平成3年10月25日最高裁判所判決(共同不法行為の加害者の各使用者間における求償権)
昭和63(オ)1383求償金
平成3年10月25日最高裁判所第二小法廷判決
第45巻7号1173頁
【破棄差戻し】
原審
東京高等裁判所昭和63年07月19日判決
判示事項
一 共同不法行為の加害者の各使用者間における求償権の成立する範囲
二 加害者の複数の使用者間における各使用者の負担部分
三 加害者の複数の使用者間における求償権の成立する範囲
裁判要旨
一 共同不法行為の加害者の各使用者が使用者責任を負う場合において、一方の加害者の使用者は、当該加害者の過失割合に従つて定められる自己の負担部分を超えて損害を賠償したときは、その超える部分につき、他方の加害者の使用者に対し、当該加害者の過失割合に従つて定められる負担部分の限度で、求償することができる。
二 加害者の複数の使用者が使用者責任を負う場合において、各使用者の負担部分は、加害者の加害行為の態様及びこれと各使用者の事業の執行との関連性の程度「各使用者の指揮監督の強弱などを考慮して定められる責任の割合に従つて定めるべきである。
三 加害者の複数の使用者が使用者責任を負う場合において、使用者の一方は、自己の負担部分を超えて損害を賠償したときは、その超える部分につき、使用者の他方に対し、その負担部分の限度で、求償することができる。
参照法条 民法442条,民法715条,民法719条
判決文(裁判所サイト)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/2157192199B765E149256A8500311E9B.pdf
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