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2014年4月

2014.04.28

内容証明ソフトウエアのヴァージョンアップ(電子内容証明サービス)

電子内容証明サービスの利用環境が改善されている。
http://enaiyo.post.japanpost.jp/mpt/

e内容証明ソフトウエア(64bit版) Ver2.0.3.4
(更新日:平成26年4月1日)

サポート内容
OS  
 Windows7(64bit版), Windows8(64bit版)
ワープロ ソフト
 Microsoft Word2003、2007、2010
動作確認 Web ブラウザ
 Internet Explorer8、9、10 http://www3.hybridmail.jp/mpt/howtouse.html#1


とのこと。

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2014.04.22

平成26年司法試験の実施日程等

5月14日(水)
論文式試験
選択科目(3時間)
公法系科目第1問(2時間)
公法系科目第2問(2時間)

5月15日(木)
論文式試験
民事系科目第1問(2時間)
民事系科目第2問(2時間)
民事系科目第3問(2時間)

5月17日(土)
論文式試験
刑事系科目第1問(2時間)
刑事系科目第2問(2時間)

5月18日(日)
短答式試験
民事系科目(2時間30分)
公法系科目(1時間30分)
刑事系科目(1時間30分)

http://www.moj.go.jp/content/000113258.pdf

より詳細な内容は
平成26年司法試験受験案内
http://www.moj.go.jp/content/000115356.pdf

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がんの統計'13(公益財団法人がん研究振興財団)

全体版
http://ganjoho.jp/data/professional/statistics/backnumber/2013/cancer_statistics_2013.pdf

紹介ページ
http://ganjoho.jp/professional/statistics/backnumber/2013_jp.html

年次別
冊子「がんの統計」(公益財団法人がん研究振興財団)
http://ganjoho.jp/professional/statistics/backnumber/

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「対日直接投資に関する有識者懇談会」報告書(内閣府)

「対日直接投資に関する有識者懇談会」報告書
平成26年4月21日
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/investment/report.pdf

下記のような内容が含まれている。

コーポレートガバナンス関連
・取締役の少なくとも3分の1を「独立社外取締役」とし、どの取締役が当該「独立社外取締役」かを明確にすべきである。
・「独立社外取締役」については、グローバルなベスト・プラクティスに則ったものとなるよう、会社法で定義づけるべきである。
・取締役の研修に関する会社の方針を開示すべきである。

企業合併制度関連
企業合併については、2007年に三角合併が可能となるなど、制度的な拡充がなされてきたが、次の点について改善されれば、より使いやすい制度となるとの指摘があった。
・三角合併において、消滅企業の株主が存続企業の親会社の株式を受け取る際、存続会社がこれまで日本で事業を行っていない場合には、発生したキャピタルゲインに対して課税がなされるが、その課税についても繰延されるようにすべきである。

雇傭関連
雇用契約、解雇についての柔軟性と透明性の確保
・使用者(事業主)が労働者を止むを得ず解雇する場合に必要となる要件等を明確化すべきである。
・十分に正当な理由を欠く解雇において、原職復帰に代わる金銭的補償制度を導入すべきである。
派遣労働に関する規制緩和等
・派遣労働者を中小企業が雇用する場合には、派遣期間等に関する規制を外すなど、派遣労働に関する規制を緩和すべきである。
・派遣労働者を直接雇用した派遣先企業に対する税制の優遇措置を設けるべきである

生活環境関連
・日本国内の商品等の表示に、日本語だけでなく、英語・ローマ字での表記を促進すべきである。
・英語の話せる医療従事者を増やすべきである。
・来日する外国人の子弟に対する教育の機会の充実及び教育環境を整備すべきである。

