成18(行コ)103
平成18年12月13日

裁判要旨
ホステスの業務に関する報酬の額が一定の期間ごとに計算されて支払われている場合において,所得税法施行令322条にいう「当該支払金額の計算期間の日数」は,ホステスの実際の稼働日数ではなく,当該期間に含まれるすべての日数を指す 
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=38522&hanreiKbn=01

判決文
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20100302111400.pdf

判決文より
「パブクラブを経営する上告人らが,ホステスに対して半月ごとに支払う報酬に係る源泉所得税を納付するに際し,当該報酬の額から,所得税法(以下「法」という。)205条2号,所得税法施行令(以下「施行令」という。)322条所定の控除額として,5000円に上記半月間の全日数を乗じて計算した金額を控除するなどして,源泉所得税額を計算していたところ,被上告人らから,上記控除額は5000円にホステスの実際の出勤日数を乗じて計算した金額にとどまるとして,これを基に計算される源泉所得税額と上告人らの納付額との差額について納税の告知及び不納付加算税の賦課決定を受けたことから,これらの取消しを求める事案」

「パブクラブを経営する者がホステスに報酬(以下「ホステス報酬」という。)を支払う場合,その支払金額から「政令で定める金額」を控除した残額に100分の10の税率を乗じて計算した金額が納付すべき源泉所得税の額となるところ(法204条1項,205条2号),施行令322条は,上記の「政令で定める金額」を,「同一人に対し1回に支払われる金額」につき,「5000円に当該支払金額の計算期間の日数を乗じて計算した金額」とする旨規定している。」

「一般に,「期間」とは,ある時点から他の時点までの時間的隔たりといった,時的連続性を持った概念であると解されているから,施行令322条にいう「当該支払金額の計算期間」も,当該支払金額の計算の基礎となった期間の初日から末日までという時的連続性を持った概念であると解するのが自然であり,これと異なる解釈を採るべき根拠となる規定は見当たらない。」

「租税法規はみだりに規定の文言を離れて解釈すべきものではなく,原審のような解釈を採ることは,上記のとおり,文言上困難であるのみならず,ホステス報酬に係る源泉徴収制度において基礎控除方式が採られた趣旨は,できる限り源泉所得税額に係る還付の手数を省くことにあったことが,立法担当者の説明等からうかがわれるところであり」

「ホステス報酬の額が一定の期間ごとに計算されて支払われている場合においては,施行令322条にいう「当該支払金額の計算期間の日数」は,ホステスの実際の稼働日数ではなく,当該期間に含まれるすべての日数を指すものと解するのが相当である。」

「 前記事実関係によれば,上告人らは,本件各集計期間ごとに,各ホステスに対して1回に支払う報酬の額を計算してこれを支払っているというのであるから,本件においては,上記の「当該支払金額の計算期間の日数」は,本件各集計期間の全日数となるものというべきである。」

平井利明のメモ

|

平成22年03月02日最高裁判所第三小法廷判決(ホステスの源泉徴収関連)

平成19(行ヒ)105所得税納税告知処分取消等請求事件
平成22年03月02日最高裁判所第三小法廷判決

【破棄差戻し】

原審
東京高等裁判所   
平成18(行コ)103
平成18年12月13日

裁判要旨
ホステスの業務に関する報酬の額が一定の期間ごとに計算されて支払われている場合において,所得税法施行令322条にいう「当該支払金額の計算期間の日数」は,ホステスの実際の稼働日数ではなく,当該期間に含まれるすべての日数を指す
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=38522&hanreiKbn=01

判決文
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20100302111400.pdf

平井利明のメモ

|

2010.03.21

ノーベル賞受賞者による「子どもたちの未来へ~自然と科学」フォーラム第1回

淡路花博10周年記念事業 淡路花博2010「花みどりフェア」
ノーベル賞受賞者による「子どもたちの未来へ~自然と科学」フォーラム
第1回 平成22年3月21日(日) 13:00~16:30
野依良治先生(2001年ノーベル化学賞受賞・独立行政法人理化学研究所理事長)
基調講演テーマ「憧れと感動、そして志」

コーディネーター:安藤忠雄(建築家・東京大学特別栄誉教授)
震災時に生まれた被災地の子供達と語り合い。

|

twitter20100311-0317

<a href="http://h-t.air-nifty.com/ht/">平井利明のメモ </a>

続きを読む "twitter20100311-0317"

|

2010.03.20

2009年後期立命館大学学位授与式


今年も修了生が新たな世界へと旅立って行きました。


嬉しくもあり
チョイと寂しくもあり。

教員としては一つの安堵の瞬間でもあり、修了生の今後の活躍を期待するとき。

|

2010.03.19

平成22年03月16日最高裁判所第三小法廷判決(弁済の充当における指定関連)

