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2010.09.15

平成22年09月09日最高裁判所第一小法廷判決(借地権消滅事由の契約に基づく告知義務関連)

平成21(受)1661損害賠償等請求本訴,同反訴事件
平成22年09月09日最高裁判所第一小法廷判決

原審
広島高等裁判所 岡山支部
平成20(ネ)222
平成21年06月18日

裁判要旨
土地の賃貸人及び転貸人が,転借人所有の地上建物の根抵当権者に対し,借地権の消滅を来すおそれのある事実が生じたときは通知をする旨の条項を含む念書を差し入れた場合に,上記通知の不履行を理由に損害賠償責任を負うとされた事例

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=80667&hanreiKbn=01

判決文
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20100909162307.pdf

判決文より
「本件は,第1審判決別紙物件目録記載1及び2の各土地(以下「本件各土地」という。)の転借人が本件各土地上に所有する同目録記載3の建物(以下「本件建物」という。)につき,根抵当権の設定を受けていた被上告人が,本件各土地の所有者兼賃貸人又は賃借人兼転貸人である上告人らは,被上告人に差し入れた念書をもって,上記転借人の地代不払などその借地権の消滅を来すおそれのある事実が生じた場合には被上告人に通知をし,借地権の保全に努める義務を負う旨を約したにもかかわらず,上記義務を怠ったため,本件各土地の転貸借契約が上記転借人の地代不払を理由に解除され,本件建物が収去されて上記根抵当権が消滅し,被上告人が損害を被ったと主張して,上告人ら各自に対し,債務不履行等による損害賠償請求権に基づき,1500万円及び遅延損害金の支払を求める事案」

「そうすると,上告人らは,本件念書を差し入れることによって,上記の義務を負う旨を合意したものであり,その不履行により被上告人に損害が生じたときは,損害賠償を請求することが信義則に反すると認められる場合は別として,これを賠償する責任を負うというべきである。このことは,上告人らが,本件念書の内容,効力等につき被上告人から直接説明を受けておらず,本件念書を差し入れるに当たり被上告人から対価の支払を受けていなかったなどの事情があっても,異ならない。そして,上告人らが不動産の賃貸借を目的とする会社等であること,上告人らが本件念書を差し入れるに至った経緯,上告会社が本件転貸借契約を解除するに至った経緯等諸般の事情にかんがみると,被上告人が上告人らに対して上記の義務違反を理由として損害賠償を請求することが信義則に反し,許されないとまでいうことはできず,被上告人の過失をしん酌し,上告人らが上記の義務を履行しなかったことにより被上告人に生じた損害の額から,8割を減額するにとどめた原審の判断は相当というべきである。」


平井利明のメモ

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