医療・医薬品関連
・在宅医療、遠隔医療に係る規制改革に加えて、診療報酬への適正な反映を進めるべきである。
・医療に係る大量のデータについて、個人情報保護が行き過ぎると、データの持つ有用性を縛ってしまう。プライバシーを守りつつ、ビッグデータを活かせるよう、個人情報保護のルールを明確化すべきである。
・医薬品開発にあたり、オープンなイノベーションを起こしていくため、PPP(公民連携)を促進し、大学、病院、小規模なバイオ企業など産学官が連携する体制を整えていくべきである。
・新薬の発売後1年間は処方せん発行1回につき2週間分の処方しか認められず、患者・医師にとり大きな負担になっていることから、これを緩和すべきである。
・海外で使われている新薬が日本で承認されるまでの期間(ドラッグ・ラグ)は2~3年程度から12ヶ月程度へとかなり短縮されたところであるが、更に短縮すべきである。
・EPA交渉において、医薬品やワクチンの相互認証を行うこととし、標準化したガイドラインの導入により、同じ試験を重複して行わなくて済むようにすべきである。
・医薬部外品の承認にあたり、日本独自のデータ提出が求められる。こうした点について、主要国との制度の整合化を進めるべきである。

対日直接投資に関する有識者懇談会
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/investment/

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2014.04.21

医師法21条による届出に関する報道内容の誤りについて

 下記報道には,「異状死の24時間以内の届け出を義務づけた医師法に触れる可能性がある」とある。また,病院関係者は「命に関わる手術でない上,禁忌の鎮静剤を過剰に投与している最中の事故であり,明らかに異状死だ」と指摘。医療事故に詳しい弁護士は「当事者である病院の解剖は公正さを欠く。遅くとも解剖時点では異状死の疑いに気づいたはずで,解剖から届け出まで3日かかったのは疑問だ」と記載されている。

 しかし,私は,これらの見解は正しくないと考えている。

 死体を検案した場合に異状を認めた場合の届出義務(なお,「異状死」の届出に関する規定は医師法には存在しない)が,医師法21条に定められている。
 つまり,医師法第21条は,「医師は,死体又は妊娠4月以上の死産児を検案して異状があると認めたときは,24時間以内に所轄警察署に届け出なければならない。」と定めている。
 このように医師法21条に定められているのは,死体を検案したところ,異状が見つかった場合であり,異状死の場合を広く含むものでは無い。よって,私は,異状死の届出という表現は,誤解を招く不適切な表現であると考えている。
 医師法21条によって,24時間以内の届出が義務づけられるのは
 「医師が」
 「死体を」
 「検案して」
 「異状があると認めた」
場合のみとなる。
 では,ここにいう「検案」とは,具体的にどのようなことを意味するのであろうか?
 医師法21条における「検案」の意味等を具体的に示した最高裁判所判決(都立広尾病院事件判決)がある。
 平成16年04月13日最高裁判所第三小法廷判決
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=50058&hanreiKbn=02

 当該最高裁判所判決は,次の通り述べている。
 ①医師法21条にいう死体の「検案」とは,「医師が死因等を判定するため」に「死体の外表を検査すること」をいう。
 ②当該死体が自己の診療していた患者のものであるか否かを問わない。
 従って,上記最高裁判所の判決を前提とすると,医師法21条により24時間以内の届出が義務づけられるのは,
 ①自己の診療していた患者であるか否かを問わないけれども
 ②医師が,死因等を判定するために「死体の外表を検査」したところ,「異状(異常)を認めた」場合であることが必要であると考えなければならない。
 なお,医師法21条違反には刑罰が科せられるので,罪刑法定主義の観点から,その文言を拡張させて解釈することは厳に慎まなければならない。
 最高裁判所による「検案=外表検査」の解釈を前提とすると,下記報道に示されている,医療関係者が述べたとされる「禁忌の鎮静剤を過剰に投与している最中の事故であり,明らかに異状死だ」との考え方は,医師法21条との関係では,誤っているといわなければならない。
 また,医療事故に詳しい弁護士の意見とされる,「遅くとも解剖時点では異状死の疑いに気づいたはず」という見解も,医師法21条との関係では,正しいものではないといわざるを得ない。ただし,善意に解釈すると,「解剖時点では,外表面上の異状が見られた」ので,外表上の異状を認めたが故に届出をしなければならないというものであることも想定しうるが,「異状死の疑い」に気づいたという「疑い」に気づいただけでは,やはり届出義務は発生しないと言わざるを得ない(なお,繰り返しになるが,「異状死」という概念は,そもそも医師法21条には書かれていない概念である)。 「疑い」ではなく,「異状を認める」ことが届出の前提であることは,医師法21条の条文上明らかだからである。
 つまり,医師法の条文及び上記最高裁判所の判決を前提とすれば,「外表面上において異状があると認めた」場合についてのみ届出義務が発生するはずである。