平成20(受)1459破産債権査定異議事件
平成22年03月16日最高裁判所第三小法廷判決

原審
大阪高等裁判所   
平成19(ネ)2033
平成20年05月30日

裁判要旨
複数の債権の全部を消滅させるに足りない弁済を受けた債権者が,上記弁済を受けてから1年以上が経過した時期に初めて,弁済充当の指定に関する特約に基づいて充当指定権を行使することは,許されない
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=38702&hanreiKbn=01

判決文
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20100316114211.pdf

判決文より

「原審は,保証人である破産者の破産手続開始の決定があった後に,主債務者の物上保証人であるCにより複数の被担保債権のうち一部の債権についてその全額が弁済された以上,本件破産債権のうち上記弁済に係る保証債権については,「その債権の全額が消滅した」(破産法104条5項,同条2項)ものであり,中小企業金融公庫は上記債権を破産債権として行使することはできないとした上,中小企業金融公庫が本件弁済充当特約に基づきCに対する根抵当権の行使により受けた弁済金を各口の貸付金の元本債権に案分して充当するように充当指定権を行使することは,信義則上許されないと判断して,本件破産債権の額を2244万4000円と査定すべきものとした。」

「本件弁済充当特約は,民法488条1項に基づく弁済者による充当の指定を排除するとともに,同条2項ただし書に基づく弁済受領者による充当の指定に対する弁済者の異議権を排除することを主たる目的とする合意と解すべきであり,本件弁済充当特約において,債権者において任意の時期に充当の指定ができる旨が合意されているとしても,上記合意に基づき弁済受領後いつまでも充当の指定をすることが許されるとすると,充当の指定がされるまで権利関係が確定せず,法的安定性が著しく害されることになる。」

「記録によれば,中小企業金融公庫は,本件各弁済を受けてから1年以上が経過した時期において初めて,本件弁済充当特約に基づく充当指定権を行使する旨を主張するに至ったことが明らかであり,上記の時期に本件弁済充当特約に基づく充当指定権を行使することは,法的安定性を著しく害するものとして,許されないというべきである。同一の給付について複数の者が「各自全部の履行をする義務」を負っており(以下,全部の履行をする義務を負う者を「全部義務者」という。),全部義務者の破産手続開始の決定後に,他の全部義務者が複数の債権のうちの一部の債権についてその全額を弁済した場合において,その破産債権の額につき見解の対立があったとしても,そのことは,上記判断を左右するものではない。」

平井利明のメモ

|

2010.03.18

アドビ・アクロバットとローマ字入力

私は,
アドビ社のアクロバット9プロ(adobe Acrobat 9 pro)を
日本語辞書がATOK(私はATOK2009を使用中)という環境下にて利用している。

その環境下において,テキストボックス等に日本語を入力しようとすると,ローマ字(漢字)入力が出来ない。カナ(漢字)入力にて固定されてしまう。とても不便である。

変えてみようと何度チャレンジしてもダメ。
不便。

このような現象は,古くはAdobe Acrobat 5等でも発生していたようである。
しかし,Adobe Acrobat 6では解消されていたようなのだが。

現時点において,Adobe Acrobat 9が古いのか,ATOK2009が新しすぎるのか,それとも他の要因によるものかは不明であるが,ロー文字入力が出来ずないのは困る。

<解消法>は

ATOKを諦めて,MS-IMEを用いることだそうな。
http://kb2.adobe.com/jp/cps/221/221252.html

実際にMS-IMEに変えてみると,ローマ字入力が可能になった。

平井利明のメモ

|

2010.03.17

平成22年03月15日最高裁判所第一小法廷決定(インターネット上の書き込みと名誉毀損関連)

平成21(あ)360名誉毀損被告事件
平成22年03月15日最高裁判所第一小法廷決定

原審
東京高等裁判所   
平成20(う)1067
平成21年01月30日

裁判要旨
1 インターネットの個人利用者による表現行為の場合においても,他の表現手段を利用した場合と同様に,行為者が摘示した事実を真実であると誤信したことについて,確実な資料,根拠に照らして相当の理由があると認められるときに限り,名誉毀損罪は成立しないものと解するのが相当であって,より緩やかな要件で同罪の成立を否定すべきではない。
2 インターネットの個人利用者による表現行為について,行為者が摘示した事実を真実であると誤信したことについて相当の理由があるとはいえないとして,名誉毀損罪の成立が認められた事例
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=38704&hanreiKbn=01

