« 平成25年03月22日最高裁判所第二小法廷判決(売買の瑕疵担保責任関連) | トップページ | 他のデバイスへのアプリの自動ダウンロード »

2013.04.19

平成25年03月26日最高裁判所第三小法廷判決(建築主事の義務違反関連)

平成22(受)2101損害賠償請求事件
平成25年03月26日最高裁判所第三小法廷判決

原審
大阪高等裁判所
平成21(ネ)3080
平成22年07月30日

裁判要旨
1 建築士の設計に係る建築物の計画についての建築主事による建築確認が国家賠償法1条1項の適用上違法となる場合
2 一級建築士により構造計算書に偽装が行われていた建築物の計画についての建築主事による建築確認が国家賠償法1条1項の適用上違法となるとはいえないとされた事例

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=83104&hanreiKbn=02

判決文
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20130326113312.pdf

「本件は,建築物の建築主である上告人が,建築基準法(平成14年法律第22号による改正前のもの。以下同じ。)6条4項によりその計画の確認をした建築主事が属する被上告人に対し,確認の申請書に添付された構造計算書に一級建築士による偽装が行われていたことを看過してされた確認は国家賠償法1条1項の適用上違法であり,それによって改修工事費用等の財産的損害を受けたとして,同項に基づき損害賠償を求める事案」

「建築主事が負う職務上の法的義務の内容についてみるに,上記(1)のとおり,建築士の設計に係る建築物の計画について建築主事のする確認は,建築主からの委託を受けた建築士により法令又は条例の定める基準に適合するように設計されたものとして当該建築主により申請された当該計画についての建築基準関係規定との適合性の審査を内容とするものであり,建築士は建築士法に基づき当該計画が上記基準に適合するように設計を行うべき義務及びその業務を誠実に行い建築物の質の向上に努めるべき義務を負うものであることからすると,当該計画に基づき建築される建築物の安全性は,第一次的には建築士のこれらの義務に従った業務の遂行によって確保されるべきものであり,建築主事は,当該計画が建築士により上記の義務に従って設計されるものであることを前提として審査をすることが予定されているものというべきである。このことに加え,上記(1)のとおり申請書及び法令上これに添付すべき図書(以下併せて「申請書類」という。)の記載事項等がこれらの様式や審査期間を含めて法令で個別具体的に規定されていること等に鑑みると,建築主事による当該計画に係る建築確認は,例えば,当該計画の内容が建築基準関係規定に明示的に定められた要件に適合しないものであるときに,申請書類の記載事項における誤りが明らかで,当該事項の審査を担当する者として他の記載内容や資料と符合するか否かを当然に照合すべきであったにもかかわらずその照合がされなかったなど,建築主事が職務上通常払うべき注意をもって申請書類の記載を確認していればその記載から当該計画の建築基準関係規定への不適合を発見することができたにもかかわらずその注意を怠って漫然とその不適合を看過した結果当該計画につき建築確認を行ったと認められる場合に,国家賠償法1条1項の適用上違法となるものと解するのが相当である(なお,建築主事がその不適合を認識しながらあえて当該計画につき建築確認を行ったような場合に同項の適用上違法となることがあることは別論である。)。」

|

« 平成25年03月22日最高裁判所第二小法廷判決(売買の瑕疵担保責任関連) | トップページ | 他のデバイスへのアプリの自動ダウンロード »

裁判例」カテゴリの記事