なお
 平成24年10月26日(金)17時~19時 厚生労働省省議室で開催された「第8回医療事故に係る調査の仕組み等のあり方に関する検討部会」
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002mu39.html
の議事録には,厚生労働省医政局医事課長田原克志氏の発言等の記載がある。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002r4ko-att/2r9852000002r4m5.pdf

厚生労働省医政局医事課の所轄事項は次の通りとされている。
「・医師,歯科医師その他医療関係者に関する事務(他局の所掌に属するものを除く。)の総括に関すること。
・医師,診療放射線技師,臨床検査技師,理学療法士,作業療法士,視能訓練士,臨床工学技士,義肢装具士,言語聴覚士,あん摩マッサージ指圧師,はり師,きゅう師及び柔道整復師に関すること。
・外国医師の臨床修練に関すること。
・国民保護法第九十一条第一項に規定する外国医療関係者のうち外国医師による医療の提供の許可に関すること。
・死体の解剖及び保存に関すること。」
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Organization?class=1050&objcd=100495&dispgrp=0080

以下議事録からの引用である。
6p「○田原医事課長
医事課長でございます。
まず,参考資料2をごらんいただければと思います。医師法21条では,「医師は,死体又は妊娠四月以上の死産児を検案して異状があると認めたときは,二十四時間以内に警察署に届け出なければいけない」というものでございまして,その犯罪の痕跡をとどめている場合があるということで,こういった届出義務を規定したというものでございます。
今,有賀先生のほうから御質問がありましたけれども,厚生労働省が診療関連死について届け出るべきだというようなことを申し上げたことはないと思っております。この法律と,ここに書いてある解釈をお示ししているということで,診療関連死というのが何を示すのかというのはちょっといろいろありますが,明示的にそれを届け出なさいということを申し上げてはいないのではないかと思います。
関連して,法医学的な異状を意味するということが書かれておりますけれども,この法医学的異状を判断する際に法医学会のガイドラインも参考にしてくださいというようなことは申し上げておりますけれども,それを参考にして,最終的には検案した医師が,異状であるかどうかということを判断していただくというものでございます。」

注:参考資料2
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002mu39-att/2r9852000002muvm.pdf

○田原医事課長
今,御指摘いただきました,国立病院のほうに対して,リスクマネジメントマニュアル作成指針ということで,そこには,警察への届出として,医療過誤によって死亡または障害が発生した場合,またはその疑いがある場合には,施設長は速やかに所轄警察署に届出を行うというような内容がございます。平成12年だったかと思いますけれども,それについては,これはあくまでも国立病院などに対してお示ししたものでありまして,国立病院のほうで実際にいろんな対応する際の参考になるように指針を示しているということで,ほかの医療機関について,こういうことをしなさいと言っているわけではないと考えております。
○有賀構成員
そうしますと,国立病院でない病院については,そのようなマニュアルになさいませということが届いていなければ,違うマニュアルがあってもよろしいと,こういう話ですね。
○田原医事課長
それはそれぞれ,検案した医師が第一義的には判断するものだと考えております。」

p8
「○田原医事課長
検案は外表を見て判断するとなっておりますけれども,その亡くなられた死体があって,死体の外表を見たドクターが検案して,そのときに異状だと考える場合は警察署に届け出てくださいということだと考えております。
○中澤構成員
それは,外表を見てということは,外表だけで判断されるということでよろしいわけですね。
○田原医事課長
基本的には外表を見て判断するということですけれども,外表を見るときに,そのドクターはいろんな情報を知っている場合もありますので,それを考慮に入れて外表を見られると思います。ここで書かれているのは,あくまでも,検案をして,死体の外表を見て,異状があるという場合に警察署のほうに届け出るということでございます。これは診療関連死であるかないかにかかわらないと考えております。
○中澤構成員
そうすると,外表では判断できないものは出さなくていいという考えですか。
○田原医事課長
ですから,検案ということ自体が外表を検査するということでございますので,その時点で異状とその検案した医師が判断できるかどうかということだと考えています。
○中澤構成員
判断できなければ出さなくていいですね。
○田原医事課長
それは,もしそういう判断できないということであれば届出の必要はないということになると思います。」