判決文
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20100317094900.pdf

判決文より
「インターネットの個人利用者による表現行為と名誉毀損罪の成否について,職権で判断する。」

「個人利用者がインターネット上に掲載したものであるからといって,おしなべて,閲覧者において信頼性の低い情報として受け取るとは限らないのであって,相当の理由の存否を判断するに際し,これを一律に,個人が他の表現手段を利用した場合と区別して考えるべき根拠はない。」

「そして,インターネット上に載せた情報は,不特定多数のインターネット利用者が瞬時に閲覧可能であり,これによる名誉毀損の被害は時として深刻なものとなり得ること,一度損なわれた名誉の回復は容易ではなく,インターネット上での反論によって十分にその回復が図られる保証があるわけでもないことなどを考慮すると,インターネットの個人利用者による表現行為の場合においても,他の場合と同様に,行為者が摘示した事実を真実であると誤信したことについて,確実な資料,根拠に照らして相当の理由があると認められるときに限り,名誉毀損罪は成立しないものと解するのが相当であって,より緩やかな要件で同罪の成立を否定すべきものとは解されない(最高裁昭和41年(あ)第2472号同44年6月25日大法廷判決・刑集23巻7号975頁参照)。」

「これを本件についてみると,原判決の認定によれば,被告人は,商業登記簿謄本,市販の雑誌記事,インターネット上の書き込み,加盟店の店長であった者から受信したメール等の資料に基づいて,摘示した事実を真実であると誤信して本件表現行為を行ったものであるが,このような資料の中には一方的立場から作成されたにすぎないものもあること,フランチャイズシステムについて記載された資料に対する被告人の理解が不正確であったこと,被告人が乙株式会社の関係者に事実関係を確認することも一切なかったことなどの事情が認められるというのである。以上の事実関係の下においては,被告人が摘示した事実を真実であると誤信したことについて,確実な資料,根拠に照らして相当の理由があるとはいえないから,これと同旨の原判断は正当である。」
 


刑法
(名誉毀損)第230条 
 公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
2 死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない。       
      
(公共の利害に関する場合の特例)第230条の2
 前条第1項の行為が公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあったと認める場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない。
2 前項の規定の適用については、公訴が提起されるに至っていない人の犯罪行為に関する事実は、公共の利害に関する事実とみなす。
3 前条第1項の行為が公務員又は公選による公務員の候補者に関する事実に係る場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない。

メモ:
 公の場において事実の書き込み等を行い,それが他の人の社会的名声を下げるものであるならば,それは名誉毀損にあたることになります。ウソの内容を書き込んで社会的名声を下げる場合はもちろんのことですが,その書き込み内容が真実に合致する内容であってもその内容がその人の社会的名声を下げるものである場合には,名誉毀損となることが原則とされていますので,注意が必要です。
 例外的に,その事実が「真実」である場合であって,その事実が「公共の利害」にかかわるものであって,且つ,公表者に「公益を図る目的」がある場合には罰せられないとなっています。なお,真実ではなかったとしても,真実と考えるに相当と思えるような根拠がある場合にも罰せられないと解釈されています。
 ちなみに,インターネットの世界は誰でも閲覧することの出来る世界ですから,そのような空間は「公の場」に該当します。

 従いまして,インターネット上で書き込みをする際には,このような点について十分な注意が必要なのです。

平井利明のメモ

|

平成22年03月16日最高裁判所第三小法廷判決(固有必要的共同訴訟関連)

平成20(オ)999遺言無効確認等請求事件
平成22年03月16日最高裁判所第三小法廷判決

【破棄自判】

原審
名古屋高等裁判所   
平成19(ネ)988
平成20年04月15日

裁判要旨
甲の乙及び丙に対する訴えが固有必要的共同訴訟であるのに,乙に対する請求を認容し,丙に対する請求を棄却する趣旨の判決がされた場合,上訴審は,甲が不服申立てをしていなくても,合一確定に必要な限度で,上記判決を丙に不利益に変更することができる
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=38703&hanreiKbn=01

