平成19(ネ)418解雇無効確認等請求控訴事件(福岡高裁判決)
平成19(ネ)418解雇無効確認等請求控訴事件
平成20年03月12日福岡高等裁判所第4民事部判決
【破棄自判】
原審
平成18(ワ)531
福岡地方裁判所判決
判示事項の要旨
一審被告のバス運転士として雇用されていた一審原告が,乗客の遺留したバスカードの領得(以下「チャージ事件」という。)等を理由に懲戒解雇されたことにつき,一審原告が,一審被告による巡視,事情聴取及び懲戒解雇は違法であると主張して,一審被告に対し,不法行為に基づく損害賠償を求めた事案について,原審は,懲戒解雇は解雇権を濫用した違法なものであると判断して,一審原告の請求を一部認容し,その余は失当として棄却した(双方控訴)が,一審被告においては,チャージ事件を起こした運転士に対しては,懲戒解雇という厳しい処分で臨んでいたこと,一審原告は,入社時教育や業務常会への参加等を通じて,一審被告がチャージ事件については被害額が少額であっても懲戒解雇とする方針でありこれを実行していたことを知っていたこと,一審被告の労働組合も,本件非違行為を理由に一審原告を懲戒解雇することを承認していること等の事実が認められる本件においては,一審被告が一審原告に対して懲戒解雇に及んだことには合理的理由があり,本件解雇は社会通念上相当として是認することができ,解雇権を濫用したものということはできず,また,一審被告による巡視,事情聴取も違法なものではなかったとして,一審被告の敗訴部分を取り消して,一審原告の請求を棄却した事例
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=04&hanreiNo=36269&hanreiKbn=03
判決文(裁判所サイト)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20080408094433.pdf
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