12p「○山本座長
私も法律家ですので一言申し上げさせていただきますと,法律の解釈適用について最終的な権限を持っているのは,日本においては司法権なので,そして司法権の頂点にあるのが最高裁判所ですから,最高裁判所が例えばこの医師法21条に対して一定の解釈を示したとすれば,それはもちろん判例が変更されるということは論理的にあり得ますけれども,基本的にはそれは日本国の中で,この医師法21条はそのように解釈されるということを明らかにするということになるというのが日本の国の仕組みですので,上に従うとかそのような話では基本的にはないということだと思います。
ですから,この医師法21条について,私の理解している限りでは,最高裁判所,一定の判断を示しているのではないかという気もするのですけれども。
○田原医事課長
医師法21条につきましては,最高裁で判示されて平成16年に出されておりますが,医師法21条にいう死体の検案とは,医師が死因等を判定するために死体の外表を検査すること,といっております。また,当該死体が自己の診療していた患者のものであるか否かを問わないと解するのが相当であり,これと同旨の原判断という高裁の判断は正当として是認できるといったようなことが示されております。
○中澤構成員
済みません。簡単にこういうことだと言っていただければありがたいのですけれども。
○田原医事課長
簡単には,先ほど少し御説明しました,検案というのは,医師が死因を判定する際に,死体の外表を見て検査するということをいっていますということであって,死体が診療中の患者さんなのかそうでないか,そういったものとは関係はないといっているということです。
○中澤構成員
ということは,医療関連死はこの関係からは省かれるという考えでよろしいのですね。
○田原医事課長
そういうことではなくて,いわゆる,ここでいろいろ議論されている医療関連死であっても,医師が死因を判断するために外表を見て,異状がある場合は警察に届け出なければならないということです。」

17p
「○田原医事課長
今となってはというのはよくわかりませんが,あくまでも国立病院のほうの作成指針というのは,国立病院などが自主的にこうやったらいいのではないかということをお示ししただけであって,医師法21条の話とはまさに別々の問題だと思います。平成16年に最高裁のほうで,自分が診察していた患者かどうかは関係なく,死体の外表を検査して,検案をして,異状を認めた場合には警察署に届け出ることが必要であるということは示されているわけですので,そのことを念頭に御議論いただければと思います。」

(以上,議事録からの引用終わり)

 平成16年の最高裁判決の内容及び平成24年10月の厚労省医政局医事課長発言の内容に鑑みるならば,現場の実務においては,
 医師法21条について,「医師が死因を判断するために外表を見て,異状があるには場合は警察に届け出る」以外の解釈の余地は無いと,私は考えています。
 

 しかし,本件の報道に示されているような,医師法の条文及び上記最高裁判所の判決の内容をふまえていないと評価されなければならない論調が多くみられることが実情であり残念なことであり,十分に注意しなければならないと私は考えています。

 なお,上記は,根拠が十分にあるものと考えていますものの,開くまでも当職の個人的見解です。
 つきましては,実例に応じて,それぞれの病院で専門家を交えながら,最終的なご判断をいただく必要があると考えています。


以下,平成26年4月20日/朝日新聞デジタルよりの引用
◆男児急死,火葬後届け出 司法解剖できず,医師法違反の可能性(病院名略) 
(病院名略)(東京・新宿)が2月,首を手術した男児(当時2)が急死した4日後に警視庁に事故を届け出ていたことが朝日新聞の調べでわかった。遺体はこの間に火葬され,警視庁は事件性を調べるための司法解剖をできなかった。異状死の24時間以内の届け出を義務づけた医師法に触れる可能性がある。
(中略)病院関係者によると,(中略)男児は21日に容体が急変し,午後8時ごろ亡くなった。鎮静剤の副作用で急性循環不全に至った可能性があるという。病院は22日に病理解剖をした後,遺体を遺族に引き渡した。遺体は24日,告別式を終えてから火葬された。病院は25日になって警視庁へ届け出た。警視庁は業務上過失致死の疑いで捜査を進めているが,司法解剖をできなかった影響が出ているという。医師法違反にあたる可能性もあるとみて調べる。
病院関係者は「命に関わる手術でない上,禁忌の鎮静剤を過剰に投与している最中の事故であり,明らかに異状死だ」と指摘。医療事故に詳しい弁護士は「当事者である病院の解剖は公正さを欠く。遅くとも解剖時点では異状死の疑いに気づいたはずで,解剖から届け出まで3日かかったのは疑問だ」と話す。(以下略)」

