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2013.05.16

平成24年の医療事件(医療訴訟)における認容(勝訴)率等(最高裁)

最高裁判所のホームページで公表されている,医療訴訟(医療事件)の原告(患者)側請求の判決における認容(=勝訴)率等は次ぎのとおり。

平成24年(速報値による)
原告側認容(勝訴)率
医療事件 22.6%
通常訴訟 84.4%(地裁民事第一審通常訴訟事件)
 但し,証人尋問が必要な事件 62.5%
 (要するに,当事者で深刻な争いのある事件)
医療事件の平均審理時間 24.5ヶ月
医療事件の判決率 37.8%
医療事件の和解率 51.3%

(参考)平成23年 
医療事件 25.4%  
通常訴訟 84.8%
 但し,証人尋問が必要な事件 62.5%
医療事件の平均審理時間 25.1ヶ月
医療事件の判決率 36.7%
医療事件の和解率 50.7%

医事関係訴訟に関する統計(平成15年~平成24年)
1.医事関係訴訟事件の処理状況及び平均審理期間
http://www.courts.go.jp/saikosai/vcms_lf/201305izitoukei1.pdf
2.医事関係訴訟事件の終局区分別既済件数及びその割合
http://www.courts.go.jp/saikosai/vcms_lf/201305izitoukei2.pdf
3.地裁民事第一審通常訴訟事件・医事関係訴訟事件の認容率
http://www.courts.go.jp/saikosai/vcms_lf/201305izitoukei3.pdf
4.医事関係訴訟事件(地裁)の診療科目別既済件数
http://www.courts.go.jp/saikosai/vcms_lf/201305izitoukei4.pdf

まだまだ,実態に較べて勝訴率は高すぎると感じる。
実感とすれば,10%以下だろう。
なお,いきなり訴訟となる案件はほとんどない。
従って,事前交渉の段階で,十分に検討が行われていることがほとんど。その検討の結果,有責と判断したものは,交渉にて解決を図ることが一般的(通常は,複数の医師及び弁護士等も交えて判断されることになる[同時的か異時的かは別として])。
そうではなく無責と判断に至ったものについて,その判断が誤っているとして裁判を提起されるわけですから。
ただし,無責との判断が誤っていることが無いとはいえず,また,有責ではあるものの損害賠償すべき範囲等について争いの生じる場合にも裁判での解決となることを考えると一定の有責判決はあるのだろうが,裁判提起された内の2割以上もそのような案件があるとは思えない。

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