判決文
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20100316115017.pdf

「被上告人の上告人Y1に対する控訴の適否について
本件請求に係る訴えは,共同相続人全員が当事者として関与し,その間で合一にのみ確定することを要する固有必要的共同訴訟と解するのが相当である(最高裁平成15年(受)第1153号同16年7月6日第三小法廷判決・民集58巻5号1319頁)。したがって,本件請求を棄却した第1審判決主文第2項は,被上告人の上告人Y1に対する請求をも棄却するものであるというべきであって,上記3の訴訟経過に照らせば,被上告人の上告人Y1に対する控訴につき,控訴の利益が認められることは明らかである。」

「本件請求に関する判断について
ア 本件請求に係る訴えは,固有必要的共同訴訟と解するのが相当であることは前示のとおりであるところ,原審は,本件請求を棄却した第1審判決を上告人Y2に対する関係でのみ取り消した上,同Y2に対する本件請求を認容する一方,同Y1に対する控訴を却下した結果,同Y1に対する関係では,本件請求を棄却した第1審判決を維持したものといわざるを得ない。このような原審の判断は,固有必要的共同訴訟における合一確定の要請に反するものである。
イ そして,原告甲の被告乙及び丙に対する訴えが固有必要的共同訴訟であるにもかかわらず,甲の乙に対する請求を認容し,甲の丙に対する請求を棄却するという趣旨の判決がされた場合には,上訴審は,甲が上訴又は附帯上訴をしていないときであっても,合一確定に必要な限度で,上記判決のうち丙に関する部分を,丙に不利益に変更することができると解するのが相当である(最高裁昭和44年(オ)第316号同48年7月20日第二小法廷判決・民集27巻7号863頁参照)。
そうすると,当裁判所は,原判決のうち上告人Y2に関する部分のみならず,同Y1に関する部分も破棄することができるというべきである。」

「以上によれば,上記各点に係る原審の判断には,判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があり,原判決は,全部破棄を免れない。そして,上記事実関係によれば,上告人Y2は民法891条5号所定の相続欠格者に当たるというべきところ,記録によれば,同Y2及び同Y1は,第1審及び原審を通じて共通の訴訟代理人を選任し,本件請求の当否につき,全く同一の主張立証活動をしてきたことが明らかであって,本件請求については,同Y2のみならず,同Y1の関係においても,既に十分な審理が尽くされているということができるから,第1審判決のうち同Y2及び同Y1に対する関係で本件請求を棄却した部分を取り消した上,これらの請求を認容すべきである。」

平井利明のメモ

|

2010.03.16

平成22年03月16日最高裁判所第三小法廷判決(退職慰労年金関連)

平成21(受)1154 退職慰労金等請求事件
平成22年03月16日最高裁判所第三小法廷判決

【破棄差戻し】

原審
東京高等裁判所   
平成20(ネ)3260
平成21年03月19日

裁判要旨
株主総会の決議を経て内規に従い支給されることとなった取締役の報酬等に当たる退職慰労年金につき,集団的,画一的な処理が制度上要請されることを理由として,内規の廃止により退職慰労年金債権を失わせることの可否(消極)
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=38700&hanreiKbn=01

判決文
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20100316112723.pdf


判決文より

「被上告人の取締役を退任した上告人が,株主総会決議等によって定められたところに従い,当時の被上告人の役員退職慰労金規程(以下「本件内規」という。)に基づき算出された額の退職慰労年金を受給していたところ,その後の取締役会決議で本件内規が廃止されたとして同年金の支給が打ち切られたため,被上告人に対し,未支給の退職慰労年金の支払等を求める事案」

「被上告人は,① 退職慰労年金における集団性,画一性等の制度的要請から,一定の場合には退任取締役の同意なく契約内容を変更することが許される,② 上告人が取締役に就任した際の委任契約において,本件内規の廃止後は退職慰労年金が支給されないことが黙示的に契約の内容となっていた,③ 事情変更の原則により上告人に対する退職慰労年金の支給打切りが許されるなどと主張して,上告人の請求を争っている。」

「被上告人の取締役に対する退職慰労年金は,取締役の職務執行の対価として支給される趣旨を含むものと解されるから,会社法361条1項にいう報酬等に当たる。本件内規に従って決定された退職慰労年金が支給される場合であっても,取締役が退任により当然に本件内規に基づき退職慰労年金債権を取得することはなく,被上告人の株主総会決議による個別の判断を経て初めて,被上告人と退任取締役との間で退職慰労年金の支給についての契約が成立し,当該退任取締役が具体的な退職慰労年金債権を取得するに至るもの」

