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2010.03.02

寄附行為(法律用語として現役)

民法の「法人」(民法第1編「総則」第3章「法人」)に関する規定群には,かつて「設立~解散」までの規定(民法38条ないし第84条)も置かれていた。
このとき,
財団法人の根本規約(会社に言うところの定款)を示す法律用語は「寄附行為」とされていた。
正直なところ,法学を勉強始めた頃,「寄附行為」が根本規約を意味するということにはなかなか馴染めなかった。

このような感覚は,私だけでなく,多くの人に共通するものであることから
民法上の「法人」に関する規定の多くが民法から切り離されて,
「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」(平成18年6月2日法律第48号)等の形で別個の法律に変わったとき,
「(一般)財団法人」の根本規約の名称も「定款」と変えられて,「(一般)社団法人」における根本規約である「定款」と共通する名称となった。

民法という我が国の基本的な法律においてそのような扱いとされたことから,団体(財団)の根本規約としての「寄付行為」という名称は,我が国の法律上において無くなったものだと勝手に思い込んでいた。

しかるところ,
本日の教授会で,
(学校法人の)「寄付行為」云々の議論が出て来た。

未だに「寄付行為」というものが残されているの?
ふと,戸惑いを覚えざるを得なかった。

調べてみると,
「私立学校法」
(申請)第30条 学校法人を設立しようとする者は、その設立を目的とする寄附行為をもつて少なくとも次に掲げる事項を定め、文部科学省令で定める手続に従い、当該寄附行為について所轄庁の認可を申請しなければならない。(以下略)
と,現在でも「寄附行為」という用語が用いられている。

他にも
医療法人を規律している
「医療法」においては
第44条2項 医療法人を設立しようとする者は、定款又は寄附行為をもつて、少なくとも次に掲げる事項を定めなければならない。(以下略)
と,同様に,現在でも「寄附行為」という用語が用いられている。

このように
財団の根本規約を示す「寄附行為」という法律用語は,今でも現役ということ。

平井利明のメモ

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