なお,ポイント等について赤色等で表示したいところであるが,ココログが上手く反応しないので断念。

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平成26年03月28日最高裁判所第二小法廷判決( 認知の無効確認関連)

平成25(受)442認知無効確認請求事件
平成26年03月28日最高裁判所第二小法廷判決

原審
広島高等裁判所
平成24(ネ)380
平成24年11月29日

裁判要旨
認知者は,民法786条に規定する利害関係人に当たり,自らした認知の無効を主張することができ,この理は,認知者が血縁上の父子関係がないことを知りながら認知をした場合においても異ならない
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=84086&hanreiKbn=02

判決文
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20140328143457.pdf

判決文より
「本件は,血縁上の父子関係がないことを知りながら上告人を認知した被上告人が,上告人に対し,認知の無効確認を求める事案」 「認知は,血縁上の父子関係を前提として,自らの子であることを認めることにより法律上の父子関係を創設する制度であると解されるところ,血縁上の父子関係がないにもかかわらずされた認知は,認知制度の本来の趣旨に反するものであって無効というべきである。そして,認知の効力について強い利害関係を有する認知者自身について,このような理由による無効の主張を一切許さないと解することは相当でない。また,血縁上の父子関係がないにもかかわらずされた認知については,利害関係人による無効の主張が認められる以上(民法786条),認知を受けた子の保護の観点からみても,あえて認知者自身による無効の主張を一律に制限すべき理由に乏しく,具体的な事案に応じてその必要がある場合には,権利濫用の法理などによりこの主張を制限することで足りるものと解される。認知者による血縁上の父子関係がないことを理由とする認知の無効の主張が民法785条によって制限されると解することもできない。 したがって,認知者は,民法786条に規定する利害関係人に当たり,自らした認知の無効を主張することができるというべきであり,この理は,認知者が血縁上の父子関係がないことを知りながら認知をした場合においても異なるところはない(最高裁平成23年(受)第1561号同26年1月14日第三小法廷判決・民集 68巻1号登載予定参照)。」

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2014.04.18

平成26年03月14日最高裁判所第二小法廷判決(時効の停止関連)

平成25(受)1420遺留分減殺請求事件
平成26年03月14日最高裁判所第二小法廷判決

【破棄差戻し】

原審
東京高等裁判所
平成24(ネ)7255
平成25年03月19日

裁判要旨
時効期間の満了前6箇月以内の間に精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者に法定代理人がない場合において,少なくとも,時効期間の満了前の申立てに基づき後見開始の審判がされたときは,民法158条1項が類推適用される。

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=84040&hanreiKbn=02

判決文
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20140314112552.pdf

判決文より
「本件は,亡Bの妻である上告人が,Bがその遺産の全てを長男である被上告人に相続させる旨の遺言をしたことにより遺留分が侵害されたと主張して,被上告人に対し,遺留分減殺を原因として,第1審判決別紙不動産目録記載の不動産の所有権及び共有持分の各一部移転登記手続等を求めた事案であり,上告人の遺留分減殺請求権が時効によって消滅したか否かが争われているもの」