「被上告人が,内規により退任役員に対して支給すべき退職慰労金の算定基準等を定めているからといって,異なる時期に退任する取締役相互間についてまで画一的に退職慰労年金の支給の可否,金額等を決定することが予定されているものではなく,退職慰労年金の支給につき,退任取締役相互間の公平を図るために,いったん成立した契約の効力を否定してまで集団的,画一的な処理を図ることが制度上要請されているとみることはできない。」

「退任取締役が被上告人の株主総会決議による個別の判断を経て具体的な退職慰労年金債権を取得したものである以上,その支給期間が長期にわたり,その間に社会経済情勢等が変化し得ることや,その後の本件内規の改廃により将来退任する取締役との間に不公平が生ずるおそれがあることなどを勘案しても,退職慰労年金については,上記のような集団的,画一的処理が制度上要請されているという理由のみから,本件内規の廃止の効力を既に退任した取締役に及ぼすことは許されず,その同意なく上記退職慰労年金債権を失わせることはできないと解するのが相当である。」

「被上告人の主張する黙示的な合意の有無,事情変更の原則の適用の有無等につき更に審理を尽くさせるため,本件を原審に差し戻す」

平井利明のメモ

|

卒業式

上の子と下の子がお世話になった小学校。
今朝は下の子の卒業式であり
129回目となる卒業式でした
式は来賓の方々の挨拶等のあと
卒業生と在校生(5年生と4年生)による送別の辞となる。
卒業生と在校生が
一人或いはクラス単位或いは全員が声を合わせて
6年間の思い出を綴る。
まだぴよぴよとしていた1年のときのことから
遠泳で皆が力を合わせて1kmキロ泳ぎ切ったことや
運動会での大がかりな組み体操などが語られる
その中に,「仰げば尊し」が挟まれる。
心にしみ入る
そして
卒業生により
在校中に何度も口ずさんだ歌が
最後にもう一度歌われる。
http://www.tennoji-e.oku.ed.jp/NewFiles/kouka/kouka.ram
(竹中 郁作詞 中田 喜直作曲)
さすがに私も落涙。
卒業式等で始めでのこと。

この学校は
私が知る中で
いちばんすばらしい校歌をもっている。

上の子と併せて9年間
お世話になりました。

今日
私もこの学校からの卒業となりますので
入学式と卒業式のときにだけ鳴らすことが許される
小さな鐘を鳴らしてきました。


平井利明のメモ

|

2010.03.14

twitter20100304-0310

平井利明のメモ

続きを読む "twitter20100304-0310"

|

2010.03.11

2010年度・2011年度日本弁護士連合会会長再投票仮集計(日弁連)

選挙人数 28,715
投票者総数 18,146
投票率 63.19%

宇都宮候補有効票 9,720
山本候補有効票 8,284

白票 74
疑問票 68

宇都宮候補獲得会 46
山本候補獲得会 6

http://www.nichibenren.or.jp/ja/updates/100310.html

平井利明のメモ

|

2010.03.10

OCNメールで作成した新規フォルダのメールは,メールソフトで受信できない。

OCNメールのヘルプには次のような点が示されている。

<メールソフトとOCNメールの併用利用の注意事項>
「メールソフトで受信が可能なメールはOCNメールの「受信箱」内のメールのみとなっております。「受信箱」中に新規フォルダを作成し、そのフォルダにメールを入れた場合、そのフォルダ内のメールはメールソフトでは受信されません。OCNメールのメールフィルター機能を利用して、各フォルダへメールの振り分けを行うお客さまはご注意ください。」

とのこと。
正しくここに示されたこと(新規フォルダ作成+メール振り分け)をやった結果,メールソフトに届かないメールが生じてしまった・・・・・・・。

iPhoneからWebメールを見る際に,出来るだけ重要なものをすぐに拾えるようにとの考えからML等のファイルを格納するために新たにフォルダてフィルタを設定して振り分けが出来るようにしたのだが,この新規フォルダに入ったメールが全く届かなくなってしまっても困る。
どちらを優先させるかといえば,やはり配信の方になるので,結局,フィルタ設定は解除し新たなフォルダは削除となった。
残念。

平井利明のメモ

|

2010.03.09

4月24日は大阪城西の丸庭園にて「星空コンサート」

「星空コンサート」がことしも開催されるとのこと

日時:2010年4月24日(土) 10:00開場/18:30開演
(雨天時は翌25日(日)に順延いたします。)
会場:大阪城・西の丸庭園
指揮:大植 英次
独奏:芝内もゆる♪
演奏:大阪フィルハーモニー交響楽団

