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2011.06.27

住友金属混声合唱団第13回リサイタル@ザ・シンフォニーホール

第1部
Eric Whitacre作曲 Leonardo Dreams of His Flying Machine 他2曲
第2部
混声合唱組曲「深き淵より」 作曲:萩原英彦  作詞:ゆきやなぎれい
第3部
合唱による日本のうた
第4部
混声合唱曲「永訣の朝」   作曲:鈴木憲夫  作詞:宮沢賢治
(曲名等は,後日,補充する予定です)

6月26日午後1時30分から
大阪:ザ・シンフォニーホールにて

住友金属混声合唱団は,全日本合唱コンクール平成22年度・第63回大会にて金賞を受賞し,「24年連続・通算28回目の金賞受賞」とのことである。
歴史と実績を有する団体である。
色々な事業所に散らばった職場の仲間が,色々と練習をやりくりしながらもその伝統とレベルを維持させている。

住友金属と言えば,バブル崩壊後の経済の低迷状態等から,野球部,バスケットボール,バレーボール等が休部等になっている。
そのような中で,混声合唱団が現在まで維持され,且つ,レベルを保っていることは,大変な努力があってのことだと思います。
そのような中で,この度の大震災により鹿島工場が被災し,また,新日鉄との合併の話も進められている。
例えば,つい先日(2011.6.8)も「新日本製鉄と住友金属工業は2012年10月の合併に向け、改正産業活力再生法(産活法)の適用を7月に経済産業省に申請することが8日、分かった。改正産活法は7月施行予定で、公正取引委員会による企業合併審査の迅速化が目的。新日鉄と住友金属の合併案件が、大型案件として改正後初の申請になる見込みだ。」(産経)との旨が報じられていた。
このような中で,「住友金属」の「合唱団」がどうなっていくのか?ということは,団員の方々が強く感じておられるところだと思います。

会場には,住友金属の社旗(と思われる旗が)飾られていた。
(今までもそうであったかどうかは記憶がない)。
そして,リサイタルは,住友金属の社歌から始まった。確かに,プログラムには,記載されている。しかし,今までのリサイタルで,社歌を聴いたような記憶がない。それは忘れてしまっているだけかも知れないが,手元にあった11回目のリサイタルのプログラムには,社歌の記載はない。

合唱にあまり馴染みのない私にとって,唱歌の編曲である「日本の歌」以外は,いずれも初めての曲であった。

 第1部は,Eric Whitacre(エリック・ウィテカー)の作品が3曲取り上げられていた。同作曲家は,1970年生まれのアメリカ合衆国の作曲家・指揮者とのことだが,合唱の世界ではかなり著明とのこと。確かに,いずれも新しい試みを伴ったワクワクさせる耳障りのとても良い曲であった。確かに,人気があって当然と言える作品群だった。もっと他の作品も,機会があれば聞いてみたい。そう思わせる作曲家の作品だった。合唱団の方々は,そのような曲を上手くまとめ上げていて,これらの曲だけでも十分に声の響き等を楽しませてもらった。
 人の声,そしてその響きは,無敵だねと改めて感じさせられた。
 第2部は,盲目の詩人のゆきやなぎれい氏の詩に,伴奏の域を超えてコンチェルトのような感を与えるピアノを伴った萩原氏の手になる作品だった。この作品も,聴き応えがあり不思議な世界へと心を連れ去ってくれる,そんな感をうけるものであった。
 前半の2部だけでも,何物にも変えがたい人の声の世界に満たされた機会だった。

 第3部は,日本の唱歌を編曲した作品群であり,誰もが耳にしたことのある作品であって,また,ごく普通に身近にある日本の歌の素晴らしさを,思わせるものだった。
 第4部は,プログラムの歌詞を読んで思わず絶句した。宮澤賢治が,実妹の死を目前に控えたときの妹とのやりとりや心境などが記されている。
 そのなかで,
「この雪は どこを えらばうにも あんまり どこも まっしろなのだ あんな おそろしい みだれた そらから この うつくしい 雪が きたのだ」
などと謳われている。
なお,「(あめゆじゅ とてちて けんじゃ)」,「(Ora Orade Shitori egumo)」の個所は,字面を追っても,その悲しすぎる意味を理解することはできなかった。括弧で書かれている意味合いもわからなかった。

参照 
http://www2.odn.ne.jp/~nihongodeasobo/konitan/eiketsunoasa.htm
なお,肉筆原稿の写真とのこと
http://ascii.jp/elem/000/000/051/51979/02_01_185x.jpg
http://ascii.jp/elem/000/000/051/51980/02_02_185x.jpg
http://ascii.jp/elem/000/000/051/51981/02_03_185x.jpg

曲が始まると,最初もっと土を感じるような歌い方でなくても大丈夫なのかな?などと思いながら聞いていたのだが,徐々に,曲自体が悲痛さと緊迫感,むなしさ等の思いが迫ってくる。この曲は,大御所の浅井氏が指揮していたのだが,さすがである。
曲が終わった直後,私は,何も行動できなかった。しばらくは拍手も出来ない状態だった。
しばし,色々と思い,感じていたかった。そんな時間を心が求めていた。

詩を書く人,曲をつける人,そして演奏する方々,そしてそれを受け止める方々の思いが,どのように一致するのかは,その時々のことなのかもしれない。。
この詩と曲に現れる,最後の願いを,各々の感性でどのように受け止めるのかには色々とあるのかもしれない。

住友金属混声合唱団は今まで東京でリサイタルを開催したことが無かったとのことだが,この度,東京で初めてリサイタルを開催するとのこと。
7月18日
東京:第一生命ホール

個人的に思うことですが
是非とも多くの方に聴いていただきたい
きっと,
合唱の素晴らしさを体験できる機会となるでしょう。

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