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2013.04.17

平成25年04月16日最高裁判所第三小法廷判決(誤嚥と傷害保険普通保険約款関連)

平成23(受)1043傷害保険金等請求事件
平成25年04月16日最高裁判所第三小法廷判決

【破棄差戻し】

原審
大阪高等裁判所
平成22(ネ)3097
平成23年02月23日

裁判要旨
吐物の誤嚥は傷害保険普通保険約款において保険金の支払事由として定められた「外来の事故」に該当する

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=83190&hanreiKbn=02

判決文
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20130416111315.pdf

判決文より
「本件は,普通傷害保険契約の契約者兼被保険者が嘔吐した物を誤嚥して窒息し,死亡したことについて,保険金受取人である上告人らが,保険者である被上告
人に対し,死亡保険金の支払を求める事案である。」

「本件約款は,保険金の支払事由を,被保険者が急激かつ偶然な外来の事故によってその身体に傷害を被ったことと定めている。ここにいう外来の事故とは,その文言上,被保険者の身体の外部からの作用による事故をいうものであると解される(最高裁平成19年(受)第95号同年7月6日第二小法廷判決・民集61巻5号1955頁参照)。」
「本件約款において,保険金の支払事由である事故は,これにより被保険者の身体に傷害を被ることのあるものとされているのであるから,本件においては,Aの窒息をもたらした吐物の誤嚥がこれに当たるというべきである。そして,誤嚥は,嚥下した物が食道にではなく気管に入ることをいうのであり,身体の外部からの作用を当然に伴っているのであって,その作用によるものというべきであるから,本件約款にいう外来の事故に該当すると解することが相当である。この理は,誤嚥による気道閉塞を生じさせた物がもともと被保険者の胃の内容物であった吐物であるとしても,同様である。」

裁判官田原睦夫の補足意見より
「誤嚥とは,一般的な医学用語辞典によれば,本来口腔から咽頭を通って食道に嚥下されるべき液体又は固体が,嚥下時に気管に入ることをいうものであって,誤嚥自体が外来の事故であり,誤嚥の対象物が口腔に達するに至った経緯の如何,即ち経口摂取か,吐瀉物(吐物,吐血を含む。)か,口腔内の原因(口腔内出
血,破折歯片等)によるかは問わないものである。」

このような結論であるが,現在の多くの死因が肺炎であるが,それは,加齢による嚥下機能の低下に基づく障害による誤嚥によるのもが多いように感じられる。そのような誤嚥も含むのであろうか?その際に,程度が酷くて窒息を生じさせれば保険金が支払われるが
,程度が低いため肺炎の発症の原因となり以後肺炎により死亡に至った場合には保険金が支払われないことになるということだろうか?

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