共演:
大阪府立淀川工科高等学校吹奏楽部
近畿大学吹奏楽部
箕面自由学園高等学校吹奏楽部
明浄学院高等学校吹奏楽部

曲目:
グリンカ/歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
J.シュトラウスⅡ世/ワルツ「ウィーンの森の物語」
ボロディン/歌劇「イーゴリ公」より“ダッタン人の踊り”
サラサーテ/ツィゴイネルワイゼン♪
J.ウィリアムス/映画「ジュラシック・パーク」テーマ
ヴォーン=ウィリアムズ/グリーンスリーヴスによる幻想曲
ホルスト/組曲「惑星」より“火星”
チャイコフスキー/序曲「1812年」
(曲目・曲順は変更になる場合がございます。)

プレコンサート13:00~
大阪市立蒲生中学校吹奏楽部
*S.ライニキー/セドナ
*カーペンターズ(森田一浩編曲)/青春の輝き
*ジェイガー/シンフォニア・ノビリシマ
*星出尚志編曲/ジャパニーズ・グラフィティーⅩⅡ
*銀河鉄道999(TV版)~宇宙戦艦ヤマト~銀河鉄道999(劇場版)

大阪府立淀川工科高等学校吹奏楽部
*真島俊夫/カーペンターズ・フォーエバー
*A.リード/アルメニアン・ダンス パートⅠ
*立田浩介編曲/故郷(ふるさと)
*丸谷明夫構成/ザ・ヒットパレード

■料金(税込):1,000円(一般) 500円(65歳以上)
※中学生以下および障害者手帳保持者と介護人1名は無料。
※65歳以上中学生以下の方は当日身分証をご提示下さい。
【当日会場にて10:00より発売】

詳しくは大フィルのサイトでどうぞ

http://www.osaka-phil.com/news/detail.php?d=20100305

平井利明のメモ

|

2010.03.07

平穏な日

今日は,何事もなく,平穏無事の一日。
そんな日がいい。

平井利明のメモ

続きを読む "平穏な日"

|

twitter20100225-0303

平井利明のメモ

続きを読む "twitter20100225-0303"

|

2010.03.06

法事(1周忌)

本日は,亡き父の1周忌の法事
(昨年3月7日が命日)

もう1年が経った。
月日の移り変わりは早いものです。

平井利明のメモ

|

2010.03.04

「保険法の改正と医療事故対応について」

今日は

「保険法の改正と医療事故対応について」

という演題にて或セミナーの講師

平井利明のメモ

|

2010.03.02

寄附行為(法律用語として現役)

民法の「法人」(民法第1編「総則」第3章「法人」)に関する規定群には,かつて「設立~解散」までの規定(民法38条ないし第84条)も置かれていた。
このとき,
財団法人の根本規約(会社に言うところの定款)を示す法律用語は「寄附行為」とされていた。
正直なところ,法学を勉強始めた頃,「寄附行為」が根本規約を意味するということにはなかなか馴染めなかった。

このような感覚は,私だけでなく,多くの人に共通するものであることから
民法上の「法人」に関する規定の多くが民法から切り離されて,
「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」(平成18年6月2日法律第48号)等の形で別個の法律に変わったとき,
「(一般)財団法人」の根本規約の名称も「定款」と変えられて,「(一般)社団法人」における根本規約である「定款」と共通する名称となった。

民法という我が国の基本的な法律においてそのような扱いとされたことから,団体(財団)の根本規約としての「寄付行為」という名称は,我が国の法律上において無くなったものだと勝手に思い込んでいた。

しかるところ,
本日の教授会で,
(学校法人の)「寄付行為」云々の議論が出て来た。

未だに「寄付行為」というものが残されているの?
ふと,戸惑いを覚えざるを得なかった。

調べてみると,
「私立学校法」
(申請)第30条 学校法人を設立しようとする者は、その設立を目的とする寄附行為をもつて少なくとも次に掲げる事項を定め、文部科学省令で定める手続に従い、当該寄附行為について所轄庁の認可を申請しなければならない。(以下略)
と,現在でも「寄附行為」という用語が用いられている。

他にも
医療法人を規律している
「医療法」においては
第44条2項 医療法人を設立しようとする者は、定款又は寄附行為をもつて、少なくとも次に掲げる事項を定めなければならない。(以下略)
と,同様に,現在でも「寄附行為」という用語が用いられている。

このように
財団の根本規約を示す「寄附行為」という法律用語は,今でも現役ということ。

平井利明のメモ

続きを読む "寄附行為(法律用語として現役)"

|

« 2010年2月 | トップページ | 2010年4月 »