「民法158条1項は,時効の期間の満了前6箇月以内の間に未成年者又は成年被後見人(以下「成年被後見人等」という。)に法定代理人がないときは,その成年被後見人等が行為能力者となった時又は法定代理人が就職した時から6箇月を経過するまでの間は時効は完成しない旨を規定しているところ,その趣旨は,成年被後見人等は法定代理人を有しない場合には時効中断の措置を執ることができないのであるから,法定代理人を有しないにもかかわらず時効の完成を認めるのは成年被後見人等に酷であるとして,これを保護するところにあると解される。また,上記規定において時効の停止が認められる者として成年被後見人等のみが掲げられているところ,成年被後見人等については,その該当性並びに法定代理人の選任の有無及び時期が形式的,画一的に確定し得る事実であることから,これに時効の期間の満了前6箇月以内の間に法定代理人がないときという限度で時効の停止を認めても,必ずしも時効を援用しようとする者の予見可能性を不当に奪うものとはいえないとして,上記成年被後見人等の保護を図っているものといえる。
 ところで,精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にあるものの,まだ後見開始の審判を受けていない者については,既にその申立てがされていたとしても,もとより民法158条1項にいう成年被後見人に該当するものではない。しかし,上記の者についても,法定代理人を有しない場合には時効中断の措置を執ることができないのであるから,成年被後見人と同様に保護する必要性があるといえる。また,上記の者についてその後に後見開始の審判がされた場合において,民法158条1項の類推適用を認めたとしても,時効を援用しようとする者の予見可能性を不当に奪うものとはいえないときもあり得るところであり,申立てがされた時期,状況等によっては,同項の類推適用を認める余地があるというべきである。
 そうすると,時効の期間の満了前6箇月以内の間に精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者に法定代理人がない場合において,少なくとも,時効の期間の満了前の申立てに基づき後見開始の審判がされたときは,民法158条1項の類推適用により,法定代理人が就職した時から6箇月を経過するまでの間は,その者に対して,時効は,完成しないと解するのが相当である。」

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2014.04.16

平成26年03月24日最高裁判所第二小法廷判決(安全配慮義務と過失相殺関連)

平成23(受)1259解雇無効確認等請求事件
平成26年03月24日最高裁判所第二小法廷判決

原審
東京高等裁判所
平成20(ネ)2954
平成23年02月23日

裁判要旨
労働者が過重な業務によって鬱病を発症し増悪させた場合において,使用者の安全配慮義務違反等を理由とする損害賠償の額を定めるに当たり,当該労働者が自らの精神的健康に関する情報を申告しなかったことをもって過失相殺をすることができないとされた事例
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=84051&hanreiKbn=02

判決文
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20140325085331.pdf

判決文より

「被上告人の従業員であった上告人が,鬱病に罹患して休職し休職期間満了後に被上告人から解雇されたが,上記鬱病(以下「本件鬱病」という。)は過重な業務に起因するものであって上記解雇は違法,無効であるとして,被上告人に対し,安全配慮義務違反等による債務不履行又は不法行為に基づく休業損害や慰謝料等の損害賠償,被上告人の規程に基づく見舞金の支払,未払賃金の支払等を求める事案である。」 「イ 上記の業務の過程において,上告人が被上告人に申告しなかった自らの精神的健康(いわゆるメンタルヘルス)に関する情報は,神経科の医院への通院,その診断に係る病名,神経症に適応のある薬剤の処方等を内容とするもので,労働者にとって,自己のプライバシーに属する情報であり,人事考課等に影響し得る事柄として通常は職場において知られることなく就労を継続しようとすることが想定される性質の情報であったといえる。使用者は,必ずしも労働者からの申告がなくても,その健康に関わる労働環境等に十分な注意を払うべき安全配慮義務を負っているところ,上記のように労働者にとって過重な業務が続く中でその体調の悪化が看取される場合には,上記のような情報については労働者本人からの積極的な申告が期待し難いことを前提とした上で,必要に応じてその業務を軽減するなど労働者の心身の健康への配慮に努める必要があるものというべきである。  また,本件においては,上記の過重な業務が続く中で,上告人は,平成13年3月及び4月の時間外超過者健康診断において自覚症状として頭痛,めまい,不眠等を申告し,同年5月頃から,同僚から見ても体調が悪い様子で仕事を円滑に行えるようには見えず,同月下旬以降は,頭痛等の体調不良が原因であることを上司に伝えた上で1週間以上を含む相当の日数の欠勤を繰り返して予定されていた重要な会議を欠席し,その前後には上司に対してそれまでしたことのない業務の軽減の申出を行い,従業員の健康管理等につき被上告人に勧告し得る産業医に対しても上記欠勤の事実等を伝え,同年6月の定期健康診断の問診でもいつもより気が重くて憂鬱になる等の多数の項目の症状を申告するなどしていたものである。このように,上記の過重な業務が続く中で,上告人は,上記のとおり体調が不良であることを被上告人に伝えて相当の日数の欠勤を繰り返し,業務の軽減の申出をするなどしていたものであるから,被上告人としては,そのような状態が過重な業務によって生じていることを認識し得る状況にあり,その状態の悪化を防ぐために上告人の業務の軽減をするなどの措置を執ることは可能であったというべきである。これらの諸事情に鑑みると,被上告人が上告人に対し上記の措置を執らずに本件鬱病が発症し増悪したことについて,上告人が被上告人に対して上記の情報を申告しなかったことを重視するのは相当でなく,これを上告人の責めに帰すべきものということはできない。 ウ 以上によれば,被上告人が安全配慮義務違反等に基づく損害賠償として上告人に対し賠償すべき額を定めるに当たっては,上告人が上記の情報を被上告人に申告しなかったことをもって,民法418条又は722条2項の規定による過失相殺をすることはできないというべきである。」

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2014.04.14

平成26年03月28日最高裁判所第二小法廷決定(反社関連)

平成25(あ)725詐欺被告事件
平成26年03月28日最高裁判所第二小法廷決定

原審
名古屋高等裁判所
平成24(う)200
平成25年04月23日

判示事項
入会の際に暴力団関係者を同伴しない旨誓約したゴルフ倶楽部会員において,同伴者が暴力団関係者であることを申告せずに同人に関するゴルフ場の施設利用を申し込み,施設を利用させた行為が,刑法246条2項の詐欺罪に当たるとされた事例

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=84098&hanreiKbn=02

決定文
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20140402163450.pdf

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2014.04.11

平成26年03月28日最高裁判所第二小法廷判決(反社関連)

平成25(あ)3詐欺被告事件
平成26年03月28日最高裁判所第二小法廷判決

【破棄自判】

原審
福岡高等裁判所宮崎支部
平成24(う)49
平成24年12月06日

判示事項
暴力団関係者の利用を禁止しているゴルフ場において暴力団関係者であることを申告せずに施設利用を申し込む行為が,詐欺罪にいう人を欺く行為には当たらないとされた事例
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=84091&hanreiKbn=02

判決文
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20140402162917.pdf

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2014.04.10

平成26年04月07日最高裁判所第二小法廷決定(反社関連)

平成24(あ)1595詐欺被告事件
平成26年04月07日最高裁判所第二小法廷決定

原審
大阪高等裁判所
平成24(う)732
平成24年09月07日

判示事項
約款で暴力団員からの貯金の新規預入申込みを拒絶する旨定めている銀行の担当者に対し,暴力団員であるのに暴力団員でないことを表明,確約して口座開設等を申し込み通帳等の交付を受けた行為が,詐欺罪に当たるとされた事例

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=84109&hanreiKbn=02

決定文
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20140410093141.pdf

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2014.04.01

本日(平成26年4月1日)より消費税率及び地方消費税率のアップ

従前
合計5.0%
消費税率4.0%+地方消費税率1.0%(消費税額の25/100)

平成26年4月1日から
合計8.0%
消費税率6.3%+地方消費税率1.7%(消費税額の17/63)

予定:平成27年10月1日から
合計10.0%
消費税率7.8%+地方消費税率2.2%(消費税額の22/78)

参照:国税庁
No.6303 消費税及び地方消費税の税率
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shohi/6303.htm
 

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OSJBホールディングス株式会社(旧:日本橋梁株式会社)

日本橋梁株式会社(コード:5912 ISINコード:JP3697600009 東証1部 金属製品)は,本日(平成26年4月1日)より,純粋持株会社(ホールディングス)化しています。
HD化に伴い,商号もOSJBホールディングス株式会社に変更となっています。

そして,ホールディング会社の下に,事業会社(完全子会社)として,日本橋梁株式会社(日本橋梁分割準備株式会社から本日付で商号変更)とオリエンタル白石株式会社が併存する形となっています。

なお,OSJBの名称は,オリエンタル白石株式会社(Oriental Shiraishi Corporation)と日本橋梁株式会社(Japan Bridge Corporation)に由来するものです。

参考
http://www.nihon-kyoryo.co.jp/nihonk_img/20140228.pdf

OSJBHDのホームページ
http://www.osjb.co.jp/index.html

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